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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

2019年1月11日 (金)

ウルトラスリム

 

 女性に目立つのですが、足にぴったりと貼り付いたウルトラスリムのジーンズが人気になっているようです。それを見るたびにボクは、大変に失礼ながら、まるでジャグラーの足芸のように苦労して爪先から脚を突っ込む奇天烈な格好を想像してしまいます。伸縮性の高いストレッチ素材を使っているはずなので、まさかそんなことはないと思いますけどね。いずれにしても、要するにお尻から脚のカタチを、薄皮1枚だけを隔てて、まるまるそのまんまで見せつけるスタイルなわけです。

 

 ボク自身もジーパンやスラックスはスリムです。その密着感に慣れてしまうと、生地と肌の間にスキがある緩いズボンでは落ち着かなくなるのですが、最近はシルエットとして必ずしも美しいスタイルではないと思うようになりました。

 

 というのも、日本人、いやアジア人とまとめるべきかもしれませんが、脚が欧米やアフリカ系の人たちのように真っ直ぐではないんですよね。畳に正座が良くないとか、理由はいろいろあるようですが、特にスネのあたりが外側に大きく湾曲しているのです。ヒザが竹の節のようになっているのは欧米人と共通にしても、そこから足首に至るスネの骨格がまるで違います。前述したように、ウルトラあるいはスーパースリムなジーンズやズボンは、ジャストフィットなだけに、それを強調するシルエットにならざるを得ないのです。

 

 太っていようが痩せていようが、このことに変わりはありません。逆にいえば、太モモからヒザ下のスネまで真っ直ぐなラインであるなら、メタボでも肥満だろうが、それなりのスマート感を与えます。ところが、ヒザからスネが湾曲していれば、いくらスレンダーの体型でもウルトラスリムは「く」の字のように曲折した不格好な脚をさらけ出すことになり、逆効果になってしまうわけです。

 

 日本人すべてがスネが曲がっているわけではなく、最近の若い人たちや、モデルの一部やハーフのタレントなどで膝頭が小さく、真っ直ぐな美脚の持ち主を見かけますが、残念ながら大多数の人はそうではないと自覚したほうがいいですよね。

 

 にもかかわらず、脚を綺麗に見せるにはどうしたらいいか、すでに商品化されていますが、お尻の頂上からカカトに向けてナチュラルなテーパーを施したズボンしかないだろうとボクは考えています。それによってできた生地の余裕部分が、繰り返すようで恐縮ですが、スネの不愉快な歪みを隠して格好を良く見せてくれるんじゃないかな。

 

 それ以前に、何でもかんでも流行なら我を忘れて一目散に飛びついてしまうという、無思慮で浅はかな態度を見直したほうがいいようにも思います。あ、これはファッションに限らないですけどね。

 

 なお、来週から恒例のスイス・ジュネーブ取材に出張するので、年末・正月に続いて、ブログをお休みさせていただきます。再開は帰国後の21日を予定していますが、例によって気まぐれで投稿することもあるので、たまにチェックしてみてください。

 

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2019年1月10日 (木)

さすがフランス

 

 率直に言って、ボクは現代のフランスと、とりわけパリが好きではありません。同国の航空会社に搭乗して、客室乗務員の尊大な態度をはじめとして何度もさんざんな目にあったことが大きな理由ですが、そのほかにもちゃんとした根拠があります。若い女性や女子大生が華の都としてパリに憧れるのを否定しませんが、あんなコンクリートばかりの街に何の用があるのかなぁ。東京やロンドン、ニューヨークと大した違いはないですぜ。ブランド品なら世界中のデューティフリーで買えるしね。ムーラン・ルージュのあるモンマルトルやサンドニなんかも、ボクにとってはかつての浅草のような色褪せた観光地に思えます。

 

 それでも、ウトウトした眼でボーッと見ていた深夜のテレビニュースにはちょっとばかり感心させられました。日本のテレビ局の取材記者が、確かパリのル・モンド紙だと思うのですが、同社の玄関口を出て来た編集者らしき人にマイクを向けて、こんなことを訊いたのです。

 

「ゴーン氏の逮捕が話題になっていますが、彼を長期拘留する司法制度も世界的に問題視されているようです。いかがお考えですか?」

 

 おそらく、このテレビ局は、捜査段階にもかかわらず被疑者を1か月近くも拘置できる先進国では特異な「人質司法」と呼ばれる刑事司法制度への批判を期待していたはずです。警察や裁判を描いたアメリカのテレビドラマを見慣れたボクも、ホントにひどいやり方だと思います。有罪が確定するまでは推定無罪とするのが近代法の原則なのに、当初72時間に加えて、その後の勾留状で20日間もクソ狭い拘置所にぶち込めるというのは、明らかに文明的な法治国家とはいえないでしょう。ゴーン氏の場合は、さらに別件の逮捕を重ねて長期化させていますからね。

 

