笠木恵司の主な著書

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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

2012年5月25日 (金)

『クーガータウン』

離婚して子供1人がいるアラフォーのシングルマザーが、やたら早口で「年齢が何よ。私だって若くてピチピチしたオトコと寝たいわ」なんていうことをしゃべりまくるテレビドラマを見ました。

 タイトルは『クーガータウン』。いわゆる肉食系の中年女性を「クーガー女」と呼ぶそうですけど、この番組から生まれた言葉なのか、その言葉を反映した番組なのか、どっちがニワトリかタマゴが知りませんけど、セックスも含めて、というより、それがメインと言うべきか、とにかくアケスケに女性の欲望や不満が語られていきます。

 女性だって性欲はあるわけで、そうしたホンネが冗談混じりの会話に仕立てられているのは大変に面白いですけど、そんな女性が近所にいたら、いかなる美貌でも、ボクは歓迎する気分にはならないでしょうね。

 タテマエよりホンネという傾向は、インターネットによって加速されてきたような気がしますが、ホンネって実はあまり美しいものではなく、他人にとって決して魅力的とはいえません。かといって、近頃の政治家が体現しているように、タテマエばっかりでやっていることは全然違うというのも不幸な話です。

 でもね、男女関係に限っていえば、タテマエとホンネの間に淫靡なエロスが存在するんじゃないかなぁ。

 以前に、ある女性の大学教授を取材した時に「欧米の人は自分の肉体を精神の乗り物みたいに考える傾向ってありませんか」と質問したことがあります。だから、体調が悪いと感じたらすぐにアスピリンを飲んだり、医者に行くのはまったく当然のことで、なんでグズグズしているのよ、てなことになります。ブレーキがうまく動かなきゃすぐに整備工場に出す自動車みたいな感覚です。

 美容整形だって、自分の顔に醜いところや気になる部分があったら、それを改造して何が悪いのかと。脂肪が体形を崩しているのであれば、外科手術ですっぱり取ってしまう。ここまで行くと、逆に過剰な肉体美信仰ともいえますが。

 そんなわけで、ボクたち日本人もそのように割り切ったほうが、生きていくのにラクなんじゃないか。たとえば処女崇拝なんか実にクダラないことですよね。貞操だって、肉体と精神は不可分という意識から生まれたんじゃないか、なんて言ってみたわけです。

 すると、その教授は「私はそうは思いません」と否定されました。随分以前のことなので、失礼ながら詳細は忘れてしまいましたが、源氏物語などの研究者らしく、そうした割り切りからは、深い情念は生まれてこないのだと喝破されたのです。

 意識して挑発的な質問をするタチなもので、ボクもその通りだとあっさり撤回しましたが、今や現実は肉食系クーガー女ですもんね。このドラマが人気を集めて、「あ、じゃ私も」なんてことになるのはくれぐれも避けて欲しいなあ。アケスケなところに陰翳はありません。谷崎潤一郎ではありませんけど、アケスケなところに色気なんてものは棲息できないですよね。その意味では、女性の和服はつくづく良くできたファッションだと思わざるを得ません。そこのところを忘れると、むしろモテなくなりまっせとボクは思うのですが。

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2012年5月24日 (木)

あるアナリストの話

 彼は中学、高校でバレーボールの選手でした。コンピュータにも強い興味を感じており、ITをバレーボールに応用できないだろうかと考えていました。けれども文系だったので、理工系の学部は無理。そこで、文系でも受験できる専修大学ネットワーク情報学部に入学しました。

 大学でもバレーボール部に所属していましたが、身長の関係でレギュラーになることはほとんど諦めていました。そんな時に、ある試合でベンチに置かれたパソコンが目に止まりました。いったい何をしているのだろうと調べてみて、バレーボールの強豪国イタリアが開発した専用ソフト「データバレー」があることを知ったのです。         

 簡単にいえばバレーボールの対戦解析ソフトであり、相手チームの各選手の動きやアタックの順序などを記録して、攻撃パターンなどを分析するものです。サーブやアタック、ブロックの成功率はもちろん、攻撃のポイントなどもビジュアルで理解できるため、この情報を元にリアルタイムで作戦変更も行われます。ハタから見ているとまったく想像できませんが、バレーボールは今や「情報戦」でもあるわけです。

