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2010年8月30日 (月)

居酒屋の論客

 マイケル・サンデル教授の「ハーバード白熱教室」をまとめた本が売れているようです。NHKでチラリと見ましたが、おそらく200人以上の大教室にもかからず、学生諸君が積極的に発言することに驚きました。

 ボクもこれまで様々な大学院の授業を傍聴してきましたが、教員が問いかけても無反応、あるいはシドロモドロというケースが少なくありませんでした。最後に「質問は?」といってもパラパラなら上出来なくらいです。

 だから単純に「白熱教室」のマネをしようとしたって、笛吹けど踊らずになるのは間違いないでしょう。もちろん中には素晴らしい「対話授業」を行っている大学や大学院もあるので、実際には教員の誘導次第なのですが、大きな日本特有の「壁」みたいなものが存在します。

 まず、「KY」という「空気を読めない」ことが悪いことかのような風潮です。討論には異論が必要なのに、「KY」ではその異論を自主規制することになります。独自の意見があっても、周囲を見て、多数に同調するか沈黙です。

 教室では教員がリーダーですから、それに従っていれば嫌われないし、無理して調和を壊すこともないだろうと。

 これは会社だって同じで、「立場の論理」つまり権力を持つ上司の意見を受けいれることになります。

 しかしながら、自分の意見が決してないわけではありません。日本人はそれなりに優秀ですから、学生の場合は教室の外で内輪の友人ばかりになると、「ヒデー授業だよな。明治維新の歴史的な役割をスルーしてるじゃん」などと批判したりするわけです。

 そして、彼らが大学を卒業して会社に入ると、教室の外は居酒屋となり、そこで経営や上司批判などが行われます。ボクは、これを「居酒屋の論客」と呼んでいますけど。

 どちらも共通しているのは、自分の発言に責任を負わなくていい場所ということです。責任を負わなければならない場所や局面では、「借りてきた猫」になります。

 これは小学校からの教育を考えると、仕方のない結果ではあるのです。板書ばかりで、およそ「対話」だとか「討論」なんて、ホームルームなど限られた時しかやりません。これがずっと高校まで続くわけですから、みんな教室は黙って授業を拝聴するところだと考えてしまうのです。

 インターナショナルスクールの授業を傍聴したことがありますが、まるで正反対です。小学レベルでしたけど、まずイスと机がバラバラに先生の方を向いて配置されています。それで、教室に入ってきた先生が持っているのはその日の新聞。その中から適当な記事を探して、「ジョン、キミはこれをどう感じますか」なんて訊ねるわけです。

 こんな授業を高校卒業までやれば、そりゃ「白熱教室」だってあり得ます。逆に、ずっと黙って授業を聞いて板書してきた学生に突然、意見を言いなさいといっても恥ずかしいじゃないですか。

 小学校から高校までの教員の多くは、子供たちのためというより、自分の都合で「クラスがまとまる」ことを要求します。教室が静かな方が授業はしやすいし、後で調べなきゃいけないような面倒な質問なんか受けたくない。「右向け右」で全員が右を向く方が、教える側にとってラクに決まっているのです。

 けれども、日本の社会も経済も、ここに及んで、そんな「居酒屋の論客」を大量生産しているばかりでは、ますますダメになっていくでしょう。そうした危機感に最も近いのは海外進出している企業であり、逆に最も遠いのが教育界ではないでしょうか。

 そこで、参考までに、あるビジネススクールの授業を紹介しましょう。この教室では「意見は!」というと3分の2以上の学生が手を挙げます。社会人が多いとはいっても、こんなに活発なのはボクの乏しい体験の中でも希有です。

 それには実は秘密があります。

 この授業の前に、4~5人の小グループで授業と同じテーマで同じ時間をかけて討論を行っているのです。そこで、見当違いの意見や思い込みや無知などがある程度は是正されます。つまり「この意見はみんなに言ってもいいんだ」という自信が生まれて、恥をかくかもしれないという怖れから解放されるわけです。

 ボクは、日本における「白熱教室」のヒントはこのあたりにあるだろうと思うのです。

 会社の会議も同じです。

 いきなり「意見は?」なんて言われても、困るじゃないですか。事前に小さなグループで討論してから、会議に臨めばいいわけですよ。そのためにはテーマを具体的に絞り込んでおく必要があります。ここが実はポイントなんですけどね。

 とにかく「居酒屋の論客」を「会議室の論客」「ビジネス交渉の論客」に変えて、モノ言うことを厭わない風土を作っていかないと世界には勝てないですよね。中国人もアメリカ人もヨーロッパ人も、本当に饒舌です。時には論理性に乏しいゴリ押しだってあります。そんな人たちに「立場の論理」や「KY」なんて通じるわけがない。

 文化や習慣は別で、ボクは別の考え方を持っていますが、少なくともビジネスのグローバリゼーションに生き残っていこうとするなら、「どこでも怯むことなく意見を言える論客」を育成していかないと、本当にヤバいと感じます。その意味では、英語だけいくら勉強しても仕方がないとなるわけですね。

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