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福助くん その6

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福助くん その5

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福助くん その4

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福助くん その3

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福助くん その2

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福助くん その1

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2010年10月 5日 (火)

行動経済学

 アップルが初めてiPhoneをアメリカで発売した時、価格は600ドルだったそうです。しかし、すぐに400ドルに値下げして爆発的に売れました。

 これだけを聞くと、凡庸な経営者は「アメリカ人はバカだなあ、価格設定のミスなんて論外だよ」と笑うでしょう。逆に、「なるほどねえ」と深く納得するのは本当に優秀な経営者です。

 この違いを、アナタは分かりますか?

 ボクは文学部出身なので、逆に科学や経済学や経営学に興味を持ってきたのですが、大変に勉強になる本に出会いました。『大前研一の新しい資本主義の論点』(ダイヤモンド社、本体1600円)です。「大前研一の」、とはいっても「序・ポスト金融危機の経営戦略」だけを執筆しており、そのほかはアメリカの『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に掲載された論文で注目できるものをまとめています。

 論文とはいうものの、すごく分かりやすい翻訳と内容なので、まずは講読をオススメしておきます。

 さて、大前研一氏の論考については、成長著しいアジア・インド・アフリカのマーケットに本腰で挑まないと日本は完全にダメになっていくという主旨で、かつて日本のクルマがアメリカに進出した時のように、10年20年がかりで堅固な足場を構築せよ、と指摘しています。確かに経済成長がなければ、豊かさも維持できませんからね。

 ところが、この本では「経済回復でなく、新しい経済を発明する」という正反対の考え方も紹介されているのです。つまり「脱成長社会への転換」。どんな新興国だろうが、永遠に経済成長が続くはずがない。人口がこのまま増え続けていいわけがないように、経済の成長だけに依存した社会はやがて限界が来る。先進国こそ、その時のために「脱成長社会」を模索しなければならないというわけです。

 ボクの本意は、この「脱成長社会」にあるのですが、日本のメディアは、やれ中国の権益だとか、次はBRICSを狙えなどなど、帝国主義とはいわないまでも、経済の成長を前面にした報道に満ちています。そんな中で、アメリカの経済学者でも、こういう志向を持つ人がいるんだと、やや安心しました。

 さて、冒頭の解釈です。

 この当時、iPhoneは画期的な新製品でした。しかし、消費者はそんな新製品の価格をきちんと評価できるでしょうか。単なる新機能を備えたケータイなら、価格の高低は自分なりに判断できます。この程度なら高い、とかね。ところが、相手はiPhoneですから、何も比較対照するものがありません。

 そこで、最初は600ドルにして、すぐに400ドルに下げた。消費者はその段階で初めて判断材料を得たわけです。「あ、それなら安いかも」と。スーパーの安売り値札と良く似ていますよね。

 こういう人間の行動を分析して理論化するのが、「行動経済学」なわけです。ボクはかねてから心理学が経営学や経済学でも有用な学問分野になっていくと考えていましたが、やっぱりそうでした。

 それによれば、市場は必ずしも合理的な行動を取るわけではないそうです。そうなると既存の政策学や経済学も見直しが要求されることになりませんか。

 自然科学の対象物は意思を持たないことが大前提ですから、定理や公式が覆ることはありません。ニュートンの引力の法則も、たとえば地球や物質が意思を持って質量を変えられるとしたら成立しません。

 それと同じように、社会科学も起きた現象を自然科学の手法で分析することが基本です。特に、経済学はおカネの動きで人間社会を解明する分野ですから、数式や公式が沢山あります。けれども、それは対象物つまり人間が常に合理的に判断して行動することが前提となっています。

 簡単にいえば、突然に不合理な行動を取り、ワザワザ損になる方を選ぶ奴なんているはずがないとしなければ理論にできませんからね。

 しかし、人間は違うんだなあ。

 アダム・スミスの言う「神の見えざる手」は非合理的であると、著者のダン・アリー教授(デューク大学)は冒頭から指摘しています。

 これは明らかに経済学をニュートン力学から量子論に置き換えるのと同じで、ボクは画期的なアプローチではないかと感じました。

 こういうことを、もうやっているかもしれませんが、ぜひ日本のビジネススクールでも教えていただきたい。それにしても、アメリカの経営学・経済学は進んでおるなあというのがボクの感想です。その認識がもし間違っていたら、遠慮なくご指摘ください

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