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2015年5月22日 (金)

何がしたいんだっ!

 

 先日のブログでは法科大学院の志願者が減ったのでチャンスじゃないかと書きましたが、こうなってくると話が違います。

 

 昨日の新聞報道によれば、司法試験の合格者を「1500人以上」とする政府案を法曹養成制度改革顧問会議が了承したそうです。「以上」とあるように、合格者数の下限を決めたわけですが、1990年代の初め頃から司法試験を追いかけてきたボクにはまったく初耳というほかない奇妙な設定です。

 

 もともと司法試験の合格者数は長く500人程度で推移してきました。それを90年に法務省、最高裁判所、日本弁護士連合会の法曹三者が増員すると決定。93年には700人台となり、96年には受験回数が3年未満の人を優先する「合格枠制」を導入。やがて98年には合格者が800人を超え、99年からは1000人も突破。そして2002年に、政府は司法制度改革を背景として「司法試験合格者を2010年頃までに年間3000人程度に増員する」と閣議決定しています。

 

 その後はご存じのように新人弁護士が増え過ぎて就職難が問題となり、2013年にはこの閣議決定が事実上の撤回となり、今度は1500人「以上」に制限されることになったわけです。2007年から合格者は2000人台で推移してきたので、およそ20年以上をかけて着々と増員してきたものを、再び歴史の歯車を逆回しするかのように減らそうってことですよね。

 

 そりゃまあ、裁判官と検察官は犯罪や裁判沙汰が少なくなれば人員も余るというのは理屈です。少子高齢化で人口も減ってきましたからね。しかしながら、司法研修を経てそうした国家公務員になるのは1割ちょいですぜ。合格者数が少なかった頃は約2割とされていたので、国家公務員として受け入れる定数はほとんど変わらないわけです。

 

 でもね、残りの8割以上を占める弁護士は果たしてそうかなぁ。確かに従来型の仕事は極端に増加することは期待できないでしょうが、訴訟だけでなく予防的な法務案件は探せばいくらだってあるはずで、グローバル化が進展すれば帰化や外国人登録や移民問題や国際結婚などに関する新しいトラブルも増えてくるはずです。企業の海外進出にしても、英語の得意な弁護士とか、他国の法律に詳しい弁護士のニーズが高まってくるじゃないですか。

 それをしないのは、面倒で手間がかかる割に美味しい仕事ではないからです。要するに、せっかく難関試験に合格したのに、手を汚すようなアタマを目一杯使うような仕事なんてしたくない。濡れ手で泡のボッタクリが一番よろしい、と考えているからではありませんか。このような傾向は、あくまでもボクの個人的体験ですが、むしろ合格者が少なかった時代に弁護士になった人に目立つように感じます。

 

 たとえば不動産の敷金返還の問題はようやく最高裁で判例が出ましたが、それより10年以上も前にボクは弁護士に相談しており、「このくらいの金額なら我慢しといたほうがいいんじゃない?」という信じられないアドバイスを受けたくらいです。事務所の敷金ですから「このくらい」とはボクにはとても思えない大金だったんですけどね。

 

 こんなことなかれのアドバイスでも30分単位でカネを取れるのは、市場競争の緩い特権的な職業だったからで、だからこそボクは合格者の増員に一貫して賛成してきたのです。仮に弁護士が過剰になったとしても、質の低下どころではなく、前述したようなダメ弁護士が淘汰されることによって、消費者利益につながるということが分からないのかなぁ。

 

 別に無理して独立しなくても、企業内で活躍することだって可能です。「国際的交渉や知的財産問題など企業弁護士が活躍する場面はたくさんあるが、それに気づいていない企業が多い」と久保利英明先生は本日の日本経済新聞で語っています。だったら、みんなで企業に気づかせましょうよ。

 

 それより何より、いきなり合格者を削減することが果たして許されるのでしょうか。このブログで以前から何度も何度も…(中略)…何度も訴えてきましたが、国家が資格試験の合格者数を予め制限していいのでしょうか。たとえば得点が8割以上なら全員合格とするなら理解できますが、最初から合格者は1500人って決めることに何の法律的問題もないのでしょうか。

 ボクの知る限りでは、アメリカの弁護士試験に合格定員なんて聞いたことがありません。公認会計士だって同様です。自由の国アメリカでそんな規制をしたら、間違いなく暴動が起きるでしょうね。入学定員を作らざるを得ない大学の入試じゃないんですから。国家試験を通して法律職に最低限必要な識見やスキルがあると認められるなら、何人でも合格させるべきです。

 

 それだけで終わりなら前述したように「質の低下」だの何だのと指摘されるでしょうが、その後はオープンな市場競争で淘汰していくというのが自由民主主義社会の基本ですよね。それをしたら既得権者の利益も損ねるので、やる気なんてサラサラないから蛇口のほうを締めましょう、という論理であることがなぜ分からないのでしょうか。

 

 法律職を永続的な美味しい利権として維持したいから、気まぐれのように合格者数を増やしたり減らしたりするっていうなら、みごとに論理は一貫しています。であるならね、かつて掲げた輝かしい司法改革の旗を「どーもすいませんでしたっ!」とドブにでも捨てちまうのが筋というものではありませんか。

 

 もう一度だけ、ボクの論理の根幹にある憲法第22条の1項をここに紹介します。

 

 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

 

 予め司法試験の合格者数を決めておくというのは、この「職業選択の自由」に反しないのでしょうか。あ、だから「1500人以上」という下限設定なのかな。まったく役人どもの小狡さには参りますが、ボクの指摘に影響を与えるほどではないでしょう。合格者を減少することで弁護士の数が抑制されれば、結果的に「公共の福祉に反する」ことになるからです。

 どうだベラボーめ、鉄壁の論理じゃんかよ。どこからでもかかってこい、というのは冗談ですから勘弁ね。けれども、それくらいボクは憤慨と義憤を感じているのです。

 

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