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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

心と体

2019年3月 5日 (火)

洗脳(後)

 

 昨日の続きになりますが、「洗脳」の何が不愉快かというと、他者に責任を転嫁する言い換えに聞こえてしまうからです。

 

 人間から意思を完全に奪ってマインドコントロールすることが、本当に可能だと思いますか。どう考えても催眠術や恋愛と同じで、自らトリコになるというか、それを受け入れる土壌がなければ無理ってものでしょう。

 

 カルト的な宗教が典型的ですが、入信のきっかけは身体的あるいは精神的な苦悩からの逃避だと思うのです。解決不能な大事であればあるほど、個人では対処できなくなります。そこで帰依、すがると言うのかな、自分を放棄して、すべてを委ねてしまう。そのほうが楽になれるからです。

 

 実は「騙された」も洗脳の類語ですけど、ボクはそうした「された」という受け身の表現が大っ嫌いなんですよね。いかに奇妙な教義であれ、違法でない限り人は信じる自由があります。その人権を認めるのであれば、洗脳なんてことを軽々しく言えるはずがない。早い話が、自分の意思で従属・隷属したのであって、それを安易に洗脳と言い換えることに疑問を感じるのです。人間のアタマって、そんなに簡単に塗り替えられるほどヤワで単純なはずがない。

 

 けれども、激しい苦痛や解決不能な苦悩、大変な困難に直面すると、どこかに逃げ出したくなります。そんな時に、美味しそうな餌を付けた釣り針が降りてくるんだよな。我慢できずにパクリとやると、向こう側に釣り上げられてしまう。そこで自由な意思を喪失して、誰かに、あるいは何かに受容されることの快感を知るわけです。

 

 束縛や被支配という自覚さえなければ、これほど甘美で安楽な状態はありません。何よりも、いちいち自分で考え、判断し、選択しなくていいからです。こういう状態を「洗脳」というなら、狂信的な愛国者や会社人間も大きな違いはありませんよね。旦那の言うことには100%賛成で疑問をまるで持たない奥様も同じといえば叱られるかな。

 

 とにかくね、他者のせいにしてはいけない。自分の生き方は、どうひっくり返っても自分だけのものです。それを自ら放棄して他者に完全に依存することを「洗脳」と呼ぶのではないでしょうか。この言葉をどうしても使うとすれば、自分で自分を洗脳したということになります。子供は別ですけどね。なのに、いつも「洗脳された」と被害者のように受動態で語られる。そこのところがね、ボクは限りなく気分が悪くなるのです。同調圧力の正体だって、いじめる奴にしても同じことなんだよな。

 

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2019年3月 4日 (月)

洗脳(前)

 

 風俗業界は新語の宝庫といっていいんじゃないかな。発案者が分からないので、「流行語大賞」に選ばれることはほとんどないですけどね。

 

 特に売春関係では、その実態をオブラートで何重にもくるみまくった造語が頻繁に生み出されてきました。それだけに、時を経てしまうと何のことか理解に苦しむのが特徴です。古いところでは「夕暮れ族」かな。ウィキペディアでは「愛人バンク」とも併記しているように、小金を持ったオッサンの愛人になって定期収入を得る女子大生を意味します。彼女たちを斡旋していたクラブの名前が「ゆうぐれ族」でありまして、それで暴利を得たネーちゃんがマスコミで騒がれるようになった直後に逮捕されています。かなり昔の話だと思い込んで調べてみたら、1980年代の前半。勃興しつつあったバブル経済で成金となった皆様の御用達だったようです。

 

 その後も「援助交際」やら「JKビジネス」などなど、アンダーグラウンドの世界にはプロも裸足で逃げ出すような凄腕のコピーライターがいるらしい。とりわけ「援助交際」なんて、やっていることは完全に売春防止法違反にもかかわらず、そうとは感じさせない実に巧妙な造語だと感心せざるを得ません。

 

