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福助くん その6

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福助くん その4

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2010年2月19日 (金)

教育の国際競争力

 1990年代半ば頃に、ロンドン大学の通信教育の広告を制作したことがあります。

 この大学は「世界で最も古くから通信教育を実施」していたことで知られており、もちろん日本人も在宅で入学できるからです。

 今やインターネットやメールによる「遠隔学習」は常識となり、ボクも2002年に『インターネットでMBA・修士号を取る』(日経BP社)を出しました。英語さえできれば、世界のどこに住んでいようとも、こうした大学や大学院から学位まで取得することができます。

 ということは、英語圏の学生にとっては国境などまったく関係ないわけで、アメリカ在住でもイギリスの大学院へ入学、南アフリカにいてもアメリカの遠隔学習を利用すればMBAを取れるわけです。

 日本にいて日本語で学ぶ限りは、あまり意識されないことですが、これが象徴するのは、教育産業も国際競争にさらされているということなのです。初等・中等教育は相手が子供なので地場性が強くても、大学や大学院となれば、軽々と国境を越えて学生たちは移動していくことができます。

 実際に、カナダの大学を卒業してから2〜3年働き、イギリスの某経営大学院でMBAを取得。ボクが会った時にはオランダのライデンに住んでいたカナダ人に会ったことがあります。MBA修了時に求人のあったオランダの電話会社に就職して幹部候補となり、住まいとクルマまで提供された(もちろんレンタルですけど)というから羨ましい限りですね。

 インターネットによる遠隔学習に限らず、ヨーロッパはEUで統合されたので、通学の学生も国際的に流動しているそうです。学費を用意できることが前提ですが、たとえばスペインで大学院に入学するより、知名度の高いフランスのINSEADやスイスのIMDといったビジネススクールでMBAを取ったほうが将来的に有利ということも極めて現実的な判断なのです。

 アジアも例外ではなくて、特にシンガポールが欧米の大学院を熱心に誘致しています。こうした取材は最近していないのでもっと増加していると思いますが、アメリカのMITやINSEADの分校というか現地校があります。このうちMITではアメリカの本校と双方向の授業も行っていました。

 シンガポールは都心に超近い空港がアジアのハブとして有名ですが、教育産業ですらハブ化を国策として進めてきたわけです。そのターゲットはもちろん日本ではないでしょうね。巨大な人口を抱えて経済も驀進しつつある中国やインドなどに決まっています。

 実際には、驚くほどの寄付金を毎年続けてMITを呼びこんだのですが(アメリカで担当者は金額まで教えてくれましたが)、こういう努力にはつくづくアタマが下がります。そして、留学先は日本を飛び越えてアメリカか、ヨーロッパか、あるいはシンガポールかなんて時代になりつつあるわけです。

 注意していただきたいのは、こうした情報はすべて2002年までにボクが取材した内容ということです。つまり、ひと昔前といってもいい。にもかかわらず、ヘエーそうなんだと思うでしょ?

 国内では少子化によって大学間の学生獲得競争が話題になっていますが、欧米では国際的な学生獲得競争に至っているのです。文部科学省も賢い官僚が揃っているので、「留学生30万人計画」などで特にアジアから学生の誘致を進めようとしています。ただし、日本に留学しても、帰国しなければ仕事がないようでは少しも魅力はありません。そこで、経済産業省でも「アジア人財資金構想」として、日本企業への留学生の就職支援などを開始しています。

 かなり世界から遅れてはいるものの、こうしたコンセプトや方針は賛成できます。国内ばかりを向いていたら縮小の一方ですから、日本の高等教育産業は、シンガポールもびっくり降参という「アジアの教育センター」を本腰で目指さないといけないでしょう。

 ただ、問題はやはり英語です。留学生に高度な日本語能力を要求すれば、必然的に数が減りますよね。しかも、彼らにとって、果たして日本語をそれだけ学ぶことにどれだけの価値があるのでしょうか。

 これをひっくり返すと、日本語を学ぶ手間をかけても日本で勉強する価値のある教育コンテンツや研究があるのだろうか、となります。

 いずれにしても、留学生を増やすためには、国際共通語である英語の授業を増やさないとダメなのですが、実は英語で授業できる教員が少ないという事情もあります。

 大変な問題ですけど、まずは直近の課題として、英語で授業できる教員の集中的な養成。同時に学内の研究や教育コンテンツの競争力を客観的に分析して、優位性が認められる学科などを強力に高度化していかなければなりません。

 まあ、こんなことはきっと「釈迦に説法」でしょうけど、とにかく日本の変化は世界に比べて遅すぎることは確かです。それが、もし行政による強い規制のおかげだったとしたら、これは罪が深い。でも、やらないよりはやったほうがいいに決まっています。そのためには、やはり新進気鋭の先生たちに、大学を超えて連携しながら頑張ってもらうしかないとボクは愚考します。

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