 ところが、この編集者の意見を聞いて、ボクは大爆笑すると同時に、さすがは市民革命の先進国だと見直したのであります。

 

「司法制度はその国の国民が決めるべきことですから、それがおかしいと日本人が思うなら自分たちで改めればいい。私たちが口を差し挟むような問題ではありません。それにゴーン氏を強欲だと感じているフランス人も少なくないよ」

 

 あははははは。どうです、実にアッパレ至極の理知的回答でしょ。取材者の目論見がすっかり肩すかしになったにもかかわらず、それを堂々と放送したテレビ局も褒めておくべきかな。何かといえば欧米を事例としてご注進に及び、自分独自の考えを持たない、あるいは持っていても具体的に明言しないメディアや評論家諸氏への痛烈な皮肉になっています。要するに、そんなことを外国人であるオレに言わせるより、お前たち自身が考えて自分たちで改革しろよってことです。普通の神経を持つ記者なら、どこかに穴を探して頭を突っ込みたいほど恥ずかしく思ったでしょうね。いつまで「外圧」を利用するつもりなのかなぁ。

 

 あまり言いたくはないけど、さすがはフランスというほかありません。ボクもこれくらい切れ味の鋭いコメントができたらいいんですけどね。

 

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2019年1月 9日 (水)

スマホと人生

 

 ガラケーに比べてスマホは圧倒的に便利ですが、電池の消費量もあまりに激しいことに驚きました。これまでのガラケーは、頻繁に電話しなければ2週間以上は保ったのですが、スマホは毎日の充電が必要な場合もあるようです。

 

 ボクのスマホはそれほどではないにしても、2日に1回程度かな。充電を常に意識するだけでも、スマホに自分が使われているようで不愉快ですが、そうした負担を感じさせない配慮なのか、電池残量と、これまでの使用状況から予測される残り時間を表示する機能があります。しかも、個々のアプリの使用状況まで%で分析されているほか、ご丁寧に「電池を消費するアプリ」まで特定されているから凄いですよね。

 

 こうなると、余計なアプリはどんどん機能停止またはアンインストールにして、電池消費を抑えたくなります。ネットを調べてみると、電波のやりとりが最も電池エネルギーを必要とするらしいので、まずは位置情報をカット。自分の正確な座標を検出するためには、複数のGPS衛星をキャッチして三角測量みたいなことをしなければならないからです。ということは、近距離通信Bluetoothの接続も控え目にしたほうがいいのかな。そういえば、ノートンのWiFi専用セキュリティアプリも電池をかなり消費することが分かったので、怪しい無料ネットワークに接続する時以外はオフにしておく。ボクは音楽が好きなのですが、そのダウンロードもパケット消費と合わせて要注意。

 

 そんなこんなの工夫で、充電頻度は次第に延長。競争社会に生きてきた人間にとって、そうした目に見える結果は達成感となって嬉しいんですよね。となれば、これをもっと長時間に伸ばせないかと。そんなある日に、たまたまスマホを会社に置き忘れて遠方に外出しました。すると電池寿命がとうとう3日に達したではありませんか。

 

「あ、そうか。なるべく使わなければいいんだ!」

 

 すぐに「おいおい、だったらなんでスマホを買ったんだよ」と自分ツッコミしましたが、まるで漫才のようなアホバカ極まりない結論というほかありません。けれども、これがね、人生における寿命意識と似ているように思うんだよな。

 

 とにかく、なるべく、できるだけ健康で長生きしたい。周囲も国家も、ご長寿を褒めそやす。確かにめでたいことではあっても、それが自己目的になってしまったら、何のために生きているのか分からなくなります。健康であり続けるために、すべての享楽と贅沢を我慢して生きる、ということもあり得るんじゃないかな。そんな修行中の坊さんみたいな長寿に、果たして何の意味や意義があるのやら。

 

 このブログでしばしば指摘してきましたが、人生というのは量=長さではなくて質だとボクは思っています。どうせ誰も彼もがいずれ死んでしまいますから、少しばかり早かろうが遅かろうが、その質が極端に変わったりはしませんよね。

 

 というわけで、あまりにも常識的な結論で恐縮ですが、スマホも人生も、どれだけ長くではなく、どのように有意義に使うかが課題ってことです。しかしながら、もしも人間にバッテリー残量表示のような機能があったとしたら、どう生きるようになるのでしょうか。それだけでSFの短編が1本書けそうに思いますが、率直な感想としては、そんなものがあろうがなかろうが、やはり生き方を大きく変えることはないんじゃないかな。それこそが人間であり、業の深さといえば、そういうことになるんでしょうね。

 

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2019年1月 8日 (火)

ぎぼむす

 

 正月3日の午後は散歩をかねて銀座に行くつもりだったのですが、何気に流していたテレビドラマに見入ってしまい、出かけることができなくなりました。TBS系の『義母と娘のブルース』。その筋では“ぎぼむす”と略されており(どの筋だよ)、昨年の夏頃に放送。ボクは地上波をほとんど見ないので気がつかなかったのですが、全10話を総集編としてまとめた再放送の3回目/最終回だったんですよね。

