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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

音楽

2021年2月22日 (月)

のんびり生きよう(後)


気楽に行こうよ 俺たちは
あせってみたって 同じこと
のんびり行こうぜ 俺たちは
なんとかなるぜ 世の中は
気楽に行こう
のんびり行こう

 さて問題です。これは1971年に放映されたテレビCMの歌詞ですが、スポンサーはどんな業種だと思いますか。

 中高年以上の世代ならすぐに歌を思い出すはずですが、業種までは覚えていないかもしれません。ななな何とモービル石油だったんですよね。田舎の砂利道で箱型のクラシックカーを鈴木ヒロミツと藤竜也が押しながら歩く。その映像のBGMとして、マイク眞木がギター1本の伴奏で「のんびり行こうぜ、俺たちは」と歌うわけですね。エンディングで加藤和彦が、

クルマはガソリンで動くのです。モービルガソリン。

 とナレーションを加えているので、ああガス欠だったのかとようやく気づきますが、当時はモータリゼーションの真っ盛りですぜ。しかも、ガソリンをどんどん使って欲しいはずの石油会社が、こんなアンチといっても過言ではないCMをオンエアしたのです。近視眼的な効率や効果ばかりを追い求める現代なら、ゴマすりの茶坊主たちが「部長、これはヤバイっす。株主からも叩かれますよ」とか何とか余計なご注進に及び、直ちに中止になったんじゃないかな。

 このCMと歌が、ちょうど半世紀を経た今頃になって、ボクの心の奥底からぽっかりと浮かび上がってきたんですよね。もうちょっと詳しく紹介すると、作詞・作曲は『バラが咲いた』(1966年)で一世を風靡したフォークシンガーのマイク眞木。『気楽に行こう』というタイトルでシングルレコードにもなったのですが、CMに出演していた鈴木ヒロミツもこれと区別して『すずきひろみつの気楽に行こう』としてカバーしています。ちなみに、彼はロックバンドであるザ・モップスのボーカルで、翌72年には『たどりついたらいつも雨降り』(作詞作曲・吉田拓郎)をヒットさせています。残念ながら2007年にガンで死去。追悼として前述のCMが流されたので、こちらのほうを覚えている人もいるでしょうね。

 ただし、CMとレコードでは歌詞がかなり違います。CMは短時間で意味を伝えなければならないので、1番と2番を合体させた感じになっています。CMのほうが先行したかもしれませんが、お茶の間向けに温和しく脱色されているほか、「のんびり生きよう」という最重要なフレーズが欠けているので、以下にレコードのバージョンを紹介します。

気楽に行こうよ 俺たちは
仕事もなければ 金もない
寝るとこなくても 心配するな
なんとかなるぜ 世の中は
気楽に行こう 気楽に 行こう

のんびり生きよう 俺たちは
あせってみたって 同じこと
馬鹿と呼ばれても くよくよするな
助け合おうぜ 世の中は
のんびり行こう のんびり行こう

何を頼りに 生きるのか
月日が勝手に過ぎてゆく
雨が降ったら びしょぬれさ
だけどなんとなく 幸せさ

友達になろうよ 今すぐに
きみは学生で あなたは社長さん
あいつはサラリーマンで あなたはおまわりさん
そんなことどうでも いいじゃないか
友達になろう 友達になろう
気楽に行こう 気楽に行こう
のんびり行こう

 最後のフレーズを書き写すだけで、瞼の端が少し潤みかけました。昨年からの新型コロナ禍で世相が殺伐としているだけでなく、2度にわたる緊急事態宣言によって仕事や収入を失った人たちに「のんびり生きよう」なんて、あまりにも能天気で無責任かもしれません。だからといって深刻に考えすぎたら、死にたくなるばかりじゃないですか。実際に自殺者も増えているそうです。顔を覆うマスクが邪魔で仕方ないけど、生きているだけでも儲けものだと思って欲しい。できればみんなが友達になって「助け合おうぜ、世の中は」なのであります。

 テレビでエラソーに語る評論家やコメンテーターの分かったふうな論評を耳に入れるヒマがあるなら、この歌をぜひYouTubeで聴いてください。何もかもが慌ただしく忙しかった高度経済成長期に逆らうかのように、敢えて「気楽に行こう」と歌い上げ、かつそんな楽曲をテレビCMに起用した人たちの気骨と根性に改めて感心せざるを得ません。

 デジタルだSNSだと騒ぐのも結構ですが、こうした気概や思想がなければ、世の中はカネ勘定ばっかりになって、それこそ生きる気力がなくなっちゃうよ。


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2021年2月 1日 (月)

ビッグバンドの迫力


 先週土曜日はビルボード東京でビッグバンドの重厚な演奏を堪能しました。新型コロナのおかげで昨年夏に予約した公演は中止となり、今回も再び緊急事態宣言の直撃を受けてしまったので、「またかよ」と失望していましたが、午後4時半から始まる1部だけは生き残り、2部は無観客での配信に変更。たまたま1部に予約を入れていたおかげで、生まれて初めてビッグバンドをじっくり聴くことができたのです。ジェントル・フォレスト・ジャズバンド。名前がちょっと長いのですが、結成15年目を記念した公演だそうです。

