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福助くん その6

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福助くん その5

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福助くん その4

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福助くん その2

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福助くん その1

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2019年9月19日 (木)

入試改革(前)

 

 絵画や版画、彫刻などの美術分野だけでなく、小説でも芥川賞が授与された異能多才の芸術家、池田満寿夫(1934~1997年)は、東京藝術大学を3回受験して不合格。断念したといわれます。こういうことを紹介すると「藝大なら5~6浪はあたりまえ」「16浪で合格した人だっている」と、分かったふうなしたり顔で言う人が必ず出てくるからイヤになるんだよな。

 東京藝術大学の関係者は、このエピソードを知って恥ずかしいとは感じなかったのでしょうか。「芸術」という高尚な名称を擁する大学のクセに、後に世界的に評価される芸術家を3度も入口で落としたんですぜ。もしもボクが学長なら「いったいどんな試験をやったんだ?」と入試担当者を問い詰めるでしょう。仮に池田満寿夫が多摩美や武蔵美を併願して入学していたら、歴史に残る超有名な芸術家をみすみす奪われたことになり、彼を不合格にした汚名とあわせて、その広報的&人材的な損失は甚大と言わざるを得ません。
 にもかかわらず、彼の才能を見抜けなかった不明を詫びるようなコメントを、少なくともボクは聞いたことがありません。むしろ逆に「アイツを落としたんだからウチの入試はすごいぞ」と、カゲで自慢している可能性のほうが高いんじゃないかな。ではお訊きしますが、いったい何人の卒業生が池田満寿夫ほどの業績を残しているのでしょうか。

 東京藝術大学は国立ですから、私立と違って文部科学省の直接的な管理下にあります。にしても芸術大学ですからね。国語や世界史など一般教科の点数が創作に及ぼす影響なんて微々たるものであり、ましてや噂されるようにデッサンが流儀に合わないから不合格にしたというなら、それこそ関係者を叱責すべき大失敗だと思うんだけどなぁ。

 もっと分かりやすくいえば、凡庸な学力優等生を100人合格させるかわりに、何千万人に1人の非凡な天才を3度もふるい落とした試験であることを、もっと深刻に受け止めるべきではないでしょうか。

 ところが、このように大学入試を考える人は極めて少ないんですよね。日本だけでなく韓国にしても、入試や各種の試験は難しければ難しいほど価値があり、その合格者も最優秀と信じられています。けれども、一般的な入学試験で問われるのは国立大学で5科目、私立なら3科目以下ですよ。そんな特定分野の学力を、ほぼ同時期一斉に実施されるマークシートのペーパーテストで評価する。単純な選択問題では誰でも高得点となって受験者を差別化できないので、必然的にヒネリや引っかけの多いクイズのような設問になってしまう。つまり、学力の審査というより受験者の順位付け、もっと明け透けに言えば、落とすための出題が入試の本質といっても過言ではないはずです。

 そんな入試に多数の受験者が押しかけるため、人気の高いブランド大学や医学部では1点2点の違いが合否を分けることになります。かくて見かけ上は難関化して選抜機能が働くとしても、合格者が不合格者より全人的に有能とは限らないではありませんか。ちょっとばかり点数を多く取ったからといって、そのこと自体が社会に出てからどれほど有意な違いになるかは体験的に分かりますよね。

 しかも、試験が難関化すればするほど、知識でなく出題に対応した解答テクニックが必要になってくるので、合格率の高い学習塾や予備校は満員御礼となります。つまり、今さら説明不要ですが、私立の幼・小・中・高校も含めて、親の経済力が子供の学力に大きく影響することになるわけです。実際に、東大生の親の6割以上は年収950万円以上というデータがあります。大学入試を近視眼でなく長期的かつ社会的に俯瞰すれば、およそ公正平等とはいえないんじゃないかな。

 衆知のように、2021年1月にはセンター試験に代わって大学入学共通テストが実施されます。文部科学省では、これを高校と大学における新しい教育を推進するための「入試改革」の始まりと位置づけていますが、これが果たして「改革」なのかなぁ。入試改革は欧米でも活発に進められているのですが、落とすためではなく、池田満寿夫のような才能を取りこぼさないことが主眼なんですよね。これこそが多様性の重視ってことではありませんか。

 またまたちょっと長くなったので、この続きは明日ということで。

 

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