 

 かなりの高視聴率を得たドラマだったらしいのですが、ともかく綾瀬はるかの演技が素晴らしい。映画『僕の彼女はサイボーグ』(2008年公開)で感動して以来、ぶっ飛んだ役をやらせたらこの女優さんの右に出る人はいないということを改めて確信しました。おそらく衆知のように、生真面目過ぎるキャリアウーマンが、どういうわけだか余命いくばくもない子持ちの男と結婚。旦那が亡き後にシングルマザーとして血のつながらない娘を育てていく物語ですが、総集編の最終回だけを見たボクには様々な疑問が炸裂しました。いくら彼女が「日なたのような人」と褒めても、竹野内豊にイケメン以外の魅力があるとは思えません。広くて瀟洒なマンションは、ローンを死後の生命保険で完済したとしても、仕事をやめた彼女はどうやって収入を得ていたのか。何が何だかが結構あったのですが、綾瀬はるかの怒濤ともいえる演技がすべての疑問を綺麗さっぱりと押し流していったのです。

 

 いわゆる美人顔では決してないと思うのですが、不思議に惹き込まれて、魅力を感じさせる女優さんなんですよね。大したことでもないのに「申し訳ございません」と地面に頭をすりつけるほどの土下座など、誇張されたマンガのような演技も一切の躊躇なくやり通していくところが、心を揺さぶるのではないでしょうか。『ボクの彼女はサイボーグ』では、ロボットにもかかわらず健気で一途な気持ちを貫いていく姿勢にホロリとさせられましたが、それから10年を経て、大人の女性らしい色気と艶が加わっています。こうなったら、もはや最強というほかありません。突拍子もないヘンテコなシチュエーションや過激な演技も心から納得しちゃうんだよな。

 

 パン屋の店長が「う、うなじが」と言いかけた口を自分で押さえたシーンがありましたが、その通りでありまして、ひっつめ髪というのでしょうか、後ろでまとめたヘアスタイルも彼女にはとても良く似合います。匂うほどの間近で襟足とうなじを見たら、店長ならずとも男なら誰だって心臓がバクバクするはずです。

 

 それにシナリオも実に良く出来ています。いくら原作があるといっても、義母と娘の交流をあれほど面白く、時には涙させるストーリーにするのは並の技ではなく、非凡な才能と相当の手腕が必要。ドラマでは最重要な会話(ダイアローグ)も、それぞれの役柄の個性が際立つように仕掛けられています。調べてみたら、稀代の傑作『JIN−仁−』も手がけた森下佳子の脚本ですから、なるほどなぁと深く納得いたしました。

 

 ついでに、といえば失礼ですが、娘役の上白石萌歌もなかなかの出来ではないでしょうか。綾瀬はるかの細おもてに対するような丸顔なので、いかにも血がつながっていないことを強調したキャスティングだろうと思うのですが、妙に眼力(めぢから)のある女優さんで、知的な愛嬌も感じさせます。そのせいか、素っ頓狂な綾瀬はるかの演技を随所でしっかりと受け止めており、ドラマに立体的なリアリティを与えていました。

 

 ボクは子供の頃から気の強い変わり者の女性が好きでしたが、それだけじゃあダメなんだよな。女性に限らず男も、健気さと愛嬌、何よりも他者を思いやる優しさがなきゃね。そんなことを思わせるテレビドラマでありました。

 

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2019年1月 7日 (月)

おもしろおかしく人間主義

 

新年あけましておめでとうございます。

本年もご愛読よろしくお願いいたします。

 

 年が改まったので心身ともに新たな気分で、と言いたいところですが、昨年末から不愉快なことが2つほどありました。詳しく説明すると関係者を中傷することになるので控えますが、原則や規則、ルールなどを楯にして、自らの思考を完全に放棄する人が目立つような気がします。だったらさぁ、人間がそこにいるのではなくて、「オッケー、グーグル!」なんかの機械=AIに任せればいいじゃないですか。「浅草の名物は?」と訊くだけで、「浅草むぎとろ本店」なんかが出てきますからね。ジャズのライブで毎週のように浅草に行っていますが、とろろが名物なんてまったく知りませんでした。

 

 正月早々にも、有料契約のサポートセンターに(過去ログを読めばすぐに分かりますが)、あるセキュリティ・アプリについて問い合わせたんですよね。担当者の当たり外れが極端なところだとは薄々分かっていましたが、ベテランが正月休みのせいか、運悪く新人の女性に電話が回ったらしい。というのも、いちいち保留にされて長いこと待たされるわけです。それも一度や二度でなく何度も、それこそ「いちいち」なのであります。そこで、

 

「近くにサポートの人をサポートする人がいるみたいですね」

 

