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2010年11月26日 (金)

人材資源管理

 以前に、ある編集者とちょっとした論争になったことがあります。

  Human Resource Management の日本語訳についてです。 

  これは一般的には「人的資源管理」となっており、ビジネススクールの科目でもそう表記されているほか、「人的会計」(Manpower Accounting )や「人的課税」(Personal Taxation )という言葉もあります。けれども「人的」とはいったい何か。

 それに対する「物的」というのは、機械とか食材とか、柔らかいものや堅いものとか、いろいろな種類がありますから、「的」が妥当だとボクも思いますが、では「人」というのは、ほかにいろいろとあるのでしょうか。

 また、「生物的」というなら、ネコやイヌから微生物までそれこそ多種多様なので、まさに「的」ですよね。ところが「人的」の場合は、対象は人間以外にあり得ません。そこに民族まで含めれば「的」とは言えるでしょうけど、管理とは企業経営の用語なので、民族なんてちょっとね。

 となれば、「人的」とは人間以外にあり得ないじゃないですか。ということは「人間資産管理」または「人材資源管理」と訳すべきではないか、という論争になったわけです。

 相手は「学問的な言葉だから」と前例踏襲・規範維持で押してきました。

 そこでボクは前例踏襲というなら、100年以上前からある「アメリカ合衆国」という訳は正しいのですかと訊ねました。これは本田勝一氏がかつて指摘したことでボクのオリジナルではありませんが、United States of Americaは、州が連合しているのだから「合州国」にするのが正解ではないかと。

 なぜそんなにボクがこだわるかというと、「人間」を「人的」と言い換えた途端に、イメージが抽象化されてしまって、まるでモノのように感じられるからです。もちろん「資産」と考えればモノの一種になりますが、人間は機械と違って意思を持ち、生活だってあるので、やはり「人間資産管理」、いやボクの推奨する「人材資源管理」が最も適当ではないかと反論したわけですね。

 三菱重工業のロケット製作部門の技術者を取材したことがあります。中学卒業直後に入社して、現場の技術を永年に渡って徹底的に叩き込まれた名人であり、H2ロケットのエンジン製作にも大きな貢献をした人です。H2が失敗しなくなったのは、実は部品点数が大幅に減少したからで、設計上の無理やムダを現場の技術で改善していったと聞いています。

 たとえば、設計者のアタマの中では10個の部品が必要だと考えていたものを、現場でこうやって作れば5個で済むのではないかと提案したわけですね。部品点数が少なければ少ないほど故障も少なく、調整やメンテナンスも容易になります。

 おそらく大学院で高度な勉強をしてきたと思われる研究者の設計図を、16歳の頃から現場で働いてきたベテランがモノづくりの側から改善していく。だからこそ、日本のロケットはもう落ちないわけです。

 ボクはこんな人をHuman Resourceと考えており、そうした人の育成と待遇も含めた最適管理が Management だろうと思います。それなのに「人的資源管理」ですか?

 今の日本が抱える問題はいろいろありますが、本当に「人材資源」をかけがえのないものとして考えているのでしょうか。「人的」なら簡単にリストラできても、「人材」であればためらうでしょ。何十年もの歳月をかけないと、前述した現場のベテラン技術者は育成できません。スイスの時計師もそうですけど、彼らがいなければ、いかにカネと材料が揃っていても、時計もロケットも作れないのです。

 だからこそ、スイスの時計会社では不振に陥るとまず管理系、特に社長が解雇されたりします。「雇われ」だからでもありますけど、代替が困難な「人材資源」を手放せば、もはやモノが作れなくなってしまうからです。

 そうした視点で日本の現状を見直してみると、とてもじゃないけど「人材資源」を本気で大切に考えているとは思えません。そして、貴重な「人材資源」を本気で育てようとしているのでしょうか。

 優秀な旋盤工が会社の倒産や整理解雇で、やむなくタクシーの運転手というケースは珍しくないと思います。彼らがいなくなれば、再びゼロから教育と訓練をやらなきゃいけない。そのほうが時間もコストもかかると思うのですが。

 さらに、ボクたち自身も、簡単に代替されるような「人的資源」になってはいけない。不況だからといって簡単に「雇用調整」されて、景気が良くなれば募集して採用すればいいという「人材」ではダメですよね。

 何かを永続的に生み出していけるような「人材資源」が増えていかないと、それこそ地下資源に乏しい日本はいよいよダメな国になり下がっていきます。

 そんな理由から、これまでシリーズで「21世紀人材」を書いてきました。「人材資源」の側も時代に取り残されないような努力が必要ですから、やはり「人的」ではなく、「人材資源」としての意味をもう一度きちんと正確に理解しておくべきだろうと思うのです。

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