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福助くん その6

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福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
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福助くん その4

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福助くん その3

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福助くん その2

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福助くん その1

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2019年11月25日 (月)

難関フィルター(後)

 

 かつて司法試験は日本で最も難関とされていました。何しろ合格率は僅か3%前後。100人が受験して3人しか合格できません。例年2万5000人〜3万人が受験していましたが、記念受験や試し受験の多い司法書士試験とは違って、本気で受験準備してきた人たちがほとんどなので、実質的にも相当厳しい合格率だったはずです。

 今は法科大学院の修了が司法試験の受験資格となり、合格者数も増加したので、昔とは比較にならないほど楽になりました。ただし、法科大学院を経由しないサブルートの予備試験は最終合格率が3%台なので、この試験に難関の伝統が受け継がれているともいえそうです。 

 このように旧制度の司法試験は超がいくつも付く難関だったので、数点の差で何年も不合格が続く人が少なくありませんでした。このため東京大学卒業者でも5年10年の司法浪人は普通であり、聞くも涙、語るのも涙の苦労話はザラにあります。ただし、ある時にボクは、普通の人が5年も10年も司法浪人を続けられるだろうかという疑問を持ったのです。

 大学時代からの三畳一間に住み続け、警備員のアルバイトをしながら5年後に悲願成就という昔ながらのケースもありますが、結婚して子供までいる人が10年の苦節を経て合格という実例もあります。どうやって生活していたんだろうと、不思議に思いませんか。

 こういう場合は親が弁護士事務所を経営していて、子供に継承させるために受験専業を支援していることが考えられます。あるいは親が医者とか企業のオーナーとか、とにかく保護者がカネ持ちでなければ、2〜3年程度が精一杯でしょう。ということは、難関試験であることがライバルを淘汰するバリアーになっているといえるではありませんか。そして、難関であればあるほど有資格者のステイタスや特権も堅持されます。
 これは就活時の「学歴フィルター」と同じで、「難関フィルター」といえるのではないでしょうか。 

 それでも司法試験の出題はすべて法律の範囲内であり、法学部の卒業者でも試験自体はビギナーですから、スタートラインは基本的に同じです。家計的なハンデはあっても、必死で頑張り続ければ必ずしも不可能とはいえせん。ところが、大学受験は違うんですよね。ごく簡単に言い切れば、幼稚園、小学校、中学校、高校までの勉学の集大成といっていい。大昔の試験なら浪人を重ねれば学力差をリカバーできましたが、昨今の入試はそんなレベルではありません。東京大学を始めとする上位の国立大学や私立大学、そして医学部などの場合は、何度受験してもアウトということがあり得ます。家計が豊かなら合格しやすいとは言いませんが、貧乏な家庭よりはるかに有利であることは誰も否定できないですよね。東大生の親の6割以上が年収950万円以上という事実が、何よりの証拠じゃないですか。 

 さらに、私立大学では幼稚園から無試験のエスカレータという恵まれた人たちが存在します。こんな人たちが大手企業に就職。「あの会社のアイツとは幼稚園から一緒なんだよね」という話を聞かされて、マルクスとエンゲルスが喝破した階級社会は現代も続いていることをつくづく痛感したのであります。 

 断っておきますが、そう話した人に特権意識を感じたわけではなく、むしろ気さくで分け隔てのない人柄でした。ボクの乏しい経験では、カネ持ちの家庭に育った人ほど素直で、嫌味がまったくない、好ましい性格だったように思います。日本の象徴的最高位につかれたばかりの御方も同様で、円満で心優しいご性格に見受けられます。 

 それに比べて、ボクのような貧乏育ちは、やはりどこか下品で、賎しさを隠すことができません。ただね、いかに幼児の頃に優秀だったとしても、経済的な余裕がなければ私立のエスカレータ幼稚園に通うことはできず、どんなに努力しようが日本を象徴する皇族には絶対になれないのです。自由民主社会といいながら、このように本人の能力以外に基づくバリアーやフィルターがあっていいのですかと、皆さんに問いかけたいんだよな。

  もしかすると、そもそものアタマの出来がカネ持ちや先祖代々の高貴な御方とは違うと考える人もいるでしょう。そんな人には、いつも赤ちゃん取り違え事件の結末を説明することにしています。カネ持ちの家に生まれたけど、間違えて貧乏な家に引き取られた赤ん坊は苦学して夜間高校を卒業。仕事に満足できず、会社を転々と変わりました。一方、カネ持ちに引き取られた貧乏な家の子供は、日本でもトップの私立大学を卒業。大手商社の社員を経て、傘下の企業の社長に就任しました。

  ホラね。この話のどこに、天賦のアタマの差が出てきますか。親の経済力が子供の学力と将来に影響するということ以外に何か言えることがあれば、教えてほしいと思います。 

 しかしながら、ボクは人間すべてが同じ能力を持つなんて無茶なことは言いません。それぞれ違っているべきであり、さもなければ何十億人も地球上に存在する価値はないじゃないですか。だから、親の経済力による学力&学歴格差も仕方ないとすらいっていい。血筋だって、おそらくそれなりの違いはあるはずなので認めるにやぶさかではありません。 

 ただし、社会にいったん出たら、学歴や家柄など、すべてのフィルターを通さない完全な実力主義、能力主義であるべきです。その結果として昇進や役職や収入に格差が生まれても、受け入れるしかないですよね。誰もがオリンピックで金メダルを取れるはずないですから。 

 けれども、誰しも自分なりの色眼鏡を掛けているので、果たして完全に公平平等な人間判断や人事なんてできるんだろうかと、これまた疑問を差し挟む人がいるでしょう。答はイエスです。第2次世界大戦中の米軍海兵隊では、将官クラスでも降格され、抜擢人事も常識でした。有能であれば、ウェストポイントを出ていなくても、指揮官に起用。大きな作戦の重職を任せたといわれます。その一方で、日本は陸軍大学や海軍大学を卒業した席次がすべてであり、ミッドウェーで虎の子の航空母艦を3隻も撃沈されたにもかかわらず、南方に栄転なんてことがまかり通っていたのです。 

 つまり、長きに渡る安定が保守的なバリアーを生みだし、それがフィルターとなって人材が選別されていく。それによって滅びへの道が踏み固められるといっても過言ではないような気がします。こう考えれば、バブル崩壊以来、日本が30年にもわたって低迷してきた理由が分かったような気がしませんか。

 

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