 と皮肉を言ったのですが、これがどうも彼女のプライドを傷つけたらしく、それからは「他社のアプリについては対応しかねます」の一辺倒。ボクが問い合わせたのは、そのアプリの内容なんぞではなく、本体システムの「設定」側で「強制終了」のボタンが復帰しないということです。明らかにスマホ側の問題ですから、サポートセンターが責任を持って答えるべき事柄なのですが、それを頑として認めない。ヘンなオジサンとでも誤認されのかなぁ。

 有料のサポートなので、オフィシャルにクレームをいれることも考えましたが、さすがに正月元旦からそれはないだろうと心中で自粛しながらも、ついついボクは余計なことを言ってしまうんだよな。

 

「こうした問い合わせが今後もあるかもしれないので、他社のアプリとはいっても、対処方法を蓄積しておいたほうがいいんじゃないですか」

 

 と、やさしく宥めるように言っても、もはや故・土井たか子さん並みのダメなものはダメ状態。あたかも「そんなつもりはまったくありません」と言わんばかりの応答だったので、さすがに温厚で篤実なボクも「もう結構です」と電話を切りました。このように紹介するだけで再び腹が立ってきました。やっぱクレーム入れようかなぁ。

 基礎的なことなら、コンシェルに聞いたり(案外役立たずですけど)、Q&Aを参照すれば分かるじゃないですか。応用問題に回答できなくてなぁにがサポートセンターだよ、カネ返せ! はぁはぁはぁ。

 

 ちょっとアタマに血がのぼったので、冷静になって本来のテーマに戻ると、どんな仕事にしても、機械でなくて人間をわざわざ配置している意味を考えるべき時代ではないかってことなのです。

 前述したように、たとえばグーグルの音声認識ならびに対応は目覚ましいものがあります。近所のレストランや鰻屋を探すとか、「〜って何?」なんていう単純な質問なら人間よりはるかに早く詳しく回答してくれます。昨年に書きましたが、「幸せって何?」という抽象的な疑問でも、ネットからそれなりのウェブサイトを探し出してきますからね。

 

 だーからさー、サポートセンターや保険などの相談窓口といった、およそ不特定多数の人に対応する仕事は、機械でも十分にできる時代なのです。にもかかわらず、あなたという人間が、なぜどうしてそこにいるのかを考えなきゃ。機械では決してできない人間的な対応が求められているからだとは思いませんか。

 

 にもかかわらず、自分のアタマで思考することがよほど面倒くさいのか、人間であることをさっさとやめてしまう人が多いんだよな。もちろん、感情的な軋轢もあるでしょうけど、それはそれでいいんです、だって人間だもの。ただ、その感情が、物事をますますつまらなくする方向に走ったら、それこそ機械に負けてしまいますぜ。何かを言われて悔しいと思ったら、ガシャンと建前のシャッターを下ろすのでなく、そいつを納得させるにはどうしたらいいかと前向きに考えたほうが、後々の役に立つではありませんか。

 

 仮に「今回の件は無理としても、今後の貴重な課題として受け止めさせていただきます」と言うだけでも、質問者は閉塞感から気分的に解放されます。その問題や課題が本当に組織の上層部に回って、経営幹部が「そだねー」と理解して改善されたら、会社のブランドイメージや業績はますます向上することになりますよね。

 原則や規則やルールや法律に、全員が納得するものなんてあり得ません。時代がちょっと変わるだけでもズレてしまって不具合が目立つようにもなります。そんな不完全なものを「最大多数の最大幸福」に近づけていくためには、現場の意見をくみ取り、常により良く改革していくほかありません。だからこそ、機械のように杓子定規な原理原則主義ではアカンのです。いや、機械ですらビッグデータから学んでいますぜ。

 

 要するに、既存のフレームに逃げ込むのでなく、自分のアタマで、自分の肌感覚で、それぞれの仕事に人間らしく対処しようじゃないかってことです。そのためには、仕事をメシ食うためだけの義務としてやってはいけない。では、どうするか。

 

 どんな仕事にも必ず興味を感じることはあるはずので、それを自分なりに探して、おもしろおかしくやったほうがいいじゃないですか。そもそもルーチンな仕事は機械にどんどん代替されているので、人間には人間にしかできない仕事が与えられているはずです。なのに、人間自身が機械になってどうすんだよ。負けるに決まっているじゃないか。

 

 というわけで、今年のテーマは「おもしろおかしく人間主義」。決して簡単なことではないからこそ、目指すべき価値があると思うんだけどなぁ。

 

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2018年12月28日 (金)

パソコン時代の終焉

 

 近いうちにパソコンの時代は終わりになるんじゃないかな。だってさ、スマホのほうがハンディで、圧倒的に便利ですからね。

 

 長らくガラケーを偏愛し、超薄型のマックブックエアーを国内外で駆使してきたボクだからこそ、この予感は正しいと確信します。より厳密に言えば、キーボードとマウスと大きなディスプレイを備えたパソコンは、ごく少数の特定の人たちだけが利用するものとなり、大多数はスマホまたはタブレットに移行していくはずです。あのホリエモンだって、もはやパソコンなんか使っていないと思うぞ。

