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2013年3月27日 (水)

線路は続くよ……

 

 東京大学に続いて、京都大学も推薦入試を導入すると発表しました(本日付け日本経済新聞)。東大、京大どちらも2016年度から実施されるようです。

 

 筆記試験によらない入学者選抜の導入に反対する理由はありません。様々な学生を入学させたいのであれば、様々な方式で志願者を判別するのは当然のことです。でもねぇ、日本の国立大学の頂点に位置する学校ですよ。たとえば京大では「学業活動報告書」(仮称)の提出を高校長に求めるなどとしていますが、結局は筆記試験を上回るような「良い子」が送り込まれてくるような気がするのです。

 

 型にはまった「良い子」が推薦入試でちょっとばかり増えても、それを学生の多様化とは言えないですよね。むしろ点数だけで判断される筆記試験のほうが、豪傑やら破格の天才タイプが合格しやすいのではないかとすら思います。前述したようにボクは決して反対ではありませんが、今のような教育体制と考え方が続く限りは、大した変化はもたらさないでしょう。

 敢えて下世話な想像をすれば、国立といえども独立行政法人となり、独自の裁量範囲が広がったかわりに国からの運営費交付金は毎年逓減されているので、将来的にはアメリカのようにお金持ちの寄付を得るための小道具になるのかもしれません。

 

 もう一つ。こちらは何度もイヤになるほど同じような説明を繰り返してきたので、今回はたとえ話にします。

 

 仮に、ラーメン士という国家資格があるとします。その独占業務はラーメンの調理並びにラーメン店の経営。つまり、この資格がない人がラーメンを客に提供して対価を得てはならないと法律に定められているとしましょう。もちろん国家試験に合格にしないと得られない資格ですが、合格者を極めて少数に限定してきたので、超難関であるかわりに、他のラーメン士やラーメン店と競合することはありませんでした。けれども、市場でのラーメン人気が急速に高まってきたので、将来も考えて政府は2002年に「合格者の増員目標」を閣議決定したのです。

 

 ラーメン大学院修了者だけに受験資格を与える閉鎖的な制度改革はさておき、しばらくすると、政府の予想に反して不景気とウドン人気でラーメン店の経営が厳しくなってきました。特に新人のラーメン士が就職難となり、日本ラーメン士連合会は「目標通りに合格者を増員すると店の経営が難しくなって、新人もますます就職が困難になる」と陳情を行ったのです。

 

 しかし、ラーメン好きの意見はまったく違います。ラーメン士の数を少数に限定することは「クソまずいラーメン屋がいつまでも生き残ることになるじゃないか」と言うのです。それだけでなく「美味しいラーメンやユニークなラーメンを作ろうとする意欲や工夫にも欠けてきますよね」とも指摘します。

 その一方で「ウドン店にそんな資格はないので、みんなが競って工夫した結果、美味しいウドンが活発に開発され、店も増えることで人気が高まっていったのです」とラーメン好きは解説してくれました。

 

 このラーメン士とは言うまでもなく弁護士のことであり、本日付けの日本経済新聞によれば、政府の「法曹養成制度検討会議」では司法試験の合格者数を「年間3000人程度」とした2002年の政府目標の撤廃を自民党に報告したそうです。

 

 もちろん現実のラーメン店にこんな資格はなく、何の保護も期待できない裸の競争状態なのに、なぜ弁護士だけはこのように市場競争を回避できるのでしょうか。社会性というなら、ラーメン店だって飲食業として弁護士に負けないほど社会性があると思います。

 ちなみにアメリカでは試験で所定の点数以上を取ることが条件なので、何人でも合格可能です。それを事前に「2000人程度」なんて決めたら暴動が起きるでしょう。このため弁護士資格を持つ人は120万人以上とされており、「訴訟大国」といわれるのも事実ですけどね。

 

「大事なのは、弁護士になったら食うには困らないという意識ではいけないということです。これはどんな仕事もそうですよね。使命感を持ち、自ら考え、工夫していかなければならない。その意味では、これまでのような特権階級でなくなったわけです。既存の弁護士も、新しい弁護士も、そうした意識改革が必要だと思います。それによって、新しい仕事分野や、これまでになかった方向が見えてくるのではないでしょうか」

 

 これは読売新聞社が2007814日付けで発行した『読売ウィークリー』の臨時増刊『社会人のための大学・大学院ガイド2008年版』の記事からの抜粋です。このように発言したのは当時の日本弁護士連合会副会長であり、実はボクが取材しました。まさに正論ではないかと思って記事化したのですが、後に会長が変わってから日弁連は増員反対となったのです。

 

 そんなわけで、東大・京大の推薦入試も司法試験合格者数の問題も、ボクにとって今のところは「線路は続くよ、どこまでも……」じゃねぇかと感じられるのです。TPPでどうなるかは分かりませんけどね。

 

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