 ただし、このソフトは学生ではとても購入できないほど高価だったので、彼は教授に相談しました。すると「最初から完成品を使うより、自分で工夫して作ってみろ」という。そこで彼はエクセルを応用して自前のソフトを作ることにしました。

 そのソフトを大学のバレーボール大会で使用していたのですが、それが当時の全日本女子チーム・柳本監督の耳に入り、大学3年生にもかかわらず、専属アナリストとして起用されたのです。2006年に大学を卒業した彼は、日本バレーボール協会強化事業本部に就職して、正式に全日本女子バレーボールチームの専属アナリストとなりました。

 テレビで放映されているロンドン・オリンピック最終予選でも、彼はコートの脇でパソコンを操作しています。もちろん現在では自前のソフトではなく「データバレー」を使用していますが、自らも選手だった経験と、これまでの分析によって、さらに役立つオリジナルなものに進化させていると聞きました。

 ボクは2006年に彼を取材して、バレーボールが情報を駆使した戦いになっていることを知って驚くと同時に、すごい若者がいるんだと感心させられました。巷では昨今の大学生はアホバカといわれ放題ですけど、あまりにも決めつけすぎですよね。

 特にバレーボール好きでもないボクが彼のことを思い出したのは、本日発売の『週刊新潮』のコラムで「エース『木村沙織』を動かす『アナリスト』という仕事師」として紹介されていたからです。ああ、今でも元気にやっているんだと知って、とても嬉しくなりました。あの頃は「北京オリンピックで金を取る!」と語っていたので、きっと「ロンドンで金を取る !」なんて張り切っているのではないでしょうか。

 その記事によれば、彼、渡辺啓太さんは先頃『なぜ全日本女子バレーは世界と互角に戦えるのか』(東邦出版)という自著を出したそうです。こういう活躍ぶりを知るのが、取材者冥利なんですよね。                    

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2012年5月23日 (水)

困った取材

 長く取材を続けてきた中で、困惑というか、質問がまるで思い浮かばなかったことがあります。事前に質問事項を作っておけばいいのに、と普通は考えるじゃないですか。ところが、テーマそのものがハナから曖昧なことがあるわけです。

 まだ駆け出しの2324歳の頃かなぁ。たまたま会社で発行していた年4回の季刊誌の中に、珍しく芸能ページがあったのです。ボクは面白がって「是非やらせてください」と勇んで手を挙げました。それで任せてもらったのはいいのですが、デビューしたばかりの新人歌手を紹介するページでした。つまりヒット曲がなく、聞くべき過去にも乏しい。

 いったい何を聞けばいいのだろう、と悩むボクに先輩は「テキトーでいいんだよ、そんなの」と高田純次ばりのアドバイスをしてくれましたが、そのテキトーがまったく見当つきません。まさか芸能人相手に世間話というわけにはいかないじゃないですか。

 さらに、初めて担当したのは若い男の子のグループでした。「どうしてグループになったの」とか「辛い時はありませんか」というありきたりの質問に、ソツがないというか、突っ込みどころのまるでない普通の答えが返ってきます。おかげで、すぐにこちらが用意した質問の在庫がはけてしまいました。

 仕方がないので「ガールフレンドはいないの」と訊ねると、全員が揃って「いません」という。ウソだろと思いながら再度「そうはいってもホントはいるでしょ」と重ねても、「今は踊りやボーカルの練習などで忙しくて、そんな余裕がないんです」と声を合わせる。新人グループだからそう答えるように指示されているのだろうと理解はしましたが、それから後の質問がまるで思いつかないのです。相手も若い坊やなので、自分から何かをアピールするということもありません。

 かくて、しばらくは沈黙の要塞。取材時間を持て余したのは、今となってもあの時だけと断言できます。

 じゅんとネネ、という女性デュオにインタビューしたこともあります。ディープな芸能マニアで中高年以上の人なら、もしかして覚えているかもしれません。この時はいくらか経験を積んだせいか、あるいは相手が女の子ということもあって、沈黙タイムはありませんでした。けれども何を聞いたかは完璧に忘却の彼方。なぜだか場所だけは四谷の喫茶店で、近隣に消防署があったという記憶があります。