 

 というのも、かなり遅れてきたスマホ・オッサンだからこそ、その利便性が明確に認識できるだけでなく、パソコンの世界は複雑でマニアックになり過ぎだと思うのです。昨日も会社のステーションとして使ってきた大型のマックがなぜだかクラッシュ。サポートセンターに電話したのですが、その対応がさっぱり要領を得ません。挙げ句の果てにアップルはソフトウェアのマイクロソフトに原因があるからそっちに聞いてくれとたらい回し。マイクロソフトにしても、動作環境を根掘り葉掘り確認するだけで、通り一遍のマニュアル的なアドバイスしか言えない。

 

 ボク自身は最初から、バージョンアップしたOSと既存のソフトウェアであるオフィス2011の不具合だろうと睨んでいたので、1世代遡ったOSを再インストールするか、オフィス自体を新しいものに変えるしかないと判断していました。そこでインターネットを調べてみると、再インストールは3つほど方法があるので、それぞれトライしてみましたが結局はうまくいかない。もはやこれまでと、オフィスの最新ソフトをダウンロード。その前段階で、昔は1本いくらの売り切りだったものが、毎年の支払いに変更されていたことに仰天しました。プリンターのトナーのように、イニシャルでなくてランニングコストで儲ける方向に転換したわけですな。そのケチくさい商人根性(あきんどこんじょう)に呆れつつも、受け入れなければパソコンが粗大ゴミになってしまうので、仕方なく登録しましたよ。

 

 かくて、ようやく動き始めたのですが、そもそもOSをバージョンアップしなければ良かったんですよね。古いOSに古いソフトで何の問題もなかったのに、機械がしつこく勧めるから、それに従った結果がこのトラブルです。

 

 これではスマホが繁栄するのは当然です。それぞれのバージョンアップやセキュリティのスキャンが自動的に行われているだけでなく、サポートの電話もそれほど待つことなく通じますからね。ドコモの遠隔サポートなら、それぞれのスマホに直接アクセスして教えてくれます。パソコンとは世界観がまるで違うんだよな。スマホは電話から始まっただけに、最初から素人を前提にしており、システムも上げ膳・据え膳のように構築されています。機械がバックグラウンドを丁寧にケアするので、基礎知識ゼロでも楽しく使えるかわりに、もろもろの年間手数料やランニングコストをいただきますぜってことです。だからこそ、ハードもアプリの業者もこぞって群がるわけですな。1回の契約で永続的に儲かりますからね。

 

 一方のパソコンは、もともと電子オタクのオモチャであり、彼らが育ててきたといっても過言ではありません。だからユーザーといえども、ある程度の基礎知識は不可欠。また、これまでは機械1台、ソフト1本から買い切りが常識だったので、ハードが壊れるまで古いシステムを使い倒す、なんてことも可能だったのです。マックであれば、内部のシステムも分かりやすかったので、メモリー増設などでカスタマイズする人も少なくなかったんじゃないかな。それはそれでパソコンならではのメリットだったのですが、前述したようにマイクロソフトは年間支払いに移行。いったん不具合が起きたら面倒極まりなくなるパソコンに、スマホの狡猾で不愉快な仕組みを導入してしまった。これでは、パソコンから人が離れていきますよ。

 

 現実的にも、パソコンはハンドバッグに入りません。ボタン一発で何もかもシームレスに連携していくスマホに比べると、パソコンはサポートの姿勢も含めて、ユーザーフレンドリーにはほど遠いのです。このあたりをメーカーやソフトウェア・エンジニアが認識して抜本的に改善しない限り、早晩、過去の遺物になってしまうでしょう。

 

 最後になりますが、グーグルの音声認識にも感動しました。これまでは事前に発声を録音して機械に慣れさせるタイプが普通でしたが、グーグルはいきなり声をかけても正確に反応して文字化します。テレビを見ながら間違って起動させたことがありますが、アナウンサーが話した言葉まで拾いましたからね。

 試しに「幸せって何?」と訊いたら、ウィキペディアを紹介されました。

 

 というわけで、キーボードやタッチバッドによる文字入力もいずれ必要なくなるはずです。修正はあり得ますけどね。そうなると必然的に文章のあり方も変わってきます。書き言葉が衰退して、よりリアルな口述筆記が常識化していく可能性が高い。ボクたちの書き方だって、明治期に文語を口語にするという言文一致が進展した結果ですからね。

 

 ま、そんなわけで、パソコンに将来性はまったく感じられないのです。優秀なエンジニアがそれに気づかないはずはないので、どんどんスマホ業界に転職しているんじゃないかな。それによって格差はますます広がっていくでしょう。

 これはユーザーインターフェイスというより、哲学や思想の違いであることを知るべきです。やはりスティーブ・ジョブズは凄かった。ビル・ゲイツなんか足元にも及ばない正真正銘の天才、いや革新的な創造主ではなかったかとボクは追悼するのであります。