 だから今でも死語になっていないはずですが、それをも上回る奇妙な新語が登場しました。いわく「パパ活」。就活ではもちろんなく、終活でもなく、パパ活。足長オジサン的な支援だよという善良な雰囲気が漂っているため、ネットでも「肉体関係はない」なんていう信じられない意見があったりしますが、どうしたって売買春の一種ですよね。ボクほどの聖人君子(あくまで自称)なら別ですが、お茶やお酒から性的方面に発展していくのが普通ではありませんか。

 

 この言葉は、そうした実態を隠すだけでなく、後ろ暗さや罪悪感を綺麗サッパリと洗い流してしまう。何でもカネに換えてしまう資本主義が本当の大問題だとボクは思いますが、性交渉は人権に深く関わる行為なんですよね。レイプが象徴的ですが、暴力で身体を傷つけるだけでなく人権も甚だしく毀損します。だから被害者で自殺する人も珍しくありません。つまるところ売春は、人権の一部をカネで売買するのと同じではないかと、前述・聖人君子のボクは考えるのであります。

 

 そうした本質を押し隠すような言葉や用語をどんどん作ってきたのは、実は政府や行政だったりするのですが、またまた長くなるのでここではやめます。ボクにとっては売春関係以上に不愉快極まりない言葉がありまして、それが「洗脳」なのですが、明日に続けることにします。

 

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2018年5月 2日 (水)

エイジング

 

 10歳の子供も80歳のお爺さんも、誰でも初めて歳を取るんだなぁと実感するようになりました。まだボクはそんな年齢ではありませんが、来たるべき明日はみんなが未経験なんですよね。

 

 そんなことを思ったのは、パソコンに向かっていた時に赤いマーカーが机の上から床に落ちた時でした。椅子に座ったまま、中腰になってマーカーに手を伸ばそうとしたら、グキッというか、ググッというべきか、奇妙な感覚が腰の真ん中あたりに走り、やがて痛みがやってきました。

 

 ああ、これが巷間言われるところの「ギックリ腰」かなとは思ったのですが、別に重い米俵を持ち上げようとしたわけではなく、ただ床のほうに向けて手を伸ばしただけなんですよね。これまでそんな動作は1000回以上してきたはずなのに、どういうわけか今回はグキッでございまして、現在は椅子から立ち上がるにも「エンヤコラ」と自分に掛け声をかけております。

 

 ああ、何と悲しいことでございましょうか。まだまだそんな歳じゃねぇよと信じられない気分ですが、当方はまだ中高年の初心者なので気づけなかったのですが、秘かに、しかし着実に老いは忍び寄ってきていたわけです。

 

 ネットをちょっと調べれば、老化現象なんていくらでも出てきますが、それを知識として分かることと、自分自身で経験することには相当な隔たりがあります。一言でいえば、衝撃であり、打ちのめされるといってもいい。身体のボルトや関節部分が実は赤茶色に錆付いていることを歓迎する人なんていませんからね。

 

 ただ、おかげさまで、自分よりシニアな皆さんの心境というか、哀しみが分かるようになってきました。ああ、だからレナード・コーエンは“Dance me to the end of love”を書いたのかと。人間のことが若い人よりは分かるようになることが、歳を取ることの楽しみだとポジティブに考えられないこともないんですけどね(どっちだ?)。

 

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2018年2月15日 (木)

新型インフルエンザ?

 

 連休中に寝込んでいた時はただの風邪だろうと自己判断していましたが、どうやら新型インフルエンザの疑いが濃厚になってまいりました。新しいものは決して嫌いではありませんが、感染症だけは勘弁してほしいなぁ。

 

 ネットをかるく調べてみると、インフルエンザの特徴的な症状は38度以上の高熱とあります。ボクの場合は最高でも37度8分でしたから、これには該当しません。ひどい時には体中がガタガタ震えるほどでしたが、それでも体温計では微熱程度ですから、ヘンだなぁとは思っていたんですけどね。

 