 こうした経験から、芸能にまったく興味のない人間が、芸能人に芸能のことをインタビューしてはいけないのだと痛感しました。テーマがちゃんとあれば別ですけどね。

 だから、芸能リポーターが俳優に二股愛なんかをしつこく訊ねる映像を見ると、あれはあれで大変だよな、と心から同情いたします。いかにアホでバカに思える愚問でも、答を、というより相手にしゃべらせてナンボなのです。映画の宣伝的なインタビューにしても、おバカな質問なしで間を埋めるのはかなり難しいはずです。だから、某女優のように「別に」という素っ気ない答が一番困るわけですね。

 傍目にはアリのように群がっているだけに見えますが、現実にはプロフェッショナルな仕事ではあるのです。やってみないと分からないことが世の中には一杯あるというのが、今回の取りあえずの結論でございます。

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2012年5月22日 (火)

93.6%!!!!

 このところ大学取材が続いており、ブログを作る時間がなかなか取れません。個人的な愚痴は封印してきたつもりですけど、1日2~3件(大学以外も含めて)も取材すると、さすがに肉体的な衰えを痛感します。

 その一方で、やはり外に出る、人とは話してみる、なんですね。事務所にいるよりよほど頭がサエます。事件もニュースも、どんな出来事も現場で起きているのですから、そこに立ち会うことがボクの仕事の基本なんだと再認識させられます。

 そう思いながら昼食時に読んだ『週刊SPA!』はちょっとね。題して「ド底辺大学のキャンパスバカライフ」。サブタイトルは「学力以上に低下する大学生の人間力に唖然」ですから。いやまあ、昨今は大学のユニバーサル化で全体的なレベルダウンは否定できないことですけど、こういう記事を読んで、みんな面白く感じるのかなぁと逆に疑問を感じてしまいます。

 悪口雑言は瞬間的に気分が良くなるかもしれませんが、それでどうにかなるものでもないじゃないですか。それより攻撃するなら、記事中で「大本営発表」として少し触れていましたが、文部科学省と厚生労働省の合同調査による、今年3月大卒者の就職率93.6%という数字だと思うのです。

 そんなに就職率が良いなら、どの大学も学生指導に手間をかけたり苦労しませんよ。このブログでは何度も紹介したので略しますけど、この合同調査で大学新卒者の就職率が90%を下回ったことなんてありません。最低でも2011年3月卒業者の91.0%であり、この数字で「過去最低だった2000年の就職率を下回った」といわれたんですよ。ちなみに、この年は91.1(!)でした。それで「氷河期」って表現しますかねぇ。

 超簡単に解説すれば、これは全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の中から抽出した1126250人のデータに過ぎないのです。オフィシャルなデータとしては最も早く発表されるから報道されるだけで、実質は全然違います。ウソだと思うなら、8月頃に速報される学校基本調査と比べてみてください。

 百歩譲って、減った増えたは参考にはなっても、数字は現実とかなり乖離しています。そういうことを、もっと報道すべきではないのでしょうか。

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2012年5月21日 (月)

ビル解体

事務所のあるマンションと道を1本挟んだ向かい側のビルが、建て替えということで解体工事の真っ最中です。外部からショベルカーなどで壁などを引っ掻きはがすという工法らしく、昼間の騒音は結構なレベルになっていると思います。

 昔の建築物はアスベストが含まれている可能性が高いので、外廊下を歩いている時はなるべく息をしないように努めていますが、大丈夫なのかなあ。2006年から労働安全衛生法によって全面禁止されるまでは、断熱材などに広く使われていたので、ちょっとばかり心配です。

 何せアスベストは髪の毛の5000分の1ほどですから、眼で確認なんてできません。それでいて吸い込んでしまうと、中皮腫などの健康被害をもたらします。さらに発症するまでの潜伏期間が15年以上と長いので、実に厄介なシロモノなわけです。このため「史上最悪の産業公害」ともいわれていますが、周辺の皆様および現場作業員の方は分かっているのかなと、余計な心配までしてしまいます。少なくともボクの知人と関係者には、近づいてはいけないと警告していますけどね。

 それにしても、アメリカであれば爆破解体でドッカーン&グシャリで一瞬にやれるはずなのに、こうした方法は日本では許可されていないのでしょうか。ちなみに、この工法が開発されたのは短期の借地契約が多いからで、この期間が終了すると完全な現状復帰が求められるからだと聞いたことがあります。ワイキキのビーチに建ち並ぶホテルの多くも期間限定の借地らしいですよね。

