笠木恵司の主な著書

  • キャリア・チャレンジ2009-2010
  • 資格試験合格後の本
  • 学費免除・奨学金で行く大学・大学院進学・休学・留学ガイド
  • 価値ある資格厳選200
  • インターネットでMBA・修士号を取る
  • 腕時計雑学ノート
  • 「国際標準」ビジネス資格完全ガイドブック
  • 日本で学べるアメリカ大学遠隔学習プログラム
  • テレビ局完全就職マニュアル
  • 資格の達人
  • MBA入学ガイドブック
  • 学んで! 遊んで! 役に立つ! インターネットキャンパス
  • 日本で学べるアメリカ大学通信教育ガイド

お気に召したら、ポチっと↓

  • 笠木恵司のブログ

福助くん その6

  • D_p1000397_s
    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

  • 5djustice3f5d5575e032a1
    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

« 感性を育てる(前) | トップページ | 習慣が感性を養う »

2017年1月31日 (火)

感性を育てる(後)

 

 イスラム圏の人たちの入国を禁止するアメリカ大統領令に対して、抗議や反対運動が広がっているようです。中でもグーグルなどIT系やスターバックスといった国際企業の対応は素早く、そもそも誰があんな奴を大統領に選んだんだよという前提はさておき、人権ならびに民主主義意識が健在であることに改めて感心させられました。

 

 メキシコとの国境沿いに壁を作るという途方もない大統領令にも、アメリカ国内に限らず、イギリスなどNATO加盟国首脳もこぞって遺憾を表明しています。翻って我が国はどうかといえば、昨日の国会中継での首相答弁は何を言っているのかさっぱり分かりませんでした。協調してどうだとかこうだとかの言い訳ばっかり。敢えて意訳するなら「世界の様子を見ながら、日本の国益に鑑みて徐々に対応していきたい」ってことでしょう。

 

 もしもボクが国会議員なら「安倍さん、あなたはあんな無茶な禁止令に義憤を感じませんか」とか「メキシコとの間に壁を作るなんていう弱い者いじめみたいことに不愉快を感じませんか」と訊くんだけどなぁ。おそらく賢明なる東大卒のスタッフを従えている首相は、間違いなく「そんな個人的な意見を首相として答弁する必要はない」と反駁するでしょう。

 ボクが問題にしてきたのは、まさにそのことなのであります。

 

 国民のための政策というのは、もちろん理論や理屈からも考案されるでしょうが、「こんなことがあっていいのか」という怒りや義憤から生まれてくることのほうが少なくないはずです。さもなきゃ国民から広く得票できませんよ。

 それに、子育てしながら働く女性が保育所探しで苦労していたら、助けようとするのが人情ってものじゃないですか。それを予算という理性の方面から考えたら何にも変わるはずがない。心に痛みを感じて「これは助けなきゃいかん」として、ようやく工夫や努力が始まるわけでね。

 

 そこのところの感性が、日本というのはどうもおかしいのではないかと、ボクは以前からそれこそ強く感じてきました。

 

 たとえば「お前は弱い者いじめが好きか」と全国の子供たちに訊いたら、100%が「ノー」と答えるはずです。もしいたとしても、教師がそんな意見を言わせないでしょう。だったら、いじめがないかといえば、衆知のようにそんなことがあるはずもなく、悲しいことに自殺者が定期的に発生しています。学校だけでなく、昨今問題となっている過労死や過労自殺の裏側にも似たようなことがあるとボクは睨んでいます。

 

 とすれば、「弱い者いじめが大好き」という人たちが必ずいるはずじゃないですか。それに対して教師は「いじめはいけないと教えてきた」と、こちらも100%の確率で答弁するに決まっています。

 これこそが教育や学習の限界であるとボクは思うのです。

 

 知識や情報やノウハウは教えることができて、テストで理解度も把握できます。ところが、倫理や道徳は感性として定着するのが最終的な到達点ですから、テストなんかやっても何の役にも立ちません。「卑怯なことには勇気をもって対抗しようね」と教えて、みんなが一斉に「はい」と答えたところで、実際には強い者におもねり、弱い者いじめを傍観・助長するだけですよね。

 

