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2010年10月15日 (金)

21世紀人材(5)特定地域の専門家

 いろいろなブログを読ませていただいて、特に転職やキャリア開発に関してつくづく思うのは、「精神論」が圧倒的に多いことです。前向きに考えたり、挫けない心構えももちろん大切ではありますが、社会や企業が求めているのは現実的に役立つ知識や理論やスキルではないでしょうか。

 それがなければ、「精神論」なんてまったく意味はありません。ボクには何の練習もしないで、甲子園に行けることを神にひたすら拝んでいるようにしか思えないのです

 だからこそ、ボクの本はベストセラーにほど遠いわけですけどね。しかし、積み重ねを無視して、一足飛びにプロになれる方法なんて、とてもじゃないけど、あるはずがないと思います。そんなムシのいいことを考えている限りは、キャリアアップもキャリアチェンジも無理でしょう。

 それどころか、ジリジリと役に立たない人材になっていく恐怖を感じませんか。

 さて、21世紀人材の続きですけど、まずは「地域」です。その専門家になるには、当然のことながら、時間と根気と努力が不可欠です。

 では、どんな専門家か。

 以前にボクは、ダイヤモンド社の「ジッポウ6・2008年夏」号でチベットに関して取材しました。北京オリンピックが開催された年で、チベット騒乱が大きなニュースになりました。こういう時はチベットの専門家が必要になります。「評論家」と名の付く人はそれなりに意見をまとめてきますが、やはり現地の滞在経験があって、歴史や風土を十分に踏まえたものでないと、ありきたりでツマらない意見ばかりになってしまいます。

 この時に、平野聡さんという東京大学大学院の准教授を紹介されましたが、さすがサントリー学芸賞を受けた人だけあって(『清帝国とチベット問題−多民族統合の成立と瓦解』)、チベットの歴史にも状況にも中国との政治関係まで精通されていました。

 そのうちに、平野教授はテレビでも頻繁に解説者として見かけましたが、こういう地域の専門家が、グローバリゼーションには必要になってくるのです。

 以前に紹介した『大前研一の資本主義の論点』(ダイヤモンド社)では、成長著しい新興国のマーケットを手に入れないと日本はダメになっていくと紹介されています。日本の総人口はこれから減少していくのですから、当然でしょう。中でも、当面はアジア諸国が中心的なターゲットになるのは間違いありません。

 けれども、企業はそうしたマーケットにどうやって食い込んでいくべきなのか。大前研一氏は「新興国に乗り込んでいって腰を落ち着け、額に汗しながら10年、20年と……」と結んでいますが、そんな余裕なんてないのが日本の実状でしょう。であるなら、現地の優秀な人や企業を雇ったり買収したほうが早いと思いませんか?

 実際に、一人で新興国に行って、現地採用者だけで会社を大きくした人もいますが、要するに、その地域の地理、歴史、文化、習慣から、特に政治までに精通した日本人が一番便利な存在になるわけです。

 前述の本では、インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナム、中国、バングラデシュ、ミャンマー、ラオス、カンボジアから、トルコやアルゼンチン、南アフリカに中・東欧まで含まれていましたが、これらの国を熟知しており、言葉もOKという日本人が果たしてどれだけいるでしょうか。

 けれども、日本の国際戦略には、こうした地域の専門家が不可欠であり、より短期間に成功をもたらすコア人材になってきます。

 そうした地域研究を主眼とする大学院が、2010年に誕生しています。法政大学大学院政治学研究科国際政治学専攻です。なぜ地域なのに国際政治学なのか。これは、日本の企業が進出することを前提に考えれば分かるはずです。現地の政治状況を無視してビジネスがうまく行くはずがありません。

 研究科長は「世界の学問水準を決めるのは、実はエリア・スタディ、地域研究なのです。ヨーロッパでもアメリカでも特定地域の研究者が少なくない。だから世界戦略を構築できるわけです」と語ってくれました。

 このうち「世界の学問水準を決めるのは」を、「企業の参入を成功させるのは」と言い換えても、まったく意味は変わりません。日本が昔から世界戦略を構築できなかったのも、こうしたエリア・スタディを歴史とか地理に歪曲して、スタティックな学問分野にしていたからだろうと思います。

 くどいようですが、政治も含めて、より立体的で、将来は変わり得るものとしてダイナミックな形でアジアの新興国を勉強していれば、今の状況は十分に予想でき、先手を打つことも可能だったと思います。

 その先見性を持った企業人も少なくなかったはずですが、惜しむらくは、そうした地域の専門家は大学にしかいなかったといえるでしょう。

 地域を政治も含めて勉強できるのは、法政大学大学院の国際政治学専攻だけというわけではないと思います。上記の目的意識を持ち、大学院の教授やアカデミズムの蓄積を利用すれば、今からでも比較的短期で、たとえばミャンマーなどの専門家を目指すことは不可能ではないでしょう。すでにあるものは、それを利用した方が早いのです。

 座学で専門家に学んで研究して、現地に行き、語学を学んで知人を作れば(英語でも可能でしょうが)、かなりの部分まで精通できます。アウトプットとして本でも出版できればいいのですが、それが無理ならインターネットのブログにして報告してもいいじゃないですか。

 そうして段階的に特定地域の専門家になれば、転職時にはすごいアピールポイントになるはずです。大企業からお呼びが来るかもしれません。

 こうした勉学や研究のポイントは、アカデミックな姿勢ではなく、具体的な行動に移せる実践性です。卑近な言い方をすれば「オレに任せれば必ずビジネスを成功させてみせる」と言い切るための研究です。もちろん修士論文は別ですけど。

 こうした地域については、短期と長期的で選び方が変わってきます。専門人材の数にもよりますよね。それらを見定めるところからスタートすれば、動機づけにもなるでしょう。単なる社会科は高校で、アジアの地理と歴史は学部ですから、社会人であれば、やはり大学院で留学含みの本格的なキャリア・チャレンジを考えたほうがいいでしょう。

 大学受験生なら、学部から大学院という長期の流れの中で、地域研究を重ねていくことが可能になります。

 それで得た専門性は簡単には古びたりしません。後は時事や政変、出来事という変数を修整するだけで済むからです。

 本来的なキャリアづくりはこのようなものばかりですから、お手軽に成功を錯覚できる「精神的」な自己啓発をボクはオススメする気にはなれないのです。

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