 現状復帰となれば更地にして戻すわけですから、解体に時間やカネをかけていては事業採算にも大きな影響を与えるので、さっさと手早くが要求された結果だとボクは考えています。

 日本のように過密な環境ではダイナマイトは危険という理屈も分かりますが、解体工事を見るたびに実に古めかしいやり方だなといささか呆れてしまいます。構造体の要所要所を突き崩して、自重で崩落させるなんて方法は無理なんでしょうかねぇ。もっと合理的なやり方があると思うのですが。建築のほうは地震国だけあって世界の最先端レベルにあり、工期も昔に比べてかなり圧縮されています。ところが解体のほうは、建築することに比べて儲からないので、前近代的なやり方に留まっているのではないでしょうか。あくまでボクの推測ではありますが。

 いずれにしても、今では4階あたりまでの壁が剥がされており、フロアが見渡せます。これはこれで滅多に見られない奇観ともいうべき光景なので、撮影しておこうかな。それにしても、早いところ済ませていただきたいものです。

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2012年5月18日 (金)

脱常識

 非常識は各方面から顰蹙をかうことになりますが、今のような低迷・混迷の時代はいかに常識の縛りから離れるか、つまり「脱常識」ではないかと考えています。そう語るのは簡単でも、アタマの中のほとんどは常識が支配しているので、アイデアを出すだけでも実は大変に難しいことなんですけどね。

 そこで、ボクの知る限りで最近のユニークな事例を紹介するとすれば、時計好きなら誰でも知っているウブロの「オールブラック」というモデルが参考になると思います。

 この腕時計は、ダイアルやインデックス、針までマットの艶なしブラックで構成されています。確か2006年に発表されたと記憶しますが、すべてブラックなので、当然のことながら時分針もインデックスもダイアルに溶け込んでしまい、時間が大変に読みにくい。

 時計を時間を知るための機械と考えている人にとっては、まったく論外のカラーリングでしょう。視認性に乏しい、というより、そんなことはハナから気にしていないからです。日本の企業なら、このアイデアは係長の段階で早々とNGをくらうことは間違いありません。「これじゃ時間が分からんじゃないか」ってね。ボクは面白く感じましたが、このような時計が果たして売れるのだろうかとも思っていました。

 ところが、この「オールブラック」は発表直後から世界的に大ヒットしました。今では他のコレクションでもオールブラック・バージョンがあるだけでなく、いくつかの他ブランドが追随したことで、一つのスタイルを築いたといっても過言ではないと思います。

 このことは、腕時計が時間を知るためだけの機械ではないことを如実に示しています。男性におけるファッション・アイテムあるいは他者との差異化など、様々に理解できますが、少なくともマーケットがこの「脱常識」を喜んで受け入れたことは間違いありません。

 おそらく、この腕時計について事前に市場調査をしたとすれば、否定する人が大半以上を占めたでしょう。高級ブランドの機械式時計ですから、決して安くはありません。なのに、オールブラックですからね。

 その一方で、それゆえにというべきか、これまでの時計にはなかった強烈なインパクトがありました。高級時計を求める層にとっては、視認性なんかより、そのインパクトが魅力と感じられたわけです。かつてのウォークマンと同様に、こんなことが市場調査で分かるはずもなく、役員会議でも拒否されるに決まっています。

 けれども、先進国の成熟市場ではそうした「脱常識」が新たなトレンドを作っていくのではないかとボクは考えています。ワンマンの中小企業だからできたと指摘する人もいるでしょうが、こうした冒険は実際には中小ほどハイリスクなチャレンジとなります。それに比べれば大企業ほど冒険する余裕があってしかるべきなのに、どうにもできない。だからこそ家電メーカーが停滞を続けているのではないでしょうか。

 それを打開するためには、やはり人材しかありません。こうした脱常識は、常識を守ることで好成績を挙げてきた受験秀才が最も苦手なことですから、「ターゲット採用」では過去を継続するだけとなりかねません。もちろん、中には優秀な人もいるでしょうが、要するに新卒採用の段階で「こんな奴も1人くらいは」と異端の人材を受け入れて、感性と才能を伸ばしていく必要があると思うんですけどね。

            

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2012年5月17日 (木)