 ただ、全身性の関節痛はないものの、腰痛と肋骨痛みたいなものがあったので、いつもの風邪ではないとは分かっていました。念のために、さらにいろいろ調べていくと、最近は高熱が出ない新型インフルエンザも流行しているらしいんですな。

 

 さて、ここで問題です。もしも新型インフルエンザだったとしたら、あなたはどうしますか。悪寒がするくらいになってしまったのですから、自分から医者に行く体力も気力も残っていません。やたらに出歩いて菌をばらまくのも他人迷惑じゃないですか。

 

 次に、悪質な風邪だった場合。こちらも症状は同じなので、ベッドから起き上がって着替えて医者に行くなんてことは無理です。立てるようになるまでひたすら我慢するしかありません。

 

 つまり、ですね。新型インフルであろうがなかろうが、患者としてやれることはまったく同じで、ひたすら寝るだけなんですな。特効薬があるなら別ですが、ワクチンでの予防はともかく、罹患していったん症状が出てしまったら、効き目はあまりないと言われます。気休め程度だと承知している大衆薬と比較しても、それほど極端な違いはないんじゃないかな。

 それより何より、医者が往診してくれるなら別ですが、わざわざ起き上がって、クソ寒い風がビュービュー吹きすさぶ中を歩いて、またはパスやタクシーに乗って病院を目指す価値がどれほどあるのでしょうか。

 

 インフルエンザと風邪の際立った違いなんて、その名称のように強力な感染力しかありませんから、菌をばらまかないのが防疫上最も必要な措置となるので、やっぱ寝ているのが一番となるわけです。

 

 そうこうしているうちに3日で平熱に戻り、翌日には関節痛なども解消しました。今でも鼻水と咳は残っていますが。

 医者もねぇ、とにかく(這ってでも)病院に来い、というのでなく、市販薬ならこういうのが効果的ですよ、とか、食欲はないでしょうが、微熱で舌が鈍感になっているので思い切ってカレーにチャレンジ(あくまで冗談です)とか、もっと患者の側に立ったプラクティカルなアドバイスをして欲しいなぁ。健康保険の点数にはならないまでも、来院者数はぐっと増えると思うぞ。

 

 とにかくネットの記事はコピペだらけで、間違いはないにしても実際にはあまり役には立ちません。このブログで言いたいボクの結論的なアドバイスは、「こりゃあかん」と身体からの最終危険信号が出るまでは、ひたすら寝ているほうがむしろ体力を温存できるってことです。とてもじゃないけど注射1本で快癒するような病気とは思えませんからね。ということは、敢えて病院に行くリスクと引き換えに、どんな効果が得られるかってことです。そのあたりをきちんと自分のアタマで判断して決断できるのが、頼りになる大人ってものではないでしょうか。

 

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2017年6月26日 (月)

元気信仰

 

 人間はいつも元気バリバリじゃないとダメなんでしょうかねぇ。

 

 ボクなんかは、体力的にちょっと疲れめで気分はやや重めというのが、机に向かった時に最も落ち着く状態ですが、夜中のテレビを見ていると、そういうのはまるで歓迎されないみたいです。

 

 元気一杯があるべき姿で、少しでも元気でなくなるとほとんど病気扱いですもんね。さらには「未病」なんてワケの分からない病名もあるから驚きます。厚生労働省は注意しないのかな。そりゃまぁ薬屋さんやサプリメント屋さんにとって病人や元気でない人が多いほど儲かるに決まっていますが、某首相じゃありませんけど、近頃は「印象操作」「情報操作」が行きすぎじゃないかなぁ。

 

 年を取れば誰だって血圧や血糖値が上がったり、腰や膝が痛くて階段が辛くなったりします。こんなのは加齢に伴う普通の現象ではありませんか。精神的にも、いろいろ苦労した経験があるなら、屈託や不安がまったくないというほうがむしろヘンでしょう。というかバカじゃなかろうかとボクは判断します。それをね、80歳過ぎても矍鑠とエベレストに登ってしまう人と比べるほうが不自然なわけです。