 

【追伸】

 明日から正月休みに入るので、このブログもお休みとさせていただきます。1月7日から再開する予定ですが、興味深い出来事があればアップするので、たまにチェックしてみてください。珍しく新年1日の夜はジャズのライヴを予約しているので、今から楽しみにしています。

 

 それでは皆さま、良い年をお迎えください。

 

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2018年12月27日 (木)

PB寡占

 

 近頃のコンビニはPBばっかじゃねぇか、って思いませんか。

 

 言わずもがなでしょうが、PBとはプライベートブランドの略で「自主企画商品」と訳されています。定義ではコンビニなどの小売業者と食品メーカーなどが共同で企画・生産した商品となっていますが、ホントにそうかなぁ。ただ単にラベルをコンビニのロゴに変えることで納入価格を下げ、店舗側の利益率を高めているだけじゃないかと、ボクなんかは思うわけです。

 

 たとえば、ですよ。業界トップの某フランチャイズチェーンでは、「さけるチーズ」などは別として、一般的なチーズはPBしか置いていません。しかも、クリーミーだの何だのと軟弱なものばかりで、基本中の基本である固めのプロセスチーズが見当たらない。個人的な嗜好で恐縮ですが、ボクは某社の6Pプロセスチーズが何よりも好きなんですよね。昔からお馴染み、アルミ箔の包みで三角形にしたチーズを6個並べて丸いパッケージに収めたアレですが、これに類する商品がないのです。

 

 試しにカマンベール入りと表記されたPBを食べてみましたが、あのデロデロ&タラリ加減とチーズ臭さは、あくまで個人的な感想ですが、許しがたいものがあります。チーズマニアはそのほうが好きかもしれませんが、目下、世界的な課題になっているダイバーシティ=「多様性の確保」はどないなっとんじゃいと思うのです。

 

 かつては物流の風上、または川の上流にあたるメーカーが商品の企画から生産量、価格まで、すべてを支配していました。小売店は供給された商品を並べて売るだけの産業だったといっていい。その意味では、稀代の名経営者といわれる某氏の水道哲学は正鵠を得ており、小売店は等しく製品が消費者に向けて流れ出てくる「蛇口」だったわけですな。

 

 ところが戦後になって、価格破壊で知られるダイエーや秋葉原の家電量販店がそうした序列を崩すことに成功。消費者も熱狂的に支持したことで、主導権は市場=小売りの現場が握るようになったのです。そりゃそうです。いかに優れた製品でも、量販店が陳列しなければ、ないのも同然ですから、売れるはずもありません。特別な個性や機能を持たないコモディティ化した製品のメーカーほど、量販店の顔色を窺わざるを得ないわけです。

 

 食品メーカーも同じで、全国に2万店も展開するコンビニチェーンの本部がヘソを曲げたら、倒産だってあり得ますよね。逆にPB化されれば、利益率は下がっても一定の生産・納品数量を確保できるため、経営も安定します。

 そんな力関係で「これさぁ、今度からPBにしてよ」と言われたら、逆らうのは困難じゃないですか。ボクは、このあたりからテレビドラマ『下町ロケット』の食品産業版が書けると思っていますが、6Pプロセスチーズは、その申し出をアッパレなことに拒否したんじゃないかな。

 

「どうしてもできないっていうわけですか」

「こ、この6Pだけは、弊社のルーツであり顔であり、魂といっても過言ではない商品ですから」

「あはははは、失礼ですが、こんなものが顔ですか、魂なんですかねぇ。確かに昔はチーズといえばこの6Pがポピュラーでしたが、今はカマンベールなど消費者の好みは多様化・高度化しています。小学校の給食じゃあるまいし、こんなものは時代遅れになってきたと思うよ。それを魂と呼ぶってことは、御社もそろそろ時代遅れかもね」

 

 あ、すいません。これはボクの根拠なき完全なる創作です。登場する人物・団体・名称等は架空のものであり、「会話も」実在のものとは関係ありません。

 

「しかしながら、だからこそ原型を守っていきたいと思うのです」

「そうですか。では、どうしてもできないと」

「御社に逆らうつもりは毛頭ありませんが、これだけは大変に恐縮ですが、遠慮させていただけませんか」

「そんなことを言っていいのかなぁ。では、うちは納品を拒否させていただきます。それによって御社がどうなろうと、私の知ったことではありませんから、念のため」

 

 安直なテレビドラマのような会話になってしまいましたが、経済産業省や中小企業庁がどう指導しようが、大手企業と納入業者は決して対等ではありません。だから、大なり小なり似たようなことはあると思うんですよね。

 