酒の飲み方

 年齢のせいか、前夜の酒が翌朝まで残るようになりました。とはいっても、12時過ぎまで飲んだ場合で、それまでなら問題はありません。知人と深酒とか、寝つけないのでもう一杯という場合に、テキメンに朝まで引きずることになります。

 それが分かっていればコントロールするのは簡単ですから、「明日は取材」という前日は意識してセーブすることになります。これがまあ「節度」ですよね。

 ところが、若い頃には酒に慣れていないので、某大学某体育会系クラブのように飲み過ぎか飲ませ過ぎか不明ですけど、急性アルコール中毒で生命にもかかわる事態になったりするわけです。近年の若い人の酒量はボクたちに比べてぐっと減ったといわれており、その分だけリスクも少ないはずですけど、何かのきっかけに飲み過ぎることもあるので、やっぱり自分の酒量を知っておくことが、適切な酒の飲み方につながると思います。

 なんて、どこかの医者みたいな説教くさい内容になりましたが、ボクらの頃は酩酊するまで飲むのが普通でしたから、記憶を失うこともしばしばなほか、こんな実名ブログではとても紹介できないような醜態をさらしたこともあります。

 それに、電車で寝入ってしまい、降りるべき駅を通過してしまったことが何度もありました。当時の最寄り駅は吉祥寺だったのですが、立川まで行ってしまい、戻る電車でも寝て起きたら中野だったなんてことを繰り返したことがあります。高尾まで行って、最終だったのでやむなくタクシーということもね。

 今度は寝ないで頑張るぞと自分に言い聞かせても、荻窪あたりで急激な睡魔に襲われて、起きたら国分寺なんてことも普通にありました。その途中でカバンを盗られたこともありますから、皆様お気をつけください。

 確か2627歳で結婚したばかりの頃だったかと思います。その後はまったくそんなことはないので、もしかしたら帰宅恐怖症の一種だったのかもしれません。

 というわけで、自分なりの酒の飲み方を知ることが大切です。もっとも、そうしたルールからハミ出すのも酒の楽しいところですから、そうはできない時もあります。これって人生にも似ていますよね。注意深く自分なりの生き方でやってきても、どこかで足を踏み外したり、トラップのようなものに引っかかるとか。実は、それはそれで愉悦を感じたりするところが人間の面白いところです。

 それに比べて、今の若い人は先を読み過ぎなのではないかと感じることがあります。恋愛も結婚もなりゆきが基本だろうと考えるボクにとっては、「婚活」という言葉自体がうまく理解できません。子供だって将来を考えるから控えようてなことになるわけで、おそらく大多数の人は「えっ? ああそうなの」という感じで作ってしまったんじゃないかな。

 いくら綿密に将来を計算しても、明日事故に遭遇する可能性もあるわけですから、そうそう思ったように生きていくことはできません。むしろ期待は裏切られるのが常識といえばそうなので、逆にいえば恵まれたスタートでなくても、それを逆転するチャンスがやってこないともいえないわけです。

 こんなことを書くのは、何でもかんでもランキングや序列が作られる世の中になってしまったからです。それによってモチベーションを失う人も少なくありません。

 でも、そうしたランキングや序列はあくまで過去のことであって、明日や来月来年もそうであると誰も言えないじゃないですか。だったら次は変えてやろうと意志することから、すべてが始まるのだとボクは思うんですけどね。

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2012年5月16日 (水)

有機ELテレビ

このところテレビの話題が多くなってしまいましたが、有機ELのテレビ生産で、ソニーとパナソニックが提携交渉に入ったと報じられています。それによってトップの韓国LGへの巻き返しを図ることが目的だそうです。

すいませんがボクはあくまでも文系なので、有機ELといってもよく分かりません。要するに今の液晶よりも画質がぐっと向上するのでしょう。けれども、日本のメーカーのテレビ生産が抱えている事情って、そういうことなのかなぁ。画質が優れたテレビを大企業同士が提携して生産拡大すれば、再びシェアを回復できるのでしょうか。どう考えても、コトはそういう問題ではないような気がします。

前にも指摘したように、テレビが放送局の「受像機」である限りは、韓国やアジアの発展途上国には勝てないだろうとボクは考えているのです。そこに新しい機能が付加されない限りは、価格が安いほうがいいじゃないですか。