 

 「何歳に見えますか?」というのも根っ子は同じで、見た目が若いほど「ええーっ」とか何とか羨ましそうに驚かれたりしますが、70歳を越えた老人が40代くらいに見られるというのは、美容整形で知られる何とか姉妹じゃあるまいし、こちらも不自然極まりないことじゃないですかねぇ。

 

 こうした風潮は、必ずしも前述したサプリメントなどの健康産業が一方的に仕掛けたわけではなく、市場の側もそれを強く望んでいたことは事実でしょう。だから、卵が先かニワトリが先かという不毛な話になってしまいますが、それにしても近頃の日本はナイーブ過ぎますよね。「健康にはあまり興味がない」とか「オレはちょっとくらい元気がないほうが元気なの」と言う人がいてもおかしくないと思うんだけどね。

 

 とにかく最近の「元気信仰」「若さ信仰」にはさすがに辟易とさせられます。これもボクが年取った証拠なのかなぁ。

 

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2017年4月 7日 (金)

死に方

 

 犬の福助が病院から戻ってきました。

 

 近頃はエサの食いつきが良くないなぁと感じたので、念のために動物病院で診てもらったら、グラグラの虫歯や歯石などで、かなり口内が悲惨なことになっていたようです。だから大好きなエサを出すと皿までは跳ぶようにやって来るのに、口をつけるのをためらっていたのだと分かりました。

 

 そんなことに気づいたのは、ボク自身が1年あまりも歯医者にかかっており、虫歯の処置やら歯石除去などを経験してきたからです。タコやイカ、エビといった歯応えのあるものが好きなのに、虫歯の進行でロクに噛まずに呑み込んでいた時があったので、もしかして福助も同じではないかと疑ったわけですね。

 

 ボクのほうは順調に義歯化が進み、とはいっても来週は歯茎の皮を剥いて歯石を削り取るという身の毛もよだつようなフラップ手術が予定されています。それをしないと仮歯から解放されないというのだから仕方ないじゃないですか。歯の神経をゴリゴリほじくる処置が完全に済んだというのに、まだこんなことをやらなきゃいけないのは、長年の不摂生の報いではあります。

 

 何しろ歯磨きなんていうのは口臭を防ぐ程度の意味しか感じていなかったので、1日1回の秒速でしたからね。

 

 人間はそうした予防措置が普及していても、犬が毎朝歯磨きするところなんて見たことがありません。このため、飼い主が歯ブラシを使うケースも増えているらしいのですが、福助の口の中に何かを突っ込んだら、ほぼ間違いなく食われます。ということで放置していたら、上記のような状態になってしまいました。

 

 ただ、福助はもう15歳ですからね。昔なら10歳でも長生きとされたので、それを5年もオーバーした爺さんです。だったら歯もグラグラにもなるだろうし、頑固な歯石だってへばりつくってものです。衛生環境と栄養が飛躍的に向上したおかげで、人間の長寿化が進行。それに伴ってペットも長生きするようになったようですが、口内はそれに追いついていないみたいですね。

 

 これは人間もまったく同様で、骨粗鬆症や認知症など、高齢化によってもたらされた新しい病気が問題になっています。ガンにしても老化によって顕著になってきたといわれますから。

 

 赤ん坊が大人になる時に心身の各部位が均等に成長していくわけではないように、老化や死もバラバラで不規則に進行していくということです。それによる生き方の阻害を防ぐためには、冷淡なようですが、身体全体のバランスが崩れてしまわないうちに死んだほうがいいということになります。

 

 つまり、犬も人間も、「死に時」というのがあるのかなぁと。象は自らの死期を察するとどこかに去るといわれますが、人間の行き先なんて病院が精一杯でしょう。かといって、お願いすれば死に神が「あいよっ」と気軽にやってくるわけでもありません。

 