 サックス&クラリネットが5人、トロンボーンが5人、トランペットが4人。それにギター、ウッドベース、ドラムス、ピアノで総勢18人という大所帯によるサウンドですから、その迫力に開演直後から圧倒されました。一昨年に代々木公園の野外ステージで聴いたこともあるのですが、音が拡散しない屋内の管理された環境は格別です。演歌からジャズまで音楽は何でも好きだけど所詮は素人に過ぎないので、細かい感想は遠慮しますが、それぞれの音が粒立っており、とにかくハーモニーが立体的なんですよね。ある時は静かに、次は強く吹き込むというメリハリも、目の前で風を巻き起こすように感じられました。バンドリーダーでありトロンボーンを担当するジェントル久保田の指揮が、そのリズムとアンサンブルを視覚化してくれます。さらに、女性3人のコーラスグループ、ジェントル・フォレスト・シスターズが加わり、とても豊潤で贅沢な90分を過ごすことができました。

 以前から交響曲とビッグバンドはライブでなければ醍醐味が分からないと思ってきたんですよね。どんなに高級なコンポを揃えたところで、スピーカーによる録音の再現では、音がひとかたまりで流れてくるからです。学生の頃に、たまたま交響楽団のリハーサルを漏れ聞いて、自分がレコードで聴いてきた音とあまりにも違うので驚愕したことがあります。それまでの音楽がニセモノとは言わないまでも、人工的な再生に過ぎないことを再認識させられました。

 日本ではベートーベンの第9番が年末の恒例になっているせいか、交響楽団のライブを聴くのはそれほど困難ではありません。ところがビッグバンドとなると、ボクの探し方がヘタなのか、機会があまりないんですよね。コンサートホールの椅子で畏まって音楽を聴くのは嫌いというのも原因かもしれない。ビルボード東京は大箱ですが、レストランシアターですからね。テレビから歌謡曲が頻繁に流れていた頃は、いくつもの有名なビッグバンドが歌手の背後で演奏していましたが、そうした音楽番組は激減してしまいました。おかげで大人数のバンド経営が厳しくなったということもあるんじゃないかな。

 ジェントル・フォレスト・ジャズバンドに関しては、その中から5人をピックアップしたジェントル・フォレスト・ファイブとシスターズが一緒になったステージを浅草のライブハウスで毎月のように聴いてきたので、いつかは本体の演奏を聴きたいと念願。それがようやく今年になって叶ったという経緯になります。

 それだけに、サウンドはいま思い返しても圧巻だったなぁ。多数のブラスが奏でる重層感と臨場感はライブならではというほかありません。そうした一期一会あるいは瞬間性というのか、再現が絶対的に不可能な時空間の提供がこれからの成長ビジネスになる予感がするんだよな。技術革新とデジタル化で、複製なんていくらでも可能な時代ですからね。となれば、やはり新型コロナを早く退治してほしいものです。


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2021年1月20日 (水)

ツインクラリネットの夜

 

 久々にライブに行ってきました。クラリネットが2本に、ピアノ、ベース、ドラムスの5人編成。クインテットというのかな。やはりスピーカー越しに聴く音楽とは迫力がまるで違います。音の違いが際立っており、それだけにツインクラリネットによるハーモニーの重層感が、まるでバウムクーヘンみたいにはっきりと耳に伝わってきました。プロのミュージシャンは息づかいまで細かくコントロールしているんですよね。甘くデリケートな音色にしばし酔わせていただきました。

 ただし、ライブは午後6時40分から始まって、きっちり1時間。普通は2ステージなのですが、時節柄で8時前にとっとと追い出されるシステムになっていました。この店は音楽もさることながら、「牛頬肉のワイン煮込み」という料理が近頃のマイブームとなっております。牛の頬に触ったことなんて一度もないですけど、おそらくきっとこんな感じに違いないという柔らかな肉が、赤ワインの濃厚なコクによって味付けされており、超絶的な逸品というほかありません。ちなみに頬肉は、あたりまえですが顔の両側にしかないので、一頭の牛から1〜2㎏程度しか取れない稀少部位だそうです。自分で料理してみようと思いたったこともありますが、スーパーなどで普通に購入できるものではないらしく、食材の入手からして困難。調べてみたらフランス料理の定番メニューのようです。

 新型コロナばっかりの毎日がいい加減イヤになってきました。海外にも行けず、不要不急の外出は昼間も自粛。政府も自治体も後追いの政策ばかりで、まともな対応が何ひとつできていない。テレビなんかもっとバカで、民間クリニックに僅かばかりのコロナ病床を強制的に作らせてどうすんだよ。それよりも公立病院をコロナ専門に集中させて、他の診療科と患者を医師と看護師込みで短期的に引き取ってもらうという体制を作ったほうがいい。公立病院ならコロナ診療でもしも仮に大赤字になっても財政支援できるじゃないですか。

 そんな憤懣だらけのカラカラに乾いた気分になってきたので、たまにはこんな贅沢も許されるのではないかと、敢えてご紹介してみました。

 

