笠木恵司の主な著書

  • キャリア・チャレンジ2009-2010
  • 資格試験合格後の本
  • 学費免除・奨学金で行く大学・大学院進学・休学・留学ガイド
  • 価値ある資格厳選200
  • インターネットでMBA・修士号を取る
  • 腕時計雑学ノート
  • 「国際標準」ビジネス資格完全ガイドブック
  • 日本で学べるアメリカ大学遠隔学習プログラム
  • テレビ局完全就職マニュアル
  • 資格の達人
  • MBA入学ガイドブック
  • 学んで! 遊んで! 役に立つ! インターネットキャンパス
  • 日本で学べるアメリカ大学通信教育ガイド

お気に召したら、ポチっと↓

  • 笠木恵司のブログ

福助くん その6

  • D_p1000397_s
    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

  • 5djustice3f5d5575e032a1
    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

« 宇宙人瞰 | トップページ | 辟易 »

2018年5月17日 (木)

含羞

 

 六本木のフジフィルムスクウェアで、林忠彦の写真展を見てきました。敗戦直後の日本の景色と人間たちを精力的に撮影した超有名なカメラマンですが、ボクにとってはやはり作家、太宰治が強く印象に残っています。銀座のバー「ルパン」のスツールの上で脚を組んだ写真があまりにも格好良くて、本気で小説家になろうと思いましたもんね。厚手のツイードと思われるズボンと登山靴を探しに出かけたことがあるくらいです。はい、ワタクシ、何事もスタイルから入っていくタチなもので。。。。

 

 このあまりにも有名な写真は、フィルムが正方形のブローニーで撮影されたものなんですよね。ところが、ボクだけでなく、世間の大多数の人たちは縦長の紙焼写真で見てきたはずです。つまり、正方形の横方向がカットされた結果ということです。今回の展示会では、そのオリジナルフィルムをまんまの状態でプリントしていたので、それまで明かされていなかった太宰の斜め向かいに座っている話し相手の後ろ姿が映っています。それって誰だよ、と興味が沸くところですが、何てことはない、戦後無頼派と呼ばれる作家仲間のひとり、坂口安吾です。腰から下だけが黒い影のように映っているので、まったく不要で邪魔な部分と断言してもいい。トリミングしたのは当然だよなとボクも思います。そのおかげで、みんなの心に強烈に残る完璧な構図が生まれたのです。消された坂口安吾にしても、書き散らかした紙くずの山の中で、眼光鋭くカメラマンを見つめる、こちらも超有名な写真がありますからね。

 

 ただ、ボクは高校生の頃から知っていた写真だけに、改めて鑑賞し直しても、それほどの感慨を覚えることはできませんでした。むしろ、思わず眼の下が熱くなったのが復員兵たちの写真です。南方か中国か、海外の派兵先から命からがら帰国できた兵隊さんたちが故郷に帰る直前の姿を列車の中で撮影したものです。おそらく夜汽車だろうと思いますが、戦場で死ぬ恐怖から免れることができ、一度は諦めた父や母や兄弟に再会できる喜びから、皆さん歯を見せて明るく笑っています。それでもね、1〜2分見続けると、その笑い顔はボクたちの見知っているものではないことが分かります。元気だけど爆笑ではありません。間違いなく笑顔なんだけど、すぐに感得できる屈託が隠されているのです。

 

 考えてみればあたりまえで、無数の戦友が敵に殺されたり、南方では餓死や病死も普通でした。それまで隣にいた戦友の多くが死ぬことで、彼らは負け戦から奇跡的に生還できたわけです。生きていて良かった、けれどもあいつとこいつは死んでしまったという負い目を感じないはずがない。いわば生き残ったことの含羞みたいなものが次第に伝わってきて、もう少しそこにいたらボクは落涙していたでしょう。

 

 それに比べれば、スポーツで勝った負けたとはしゃぐサポーターの皆さんの笑顔は、何と無邪気なことでしょうか。いや、それを批判する気は毛頭ありません。彼ら復員兵は、自分たちが2度とできなくなった無心な笑顔を守り通すために、戦後を頑張ってきたに違いないと思うからです。

 

 だからこそ、「忖度」を強要する権力を振りかざす政治家や、セクハラやパワハラやり放題の官僚たち、フェアプレーを旨とするスポーツにもかかわらず「クォーターバックを壊せ」と指示するアメフト監督などを強く憎みます。無邪気な笑顔ほど貴重なものはこの世にないのだと、どうして分からないのかな。自分たちが生き残り、生き延びているということは、すなわち誰かを何かを殺す、あるいは誰かや何かが死んだおかげかもしれない。そうした認識に基づく含羞を知らない人とは、あまり親しくなりたくないなぁ。

 

ランキングに参加しています。お気に召したら、ポチッと↓

笠木恵司のブログ

 

 

 

« 宇宙人瞰 | トップページ | 辟易 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

*禁・無断転載

  • このブログ内に掲載されているすべての文章、画像の無断転載、転用を禁止します。他のウェブサイトなどへの転載を希望する場合は、必ず著者へご一報ください。
2018年5月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

Amazonウィジェット

無料ブログはココログ