 かくのごとく、長寿は周囲にとっても本人にしても、必ずしもめでたいことではありません。医師は健康維持と病気の治療並びに延命措置が基本的な職責なので、文系がこの問題を扱わなくてどうするとボクは思うんですよね。具体的には安楽死、または自殺です。これらは今の日本では考えることすら禁忌になっているようですが、ボクなんかは「豊かな老後か、しからずんば毒薬を」みたいな精神的過激派でございまして、どうせ自らの意志で生まれたわけではないのだから、死ぬ時くらいは自分自身で決めたいなぁと。

 

 その是非も含めて、高齢化に伴う現代の「死に方」について、文学者や大学の先生はもっと発言すべきではないでしょうか。寡聞で恐縮ですが、上智大学名誉教授で哲学者のアルフォンス・デーケン氏くらいしか思いつかないのです。

 

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2016年12月20日 (火)

そこまでやるか!

 

 虫歯の治療はほぼ片付き、あとは仮歯をセラミックの人工歯に入れ替えるだけだろうと思っていたのですが、おっとどっこいで、大変な難工事が待っていました。

 

 以前から、歯周病で歯の隙間=ポケットが深いところが数か所あり、これを放置しておくと、いずれブリッジの土台が揺らぐことになるとは聞いていたんですよね。それでどうするかというと、歯茎をいったん切って剥がしたうえで、歯の根っ子あたりをこそいで病巣を取るという治療をしなきゃいけないというのです。

 

 これはもう完全な外科治療であって、ボクの知っている昔の歯科医院ではあり得ない、そこまでやるかという「手術」であります。それでも、いつもの治療よりは高価ではあっても、ちゃんと医療保険の対象になっているので、いわゆる標準的な治療のひとつらしい。というより、それをやらないと仮歯を本チャンに取り替えてくれないようなのです。もちろん、そのほうが永続性は高いに決まっていますが、ボクってば、そんな大工事をやったところで、これからいったい何年生きられるのかなぁと。

 

 とはいえ、歯科医と論争できるほどの専門知識はありませんから、これはもう委ねるほかありません。そんな気持ちで予定日を迎えたのですが、麻酔を打ちまくった後に、ゴリゴリ&ギシギシと削られ、ビュイーンと鋭いハイトーンで水も噴射する機械も使用。その途中でピクンと痛みを感じたので、麻酔もさらに盛大に増量してもらいました。

 口のあたりしか開口部のない布を被せられていたので、実は何をやったかは視認していません。むしろそんなものを自分の眼で見たくもありませんから、以上はあくまでもボクの想像に過ぎないので念のため。

 

 こりゃ麻酔が覚めたら痛そうだなと予想していたら、まさにその通りで、ヒリヒリとズキズキが強まってきました。そこで帰宅してすぐに、痛み止めのロキソニンをゴックンです。ボクは度外れた臆病者でございまして、何よりも痛みに弱いのです。若い頃のダスティン・ホフマンが主演した映画『マラソンマン』(1977年日本公開)みたいに、ナチ残党の歯科医が器具をテーブルに用意しただけで、あることはもちろん、ないことだって平気で白状しちゃいます。

 

 そんな大変な手術を経て今朝に至ったのですが、口内は気分爽快とはいえません。ただし、数年前と比べて、前歯も含めて、すべての歯を使ってものを噛めるようにはなったことは事実です。焼肉屋でもサンチュと一緒にカルビを口に入れて、普通に食べられるようになりました。QOLは確かに大幅に改善されたのですが、これまでにおよそ1年がかりって、やっぱ長いですかねぇ。

 

 それもこれも、本人の不健康な生活にすべての要因があるので、皆様も毎日の歯磨きなどを欠かさないよう、くれぐれもご注意ください。

 

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2016年10月19日 (水)

栄養教育

 

 5年ほど前にタバコをやめてから、月に1万円以上の経費だけでなく、塩の消費量が激減したように思います。

 