 それはともかくとして、ボクは近所のコンビニに6Pプロセスチーズがないため、わざわざ徒歩15分のスーパーまで足を運んでいます。それだけでなく、様々なPB商品がどんどんコンビニの棚を占拠しつつあり、ボク個人としては、ちっとも「いい気分」ではありません。こうした寡占によって、6Pのように排除された商品も結構あるんじゃないかな。専門用語では「ガリバー」と呼ぶらしいのですが、市場の過度な支配は決して消費者の利益にならないと思うんだけどね。

 

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2018年12月26日 (水)

エイジング

 

 若い頃に比べて、かなり考え方が変わってきたなぁと感じる時があります。

 

 たとえば安楽死(尊厳死)ですが、医師がそんなことに手を貸すのは大反対でした。医師というのは死の間際まで救命に尽力することが責務であって、本人の意思だろうが、どんな理由があるにせよ、その真逆にあたる自死を幇助すべきではない。その気になれば秘かに簡単に人を殺せる仕事だからこそ、この原則は倫理的にも法的にも厳守しなければならないと考えていました。感情に促された決断はしばしば取り返しのつかない間違いを生み、回復不可能とされた病状が劇的に改善したケースが希有ではあってもないわけではないですからね。

 

 でもねぇ、自分がそれなりの年齢になってくると、意見がコロリと変わってくるんだよな。「死んだ方がマシ」なんてことをみだりに言ってはいけませんが、医療の現場にはそう思わせる辛さや苦しみは山のようにあるはずです。それでも患者が耐えるのは治癒する見込みがあるからで、快方に向かうことがまったく期待できない絶望的な病状にもかかわらず、僅かな時間の延命のために、途方もない苦痛を強いるのはどうなのでしょうか。死はある意味で難行苦行からの解放ですから、厳密なガイドラインは必要ですが、医師が患者を安らかで楽な世界に導いてもいいじゃないかというのが現在の意見です。

 

 そんなことを思い出したのは、本日の日本経済新聞に「終末期がん患者『苦痛ある』3割」という記事が掲載されていたからです。国立がんセンターが遺族を対象に実施した初の全国調査によれば、死亡1週間前の患者の苦痛について25%が「とてもひどい」「ひどい」と回答。このため、介護する家族までうつになるケースがあるようです。想像を絶する苦痛は、本人のみならず近親者にも伝染するんですよね。医師にしても、よほど冷酷な性格でない限り、見ていられなくなるはずです。けれども、効かない薬を打ち続けるだけで、助けられないというのは拷問に等しいんじゃないかな。

 

 国民の2人に1人はがんになるといわれる時代ですから、この調査は決して他人事ではないはずです。

 

 というわけで、と軽くまとめてしまえる問題ではありませんが、要するに若い頃は原則論に固執する傾向が強いのですが、様々なことを体験して年季を経てくると、世の中なんでもありということが分かってきます。机の上やアタマの中だけでこしらえた原則論なんか、やっぱり絵空事なのであります。このようにシャープな原則論のエッジが次第に摩耗していくことが、エイジングの特徴といえるかもしれません。

 

 ただし、理想だけは風化させたくないなぁ。このブログのサブタイトル「生きにくい世の中を、何とか生き良くする方法」を探し求めることを諦めたくはありません。あれ? 何だか年頭所感みたいな文章になってきましたが、こうした「しぶとさ」もエイジングの一種であって欲しいと切に願うんですけどね。

 

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2018年12月25日 (火)

スマホに使われる人

 

 以前に、フェイスブックなどのSNSには「押しつけがましさ」を感じると書きました。利用頻度を高めるためでしょうが、交流をアプリのほうから催促するような機能を備えているんですよね。しかも、フェイスブックはそれによる個人情報を一時期とはいえ企業に提供、じゃなかった共有していたという報道がありました。「タダより高いものはない」という古人の諺は、21世紀のネット時代にも通用するようです。

 

 でね、ボクのスマホです。これまた、押しつけがましい「通知」が頻繁にあるんですな。ショッピング関係はもとより、オススメのアプリから見知らぬ芸能人の結婚情報まで、ピコパコ、ブルブルとうるさくて仕方がない。待機画面の段階で何件もの「お知らせ」が並んでいますからね。ボクにとって役に立つのは天気予報くらいですが、これとても知りたい時には自分でチェックするからオレに構うなと不快に感じるのは、やっぱ天の邪鬼だからかなぁ。

 

 随分と遅れてやってきたスマホ・オッサンにとっては、沈着冷静にお呼びがかかるのをじっと待ち続ける野武士のようなガラケーに比べて、やかましくて軽薄なチャラ男のように思えます。それでも慣れるまではと我慢してきましたが、先日、ついに決心して、デフォルトを大改革することにしました。まずは100以上もあったアプリを厳選して80程度まで削除。もしかして使うことがあるかも、として残したものもマメに機能停止にしました。

 

 次に、電気を食うGPSの接続をオフに。続いて、各アプリをチェックして次々に通知機能を止めていったわけです。

 

