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福助くん その1

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2019年8月 9日 (金)

刺さらない文章

 

 個人的にはクリステルよりホランだけどな。
 って、冗談はさておき、文章は難しいですよね。ボクは一応モノカキの端くれですけど、自分の文章がどれだけの深さや広さで読者の心に刺さっているのかと自問することがしばしばあります。

 もちろん間違ったことは書かないのは原則としても、1+1は2で、2×3は1+1を3回計算するので6です、みたいな当たり前な文章ではプロとはいえません。仮にテーマがそうしたテッパンの公式を扱う算数であっても、表現方法はいろいろあるので、読み手のレベルや感性に合わせて「心に刺さる」工夫をするわけです。
 こういう場合に、ついやりたくなるのが過去の偉人や賢人たちによる名言の引用です。

 アリストテレスはこう言ったとか、小林一三の口癖は、とかね。昔は書物の中にしかなかったのですが、今ではネットで検索すれば一発です。しかも、ボクのような凡人の論説なんかよりはるかに迫力と説得力があります。ただし、そんなにもいいことを言っているなら、ボクなんかよりそいつの著作や評論を読んだほうが早い。うまく憑依すればするほど話者は主体でなくなるので、スピーチであれ文章であっても、リアリティがどんどん失われていきます。早い話が、つまんねぇなぁとアクビをされかねません。

 学校長の年頭所感や卒業式の訓辞なんていうのが典型的でありまして、荘子や孟子などから引用してきた内容自体は素晴らしくて文句のつけようもないけど、「こいつはホントのところどう思っているんだろう」と煮え切らない気持ちが残ります。少なくともボクは、おエライ人の挨拶が心に刺さった思い出なんてほとんどありません。

 それもこれも、話者や書き手が他人の談話を伝える機械、即ちコピーやテープレコーダーになってしまうからです。生身の個人による対話は、本来的には読書なんかより大きなインパクトがあります。それぞれの実体験という強力な裏付けがありますからね。そのせいか、ソクラテスは書き留められた言葉を「死んだ会話」として著作を残さなかったといわれています。
 にもかかわらず、おエライ人ほど威厳を保とうとして古人の言葉を借りてくるからダメなんだよな。「お前の話を聞きにわざわざここに来てるんだよ」という聴衆に、他人から借りた話をいくら語っても、心に刺さるはずないのは明白でしょ。

 文章もスピーチもいろいろな目的やシチュエーションがあるんだけど、少なくとも個人として対峙する場合には、自らの体験に基づいたオリジナルを披露しないと共感を得ることは難しいでしょう。そこを「つかみ」または「キーワード」として持論を展開していく。しかしながら、日本の基礎教育は横並びが基本なので、独自の発想や意見を掘り下げていく習慣が身につきにくいんですよね。ペーパーテストで正解を出せないような発想や思考は、どんどん切り捨てられてしまうのです。

 では、ここで前述した算数に戻りましょう。「1+1=2」なんて当たり前のことを、どうやって心に刺さる話にできると思いますか。当然ながら相手は子供です。

 たとえばミカン1個とリンゴ1個ではいくつかな。はい2個ですね。ミカン1個とイチゴ1個ではいくつですか。やっぱ2個ですよね。ではミカン1個と葡萄はどうかな。ちょっと葡萄を振ったら実がバラバラとこぼれてくるよね。それでも2個でしょうか。ミカン1個と青虫一匹を足しても2個になりますか。ミカン1個とエジプトの巨大なピラミッド1つではどうかな。逆にミカン1個に炭素分子1つはどうでしょう。針1本と高層ビル1つを足すといくつになりますか。
 そんな組み合わせで足し算なんかしないというのなら、どんなものが足し算に値するのでしょうか。

 そこまで考えて初めて、1+1=2というのは完璧に概念化されたイデア=理論であって、ボクたちの日常では「1個2個」「1枚2枚」といった助数詞をつけることで、ようやく標準化された計算が成立しているということが分かるわけです。

 ボクは小学校の時にそうしたルールを理解していなかったので、ミカン5個とキューリ2本を足すことがどうしてもできず、回答欄を空白にしたおかげで、あやうく特別クラスに送られるところでした。「この子はちょっと問題が」なんて親と先生が秘かに話し合ったんじゃないかな。

 でもね、これからは大人にこそ、そうしたこだわりが必要になってくると思うのです。なぜなら、ボクたちの相手は数学がそれこそケタ外れに得意な人工知能ですぜ。まともに競ったら数理分野で勝てるはずがない。人間が勝負できるとすれば、体験的な感覚、つまり感性と創造力しかないでしょう。それに味覚や触覚なども加えるべきかな。たとえば寿司が美味しいとは言うけど、人間だってどのように美味しいかをちゃんと説明できないので、機械が追いつくにはもっと時間がかかるはずです。

 刺さる文章や演説を考えるのは、まだまだ特定の職業や状況に限られますが、それができないと人工知能にバカにされる時代は近いんじゃないかな。人工知能の発達によって、人間はようやく種や属性という縛りから解放されるかもしれない。そのかわりに問われるのが、あなたという個人と機械との違いなのです。

 来週は3連休なので、ついでに夏休みを取ることにしました。よって、このブログも8月13日から16日まで更新しません。翌月曜日の19日から再開しますが、例によって何か面白いことがあればアップするので、ヒマがあれば覗いてみてください。

 

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