 タバコの煙が味覚を鈍磨させるせいか、以前は塩だけでなく醤油も盛大に使っていたんじゃないかな。ところが、タバコをやめて半年もすると、そうした後付けの調味料をふりかけなくても、繊細な味の機微が十分に感知できるようになりました。

 そうなると、食事は出されたままの状態で十分に美味しくいただけるわけです。塩気が乏しいなら、それなりにその味を理解できるという感覚かな。もちろん寿司や餃子なんかは別ですよ。あ、でも、餃子はタレなしでも十分にイケるものがありますよね。

 

 これは、喫煙中の人も、タバコなんかこれまでにすったことがないという人も分からないことじゃないかな。経験者だけが事前事後を比較できるのです、って自慢するほどのことでもありませんけどね。

 

 もはやボクは手遅れかもしれませんが、塩分の摂取量が減少すれば、循環器関連の疾患にかかる確率も減少します。血圧が過度に上昇したり、それによる心臓病やら、脳血管障害にかかる可能性も低くなるわけですね。

 

 そんなことより、タバコによるニコチンの害のほうがよほど深刻といえばその通りですが、正直いえば、ボクたちはそんな教育を受けてきませんでした。肺ガンになる怖れがあるかな程度の認識でしたから。さらに塩分に至っては、そんなにも各部位に悪い影響を及ぼすなんて想像もしませんでした。かの田中角栄も、ご飯に醤油をジャブジャブかけて食べていたそうです。そんな無茶を続けなければ、脳梗塞で倒れることもなかったかもしれません。

 

 だからね、ボクが言いたいのは「栄養教育」の必要性ってことです。2005年から「栄養教諭」制度が発足。「食の自己管理」や「望ましい食習慣」を子供たちに指導することになっており、これには大賛成です。歯磨きなども含めて、生活習慣で予防できる病気はかなり多岐に渡るのではないでしょうか。

 

 それで思い出すのは、今ではテレビで活躍中の鎌田實先生です。彼は長野県茅野市の諏訪中央病院に医師として赴任後、地域に密着した「健康づくり運動」を長期に渡って実践。脳卒中死亡率の高かった長野県を長寿日本一にしたといわれます。ボクは先生に取材したこともありますが、要するに住民に対する栄養教育を丹念に、決して諦めることなく粘り強く続けてきたことが、医療費の削減にもつながったのです。

 

 そんな鎌田先生の持論は「ピンピンコロリ」。ピンピンと生きて、コロリと死ぬ。これが自分にとっても他者にとってもベストな死に方ではないかと。そのためには、何よりも知識が必要となります。

 

 どんなことだって知識は必要不可欠ですが、昨日の引き続きでボクが最も言いたいのは、算数や国語や英語なんかよりはるかに大切な勉強があるということなのです。さもなければ社会生活はもちろん生存だって危うくなるのに、テストの点数ばっかり気にしていていいのかなぁと思うわけですね。

 

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2016年9月12日 (月)

口の中

 

「これを挟んで奥歯をかみしめてください」

 

 そう言いながら、歯科衛生士さんは頬を内側から左右に押し開く大型の洗濯バサミみたいなプラスチック製の器具を口の中に入れました。

 

 この器具を奥歯でかみしめるわけ? 

 

 それならもっと口を上下に開けないと無理だよね、と素直にやろうとして、危うくアゴを外しそうになりました。

 そうじゃなくて、器具は歯茎と頬の間に置いておき、そのまま奥歯をかむってことなんですよね。それが理解できるまで、涙が出そうなくらい大口を開けてしまったのです。ちゃんと正しいロジックで説明して欲しいなぁ。

 

 この状態で歯茎と歯と噛み合わせをカメラで撮影して、歯周病などの治療の参考にするからですけど、えーと、歯科衛生士さんはまだ30歳前くらいでしょうか。とにかく妙齢の女性であります。そんな彼女に向けて、汚い口内をあますところなくさらけ出すというのは、ボクとしては死にたくなるほど恥ずかしい。ランニングシャツ一枚だけ着た裸より格好が悪いじゃないですか。