3Dだって何だか不発な状況なのに、さらなる画質向上がどれだけのインパクトを市場に与えると思いますか。ましてや、有機ELだって韓国のほうが前を行っているとも言われるわけで、急いで追いかけても、果たしてどれだけのシェアを取れるのだろうかと大いに疑問を感じてしまいます。

 だから、目標とすべきなのは、やっぱり新しい時代の「ウォークマン」じゃなかろうかと思うわけです。10人中9人が「売れない」と反対するような画期的なものをこしらえない限りは、失われた王座は奪還できませんてば。そのためには、開発研究に文系および奇人変人などを加えて、発想から変えていかないとヤバイんじゃないかなと、昨日も書いたんですけどね。

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2012年5月15日 (火)

ジェスチャー入力

 このところ取材が立て込んでおり、ブログの時間が取れず、遅れてしまいました。

 さて、ようやくパソコンでキーボードやマウス以外の入力装置が登場しそうな気配が出てきました。日本経済新聞5月14日朝刊によれば、テレビやパソコンなどの画面を利用者がジェスチャーで操作できる技術をNECが開発したそうです。

 要するに、スマホのタッチパッドと同じようなことを、離れていても仕種でコンピュータが読み取るといったイメージでしょうか。自慢ではありませんが、ボクのブログではすでにタッチ→ノンタッチという進化を予測しており、パソコンだっていつまでもキーボードやマウス頼りではなく、新たなインタフェースを開発すべきではないかと指摘しました。それがまあ、ようやく現実化されそうなわけです。

 これが実用化されれば、一昨日の「エージェント」も絵空事とはいえなくなります。もちろん『2001年宇宙の旅』のような人工知能との会話形式が望ましいのですが、過渡的な段階としてジェスチャーでもいいじゃないですか。それならお年寄りも苦労がありません。

 このブログでは再三に渡って指摘してきましたが、これからの製品開発はやっぱりコンセプトが優先で、それに技術が追い付くスタイルでないと世界をアッと言わせることができないと思います。

 コンセプトがある段階では絵空事であるなら、むしろ絵空事のほうが挑戦しがいがあるってものですけど、これは文系のほうが得意分野であるはずですから、早急に文系や芸術系などと協働した形の研究開発を進めるべきだとボクは考えているんですけどね。 

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2012年5月14日 (月)

カニバケツ

 「ドジョウ豆腐」は紹介したことがありますが、「カニバケツ」というのは知りませんでした。

 読む本がなくなって、書店でひょいと手にしたのが町山智浩氏の「USAカニバケツ」(筑摩書房)でした。彼は「未公開映画」を紹介するテレビ番組のキャスターをしていた関係で以前から注目していたコラムニストですけど、アメリカ在住だけあって、サブカルやポップな話題に実に詳しいんですね。

 ボクたちが知っているアメリカは新聞でいえば政治面や経済面ですが、この本が対象とするのは社会面というか、三面記事=タブロイド紙であり、それだけに面白くて一気に読んでしまいました。

 カニバケツというのは、「たくさんのカニをバケツに入れておくと、フタをしなくても逃げないという。一匹がバケツから出ようとすると他のカニに引きずり下ろされるからだ」そうです。いかにも日本的な感じですけど、どうやらアメリカも例外ではなく、格差社会がもたらす滑稽にも見える悲喜こもごも(?)が紹介されていました。

 1999年から2004年までに発表された記事をまとめたものなので、話題によっては古く感じるものはありますが、高校生による銃乱射事件などの背景が何となくにせよ、見えてきたような気がします。

 特に白人の貧困層による底辺の広がりは深刻で、そこから這い上がることが絶望的に困難であることから、学校ではハードなイジメがあり、社会でも様々な犯罪が生み出されてきたようです。アメリカの私立大学は日本なんかメじゃないほど学費が高いので、貧困の連鎖は最近の話題なんかではないわけですね。

 日本はまだまだ「それに比べれば」と表現できますが、それでも格差社会の入口には確実に足を踏み入れています。中でも大学新卒の就職難がそれに拍車をかけていくことになるでしょう。

 日本はアメリカを10年遅れで追いかけているなんていわれましたが、悪いことまで真似しなくてもいいのにね。考えてみれば、アメリカは消費文化とセットで格差を輸出してきたのかもしれません。おっと、取材に出かけなきゃいけないので、このあたりで。

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