 「そこまでしなくても」と思う人もいるかもしれませんが、スマホを使う主体はあくまでも、どこまでいってもワタクシであります。商業ベースでは新時代の強力なマーケティングツールでしょうが、ボクたちが「スマホに使われる」ような存在になってはいけないと思うんですよね。iPhoneが登場して11年にもなるので、個々人がカスタム化して使いこなすのが常識になっているに違いないとは思うものの、歩きスマホや自転車スマホが絶えない現状を鑑みると、やはり「スマホを使う」のでなく「スマホに使われる人」が少なくないと思わざるを得ないのです。ボクたち自身が情報端末になってはいかんでしょう。だからポイントカードも嫌いなんだよな。

 

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2018年12月21日 (金)

情報帝国主義(後)

 

 昨日に報道されたばかりなので、日本のメディアは扱いに苦慮しているのか、それとも「今さら」な話題のせいか、フェイスブックによる多数の企業との個人情報共有はほとんど後追いされていません。

 

 日本経済新聞12月20日付けの記事をもう一度紹介しておくと、フェイスブックではアップルやアマゾン・ドット・コムなど約150社以上の企業と個人情報を共有していました。たとえばマイクロソフトの検索エンジン「ビング」では、これを利用してフェイスブックユーザーの友人の名前も読み込めるようにしていたり、アマゾンでも小売りサイトのレビューを投稿した人の審査に利用していたそうです。

 

 現時点ではほとんどの企業との共有を取りやめているそうですが、ある時期は個人情報がダダ漏れの状態だったといっていい大問題ではありませんか。今頃になって報道の配信元であるアメリカのニューヨークタイムスが問題視したのは、連邦通信委員会(FCC)と2012年にプライバシー管理における合意を行っていたからです。つまり、ユーザーの同意なしで個人データを共有してはいけないってことですね。

 

 それに対してフェイスブックの公共政策担当ディレクター(こんな役職があるんですな)は、提供企業はプライバシーに関する規約を守っているほか、フェイスブックが対応してこなかった端末やプラットフォームでサービスを使えるようにするためと釈明しています。

 

 早い話が、より利便性を高めるためであって、個人情報が外部に流出することはないということですが、それでいいのかなぁ。そんなことに同意した覚えはねぇぞという大合唱があって然るべき事件なのに、抗議の気配はまったく感知できません。フェイスブックがそうなら、LINEの会話記録だってビックデータのひとつとして解析処理され、マーケティングに活用することも考えられるではありませんか。すでにやっていたりしてね。

 

 ボク自身は、フェイスブックに参加していませんが、独特の押しつけがましさを感じませんか。「友達申請」って、若い人には楽しいことかもしれませんが、オッサンには何だかなぁなんですよね。ましてや、そうした個人情報が企業に流れているとしたら、ホントもウソもシャレや冗談だってすべて筒抜けってことじゃないですか。

 

 ああ、またしても話が長くなってしまいました。SNSというのは、囲碁のように、そうした情報インフラが陣地を取り合う戦場といっていい。他の国を侵略して領土を拡大する帝国主義と何ら変わりありません。異なるのは、それが国家の意思ではなく企業が主体になっていることと(中国は別かな)、個人情報が支配すべき領土になっていることです。これを拡大していくのは、軍事力ではなく、個人にとっての利便性や面白さということも違うでしょうね。

 

 それだけに、春秋戦国や群雄割拠のように複数が並び立つことはなく、各分野での覇者は1人または2人程度しか許されません。パソコンの黎明期にOSは何種類もあったのに、今ではマイクロソフトとアップルの2つに収斂されていますからね。

 

 何よりも薄気味悪く感じるのは、ボクたちがネットを検索して得られる情報は限られていますが、ファイアウォールの向こうには秘密の個人データが山のようにあって、その取り合いが陰で活発に行われているということです。オレのことをビジネスのタネにするんじゃねぇと言っても、カードのポイントやら何やらで、もはやボクたちを隠している布は僅かです。それでも便利なほうがいいじゃんという人が多数派でいる限り、どんどん丸裸になって、内臓までも見られることになるでしょう。

 

 そんな戦いを勝ち抜いて唯一神となった「ビッグブラザー」は、情報を武器として、いずれ個人を支配していくことになりかねません。頻繁に「許可」を要請するスマホは、その先駆けにほかならないとボクは思うわけですな。

 

 それでボクたちは果たして幸せになれるのでしょうか。

 

 この問いを昨日から考え続けてきたのですが、答は見つかりませんでした。幸せに感じる人もいれば、感じない人もきっといる。幸せだと感じない人は、やがてシェルターを作って立てこもることになるんじゃないかな。そこからの話を作ってみたいのですが、どうにもIT系の知識がなさ過ぎで手が出ません。取りあえずは、個人情報やプライバシーがなぜそんなにも大切なのかという文系的な大原則に立ち戻ることから始めてみたいと考えております。これも時間のかかる課題なんだよな。

 

 情報帝国主義なんてたいそうなことを言っておきながら、尻すぼみの結論で申し訳ありません。

 

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