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2011年3月 8日 (火)

「イマダニ」(1)

 長いことモノカキをしていると、昔に比べて変わったことと変わっていないことに気づくようになります。何でもかんでも変わればいいってものではありませんが、この国は本質的な部分で変化できないんだなあと絶望的になることがしばしばあります。

 それを「今だに○○している」を略して、「イマダニ」と名付けました。この「イマダニ」は寄生虫の一種ですから、身体が元気な時には、多少の養分を取られても負担にはなりません。痩せるために寄生虫を体内に住まわせるなんていう方法も話題になったくらいですからね。

 けれども、1990年代初頭に死に瀕するような大病を患ったのに、何の投薬も治療も施さず、見て見ぬふりをしているうちに、グローバリゼーションで家のドアまで開けっ放しになりつつあります。そんな部屋でゼハゼハ言っている身体に「イマダニ」は昔と同じ養分を要求するのです。

 おかげで病気は回復するどころか致命的な方向へと悪化してきました。年間自殺者は13年連続で3万人を突破しているほか、民間の平均給与も2007年だけを除いて11年間に渡ってずっとマイナス。もうしばらくすると、国民の総資産を国の借金が超えてしまうという事態も予想されています。

 こうした「イマダニ」の種類は数多いのですが、最も権勢をふるっているのは「コームイン」や「セージカ」と呼ばれる種類で、瀕死の身体から大量の養分を吸い取り続けています。宿主が死んでしまえば自分たちの生存にもかかわってくるのに、取り付くのをやめません。「法律が」とか「上の指示で」と鳴き続けているだけなのです。

 そんな「イマダニ」を、これから不定期のシリーズでやってみるつもりです。

 まず、第一弾は「OB税理士」。日本税理士会連合会「税理士実態調査」の予備調査結果によると、税理士全体の25%が年収500万円未満だそうです。その一方で、5000万円以上の人も12%。この記事は『週刊現代』3月12日号に掲載されており、何で今頃こんな専門的なことを一般週刊誌で取り上げたのか不思議ですけど、税理士の収入格差はますます拡大しているようです。

 この背景には、以前からボクの著書でも紹介してきましたが(『価値ある資格厳選200』)、OB税理士の存在があります。

 税理士になるためには3つのルートがあって、普通は国家試験で5科目に合格しなければなりません。しかし、科目単位の合格を永続できるため、社会人が時間をかけても狙える資格といわれてきました。

 もう1つの方法は、大学院で税理士試験科目関連の論文を書いて修了し、それが国税審議会に認められれば科目免除が受けられるという方法です。以前は2つの大学院を修了することで無試験で資格を得られましたが、それが改正されて今では申請以前に所定の科目に合格することが条件になったので、一部の科目しか免除されません。

 そして、三番目が税務署などに勤務して23年以上の人が対象となる完全無試験の資格取得です。これを「OB税理士」と呼んでいます。要するに税務関連の公務員OBですから、前記2つの方法で税理士になった人とはバックグラウンドが違います。

 だからといって、試験に合格した税理士より優秀とは限りません。早い話が企業がOB税理士を顧問に迎えるのは、人脈をアテにしているからです。人によっては「マルサ」に知人がいたりするので、イザという時に「お目こぼし」なんかも期待できるわけですね。

 さらには、税務申告の時に「担当税理士」が空白の場合は、税務署から「いい税理士を紹介しましょうか」なんてことを言われたりするわけです。この斡旋は昨年に廃止されたようですけどね。

 こうした「特権」をフルに活用したせいか、2002年1月には元札幌国税局長のOB税理士が巨額の脱税で摘発されたことがあります。税理士にもかかわらず、自分の収入を過小申告していたわけで、ホントに悪質ですけど、まさか元部下が自分のところに査察にくるはずないと考えていたのでしょうね。

 というわけで、前述の収入格差のトップクラスはこうしたOB税理士が占めているわけです。それに対して一般の税理士は、とっくに報酬規定などがなくなって自由競争になっており、ダンピングの嵐にさらされています。内需不振で顧問料などがどんどん低下。加えて新しい企業も少ないので、新規の顧問先開拓も困難というダブルバンチをくらっているわけです。

 こんな状況が続けば、格差が広がるのは当然ですよね。若い人なら独立に見切りをつけて、一般企業に就職するという方法があります。数科目の合格でも歓迎されるので、社内税理士として会社に入ることは可能です。

 しかしながら、30代後半以降、あるいは独立にこだわる人は、低収入にあえぐということになるわけです。

 税理士の中には「OB税理士が高収入で何の不思議か。民間の仕事だって年齢を経れば人脈や経験や専門性で差がつくではないか」とする意見もあります。だけどねえ、それって天下りの正当化と似たような論理に思えますが。

 いずれにしても、OB税理士は最近になって登場したわけではありません。ヤメ検と同じように昔から生息していました。近年は記帳なんてパソコンで十分、決算書だってすぐにプリントできます。だから、税理士のスキルはコンサルティングということになるので、ますますOB税理士には有利な状況ともいえるわけです。

 だったら、税理士なんて目指さないほうがいいのでしょうか。「イマダニ」を駆逐できなければ、そんな論理になるのは十分に理解できますが、そうすると税理士は2代目、3代目の古参事務所と「イマダニ」しかいなくなってしまいます。

 そんな硬直した社会が、時代が要求する改革を成し遂げられるでしょうか。

 ボク自身は、「イマダニ」ができないことは一杯あると考えています。第一に、彼らに高額の顧問料を支払える会社なんて限られているじゃないですか。やはり税務を中心にした実効性の高い経営コンサルティングに活路を見いだすべきだと思います。今やどんな資格も、定形業務で食っていくのは困難ですからね。

 もう一つは、「イマダニ」の顔の効かない分野を狙う。

 そんなところはどこにあるのか。アジアなどの海外ですよ。企業はどんどん国際化しており、税務についても国家間で複雑化しているはずです。このような国際税務のアドバイスなんて、国内しか経験していない「イマダニ」には無理だと思います。

 日本人でも米国の税理士資格を取れますから、「イマダニ」のエリアを超えたところを得意分野にすることが今後のポイントになると愚考いたします。

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