 

 ボクのようなオッサンでもそんな羞恥を感じるのですから、若い男ならなおさらじゃないかなぁ。そんな気分を隠すために右手でピースサインをしましたが、あんまりウケなかったようです。同じことをやった奴が少なからずいるのかもしれません。

 そこで仕方なく、その器具をつけたままで、

「ほのはっほぉうは(この格好は)、へっほう(結構)、はひゅかひいへすね(恥ずかしいですね)」と言うと、やっと笑ってもらえました。

 

 すいません。まるでテーマが見つからないスランプの時もありまして、こんな無駄話になってしまいました。ご寛恕いただければ幸いです。

 

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2016年8月22日 (月)

ブリッジ

 

 年初に歯を抜いてから、月に2~3回程度のペースで歯科医院に行っております。これまでに予約した日時をドタキャンしたことは1度もありません。普通の人なら不思議でも何でもないことでしょうが、ボクにとってこんな皆勤賞というか優等生的な通院は人生で初めての事態です。

 

 けれども、これまでバックレたり治療途中に逃げたことがみごとにアダとなり、使い物にならないグラグラ歯が抜かれ、20万円もかけたセラミックの貼り歯が容赦なく捨てられて義歯となり、挙げ句のはては歯垢を取るために「歯茎を一度はがさないといけません」などと予告されております。

 

 痛いのが病的に嫌いなタチで、特に細い金属の線を巻いた針みたいなものを神経の中に突き刺して、グリグリ回してガリガリ引き抜くという治療が、と書くだけで腕のあたりにむずむず鳥肌が立ってしまうのですが、いくら麻酔をかけようが苦手なんですよね。だから、そんな事態を迎えそうになると、突然に仕事が忙しくなるという言い訳で逃げてきたわけです。

 

 すべては自己責任であって、ちゃんと歯と歯茎をケアしてこなかった自分に対する報いですから、きっちりと心を入れ替えたのですが、ちょっと手遅れだったかな。保険外の治療も必要になってきたからです。

 

 まだ納得できるほど調べてはいないのですが、義歯を入れてブリッジでつなげるという治療が、どうやら保険の適用外になるらしい。歯の欠損が規定された範囲内に収まっていないため、自費負担は避けられないそうです。

 そんな保険外治療の選択肢の1つとなるインプラントは外科手術になるので、ボクにとっては問答無用で論外。入れ歯という方法もありますが、以前に作った部分入れ歯を放置していることから分かるように、フィット感が問題なんですよね。歯科技工士の技術にもよるのでしょうが、あまりいい思い出になっていません。

 

 となると、やはりブリッジしかないわけです。それで値段をアバウトでもいいからと歯科医に訊いてみると、ななななななななななななーーーーーんと、40万円!!

 ヘタすりゃ中古の軽自動車が買える値段だもんなぁ。歯の治療ごときにそんなカネを支払うなら、ブリオーニかトムフォードに行って服を買うか、青山のベルルッティで靴を誂えたいじゃないですか。

 

 これからボクはどれだけ生きるかということにもかかわってきますよね。たとえば10年後に死んだとすると、年間で4万のコストをかけたことになります。月あたりで3333円。これは果たして高いのか安いのか。20年生きたとすれば、その半額の年間2万円で月に1700円くらい。これなら「勝った!」といえるのかな。もしも5年で寿命を迎えたなら、年間8万円で月あたり約7000円ですもんね。うわぁお、こりゃあもったいない、となりますよね。

 

 とにかく、保険外治療の価格があまりにも衝撃的で、我を忘れそうな月曜日という感じなのです。

 いえね、別にカネがまったくないわけではなく、さりとて腐りそうなほど札束を持っているわけでもありません。要するに歯科医院の治療にそれだけのカネをかける価値がありやなしや、ということなのです。QOLにかかわってくることは事実ですけど、躊躇してしまうのはボクだけなのかなぁ。

 

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