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2011年2月18日 (金)

「開店屋」

 少しカタい話題が続いたので、ちょっと軟派系の内容に。

 モノカキという仕事の関係から、これまで膨大な数の人たちに取材させていただきました。名刺だけはホントに数多いのですけど、そのうち2回お会いしたというケースはマレなので、まさに一期一会の仕事といえます。記事に書かなかった、あるいは書けなかったことも多く、墓場まで持っていかなきゃいけない話だってあります。

 その中でも、最も変わった人といえば、やはりSさんかな。

 あるPR誌で「ナイトライフ」という企画があり、下調べとして「夜遊び」の通に話を聞こうとなりました。この当時はバブル景気の最末期でしたから、こんな企画もありだったのです。

 それで、ある人から紹介されたのが、Sさんでした。

 彼に連絡すると、では赤坂の某クラブで夜の11時頃に、となりました。この当時のクラブはディスコを意味するのでなく、ホステスクラブのことです。場所も時間も、さすがに夜遊びの通らしいではありませんか。

 そこに行ってみると、開店祝いの胡蝶蘭がズラリと並んでおり、店内には華やかな装いのホステスさんたちが脂粉をふりまいています。ボクは若かったので、いささかドギマギしながら「Sさん、いますか」と訊ねると、カウンターで飲んでいる若い男に声をかけてくれました。

 彼はラフな格好ではありましたが、なかなかのイケメンで、映画「サタデーナイトフィーバー」のトラボルタみたいに胸のあたりを広げて、お約束のネックチェーンもつけていました。年齢的には30歳前後だったかな。

 いわゆるカタギの雰囲気はまったくなく、ボクはヘタしたらヤバい筋の関係者かな、と下調べが甘かったことを後悔したくらいです。

 ダメならボツにしようと覚悟を決めて、軽い感じで日常生活から聞き始めました。

「普段はこれからクラブを2~3店回って、ディスコかな。○○とか××とか。新宿もよく行くよ」

「じゃ寝るのは?」

「朝方になっちゃうな」

「起きるのは?」

「昼の2時くらい」

「それからどうするんですか?」

「今はホテルのプールで軽く泳いでから、日焼けサロンですね」(夏でした)

「それで?」

「メシ食ってしばらく寝てから、またクラブとか」

 おいおい、なんなんだこいつは、って思うじゃないですか。聞いてみると、親が特別に大金持ちというわけではありません。あまり根掘り葉掘り探るのも迷惑だと思って、記事にする「夜遊び」のポイントや面白いナイトスポットなどを聞いて、その日は終わりましたが、ボク個人としての???は解消されません。

 それからしばらくして、彼から電話が来たのです。取材者から後日に連絡がくるというのは、大変に珍しいことです。

 今度は、クラブでなくて、夕方の喫茶店で待ち合わせとなりました。

「オレの仕事って何だろうと思わなかった?」

「実は、そうです」

「業界じゃ『開店屋』って呼ばれているんだ」

「えっと、どういう仕事なのかな」

「あなたがクラブを始めようとするでしょ。店はカネさえ出せばカッコがつくけど、ホステスがいないじゃないですか。それを調達してくるのが、オレの仕事なわけ」

 だから、あの日は胡蝶蘭が並んでいたわけです。彼の夜遊びもリクルーティング活動というか、ホステスのネットワークの補充と維持が大きな目的であり、ナイトビジネスの一種だったのです。だから、「女性を一目見れば、ホステスかどうかなんてすぐに分かる」とも言っていました。

 ボクの疑問は氷解しましたが、決して誰でもできる仕事ではありません。まず、プロのホステスに好かれるようなタイプでなきゃダメで、店から無理に引き抜くならトラブルも考えられます。とにかく夜の人脈を渡り歩くわけですから、モノカキなんぞよりよっぽど難しい仕事じゃないですか。

「みんなギャラのいいところで働きたいから、その希望を叶えてあげる仕事でもあるわけ。自分でも、うまくやってきたと思うよ。カネも稼げるし、それなりの才能はある。けれどもね、オレは昼間の仕事で成功したいんだ」

 実際に、これまで2つくらい会社を作ってツブしてしまったそうです。それで、ビジネスのアドバイスを聞きたかったわけですね。ボクも山っ気がないわけではないので興味は沸きましたが、実業の才能はまるでないと説明して、一般論で終わりました。

 彼とはそれから一度も会っていません。あれから長く不景気が続いたので、銀座あたりでもクラブ経営は厳しいと言われています。果たして「開店屋」は今でもあるのでしょうか。そして彼はどうしているのかなあ。

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