 そんなことはどうにも許せないと、大きな身体のジャイアンにも果敢に向かっていく感性を育成することが、ボクは教育の本質じゃないかと思うのです。それによってコミュニティの秩序が適正に維持され、みんなが住みやすい社会に近づけるのですから。
 個人の能力を伸ばすことだって、実は社会をより良くするという大目的があるはずなのに、それをみんなきちんと自覚していません。さもなきゃ奨学金だってあり得ないはずなのに、あたかも勉学は自分の将来のためだけにやるものだと思っているんですよね。誰だよ、そんなことを教えたのは。

 

 これは教育だけに責めを負わせるべきではなく、社会や文化や歴史や伝統のせいでもあります。いずれにしても、不正義や弱い者いじめを見て見ぬ姿勢に不快を感じる人が少なくなれば、どんどん社会は生きにくく、住みにくくなっていくのは間違いないじゃないですか。

 

 というわけで、新大統領による「アメリカファースト」の強引な横車を許せば、こちらの国でも「自分ファースト」な連中が増殖していくのでないかとボクは怖れています。

 

 すでに、隣国からの旅人ではありますが、平気で列に横入りする連中が散見できますからね。それを不愉快に感じるか、ものすごく気分悪く感じるか、それとも次は自分が率先して横入りのズルをするかという選択は、理論や理屈というより、前述してきたようにひとえに感性の問題なのです。

 

 だからこそ、知識や情報なんかより、そうした感性のほうがこれからは大切になってくるとボクは考えるわけです。

 

 「自分ファースト」で小狡いことを繰り返す連中は、苦労してまで新しいことを創造しようとはしません。実際に、かの国ではキャラクターをまるパクりした遊園地を平気でこしらえてきました。そのほうが知恵を絞り出す手間とコストがかからないので、著作権や商標権などを無視するなら、経営的には理に叶っているとさえいえます。

 そう思っていたら、日本でもまったく無関係なのにPPAPの商標をいち早く申請する人がいました。いくら法律が「早い者勝ち」にしても、そんな卑怯なやり口を堂々とテレビでうそぶいて恥じないというのは、ボクには信じられない神経です。

 

 それだけでなく、理屈や理論ではおかしくはないにしても、気分が悪い、不愉快、落ち着かない、生理的にも大嫌い、などということは沢山あります。中でもボクが大嫌いなのは、やはりパクリであります。間違えて似ちゃいましたというならまだしも、たとえばスターバックスを真似たそっくりチェーンはいくつかありますよね。そうした意図的かつ合法的な模倣がボクはかなり苦手なので、近くにスターバックスがなければ、敢えてドトールを探して行くようにしています。コンセプトも業態も店舗の作り方も違いますから。

 

 そんなわけで、ボクがもしも仮に家電メーカーのエンジニアで上司から「ルンバ」と同じモノを作れと指示されたら、抵抗して大喧嘩するか、意見を聞いてくれないなら退職するでしょう。しかしながら現実の家電市場には、姿形がよく似た後追い掃除ロボットが少なくないのです。

 

 こんな結果になるのは、「感性」=「好き嫌い」が国民の常識としてきちんと共有されていないからだと思うのです。オレはエンジニアとして排ガスの虚偽報告なんて断じてできない、私は経営幹部としてこんな決算書の改ざんは許せないという感性があれば、三菱自動車も東芝もあんな恥知らずなスキャンダルを引き起こさなかったはずです。

 

 そんな理由から、経営教育は倫理を柱にするべきではないかと提案したら、あるMBAの先生から鼻で笑われてしまいました。けれども、「自分ファースト」がみんなを不幸に陥れるように、「会社ファースト」を推し進めたら犠牲者を増やすだけでしょう。CSRもやはり感性でなく理論ですから、経営環境が悪化したら即座に忘れられる口約束に過ぎません。「自分ファースト」や「会社ファースト」というエゴを社会的に調整するのが倫理とすれば、子供の頃からしつこく、くどいほど教え込んでもおかしくないだろうとボクは思うのです。

 

 やっぱね、不正義や差別や人権侵害を、理屈でなくて、みんなが心から気持ち悪くて不愉快だと感じるようになって初めて教育は完成するんじゃないかな。

 少なくともリーダーだけはそうでなければいけない。だからこそ明治の頃の教育は、そこのところを目指していたようにボクは思うのです。

 

ランキングに参加しています。お気に召したら、ポチッと↓

笠木恵司のブログ

 

 

 

 

 

« 感性を育てる(前) | トップページ | 習慣が感性を養う »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

教育・学校」カテゴリの記事