デビットカード
移転のドサクサがあったせいか、ある信託銀行のカードに「デビット機能」なるものをくっつけてしまいました。住所と電話番号を変更するだけのつもりが、コールセンターの女性の電話対応が実に素晴らしくて、お誘いにまんまと乗ったのであります。意味はよく分からないけど、どうやら損するものではないらしいという動物的な感覚も後押ししたのかな。
それから半年ほどして、スーパーに行った時に、たまたま現金の持ち合わせがなく、愛用しているSuicaの残額も乏しかったので、試しにということで、このカードを使ってみました。手順はクレジットカードとまったく同じなので、後で請求されるのだろうと思い込んでいたら、デビットは全然違うんですよね。3日ほどして資金移動のために銀行で通帳をチェックしたら、あらびっくりですよ。この口座は貯金用としてキリのいい数字にしていたはずなのに、1円単位までの端数が記載されているではありませんか。なななななな何なんだと訝しく思った直後に、あのスーパーでの買い物金額と合致していることに気づきました。
クレジットカードの場合は、締め日までに使用金額をまとめた後で、月に1度の決済日に引き落とされますよね。ところが、このデビットカードは「銀行口座直結」でありまして、使った時にダイレクトに引き落とされるらしい。つまり、現金は使わないけど、現金のように使える口座払いとでも言うのかな。当初の予感通りに、ボクに損害をもたらすシステムではありませんが、それでもこの口座に端数が残るのは性格的に不快なんですよね。
いつも使う口座は別にあるので、これだけはキリのいい数字にしておけば、資産管理、というほどの金額があるわっきゃないにしても、便利じゃないですか。端数がズラズラというほどの金額でないにしても(くどいね)、そんな口座が2つもあったら合計を暗算しにくいですから。
誰が考えたか知りませんが、このデビットカードは銀行側の利便性から生まれたものではないでしょうか。何よりも口座にある金額以上の消費ができないということがポイントです。このため、与信を前提にしたクレジットカードでは不可避な「焦げ付き」=引き落とし金不足になる怖れがまったくありません。決済するための事務処理や書類などの作成経費も不要となります。
というわけで、このシステムでトクするのは銀行側だけであって、ユーザーにはキャッシュ以上の利便性はありません。うーむ、まんまと騙されてしまった、というのがボクの偽らざる感想です。そのせいか普及しているとは決して言えないもんね。こんな非対称な仕組みを簡単に受け入れてはいけないという反省材料として、このカードを神棚に置くことに決定いたしました(あくまでも比喩的表現です)。
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