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2020年12月25日 (金)

『男達のメロディー』

 

走り出したら
何か答が出るだろなんて
俺もあてにはしてないさ
してないさ

 イントロクイズなら聴いた瞬間に分かる、エレキギターの高音リフが特徴の『男達のメロディー』って、ご存じでしょうか。70年代のギリギリ、1979年4月にシングルで発売。テレビドラマ『俺たちは天使だ』の主題歌になったので、50万枚を超えるヒットになったそうです。とはいっても40年前も前なので、オリジナルを知る人は50代~60代以上になっているかな。

 ボクも実は最近まで知らなかった曲でした。でもね、毎回欠かさずといっていいほどライブのエンディングで演奏しているバンドがあるんだよな。以前にも『風は向かい風』で紹介したカンザスシティバンドです。彼らの若いファンにとっては懐メロなんかではなく、コンテンポラリーな人気曲になっているから音楽は素晴らしいですよね。

男だったら
流れ弾のひとつやふたつ
胸にいつでもささってる
ささってる

Pick up your head
throw away your blue's
どうせ一度の人生さ

The more you give 
babe the less you lose

運が悪けりゃ死ぬだけさ
死ぬだけさ

「頭を上げて、ブルーな気分を捨てちまえ」という英文が挟まれているように、夜の闇を突っ切るような疾走感が魅力であり、開き直った歌詞とメロディが憂鬱な気分も吹き飛ばしてしまいます。「運が悪けりゃ死ぬだけさ」のあたりともなれば、拳を宙に突き上げて「死ぬだけさ」と追いかけて盛り上がりは最高潮。何だかんだとクソうるさいことはすべて、「大人の事情」とも呼ばれる共同幻想じゃねぇかと喝破されているような爽快な気分になります。

 いったい誰がこんな元気な歌詞を作ったのかと調べてみて驚きました。喜多條忠。「小さな石鹸カタカタ鳴った」で伝説的な『神田川』の作詞家ではありませんか。団塊の世代御用達でミリオンセラーを記録。現在でも何かというとBGMなどで使われる、四畳半の純愛的な世界観を作り上げた歌ですが、それとは真反対、まさに極北に位置する曲想ですから意外というほかありません。

 ヘリコプター乗務の海兵隊員としてベトナムの過酷な戦場を経験したケーシー・ランキンが作曲したので、歌詞に英文が挟まれていると想像できます。彼はもともとバンドマンでしたが、日本が好きになって退役後はロックのグループに参加。やがてスタジオミュージシャンとSHOGUNを結成し、最初のヒット曲となったのが『男達のメロディー』だったのです。その後も日本の音楽業界で活躍したのですが、残念ながら2009年に食道ガンで亡くなっています。

 The more you give, babe the less you loseは、「与えれば与えるほど、ベイビィ、失うものも少なくなるんだぜ」という意味でしょうか。そんなことはなかなかできないだけに、苦しい時や辛い時に背中を押してくれる言葉となりそうです。ボクの信条は基本的にケチなので、この英文を聞くたびにドキッとするんだよな。

お前がこの街
離れてゆく気になったら
俺はわらって見送るぜ
見送るぜ

Pick up your head
throw away your blue's
どうせ一度の人生さ

The more you give 
babe the less you lose

運が悪けりゃ死ぬだけさ
死ぬだけさ 

 そうだよな、運が悪けりゃ死ぬだけじゃないか。何をどう考えて、誰に遠慮して小さく縮こまってんだよ。言いたいことを言って、やりたいことをやれなきゃ、せっかく生まれてきた意味がない。勉強界のエリートとして育ってきた官僚やお役人、ならびに大組織で働く皆さんに、この楽曲を慎んでお届けいたします。Do the right thing!!

 

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2020年11月26日 (木)

『風は向かい風』

 

 目下のところのマイブームになってしまったのが、カンザスシティバンドです。メディアで売れているとは決して言えませんが、ライブは満員御礼の大盛況なんだよね。全国各地に熱狂的なファンがいるだけでなく、どうやら追っかけもいるらしい。

 ボクが聴く場所は、いわゆるジャズのライブハウスであり、このバンドも『セントジェームズ病院』などのスタンダードを演奏しますが、ボーカル&トランペットを担当するリーダーの下田卓さん自ら作詞作曲した歌になると、ものすごく盛り上がるんですよね。どの楽曲も、スイングやブルースというより、ほとんど昭和のフォークソングや歌謡曲の雰囲気。間奏は皆さんみごとにジャズしてますけどね。そんなレトロともいえそうな曲想と歌詞に、彼の渋く枯れた声が実に良く似合うんだよな。

 その中でも、とりわけ好きなのが『風は向かい風』です。風がみごとに重複していますが、歌だから許すとして、いつものように途中で解釈を入れるより、歌詞にざっと目を通すだけでも昭和の感覚が分かるんじゃないかな。YouTubeでも演奏がいろいろアップされていますが、このバンドの良さはデジタルの2次元ではどうにも伝わりにくい。まるっと人柄にもふれられるライブに参加することを強くオススメします。

風は向かい風 冷たい北風
自転車こぎ続ける 国道の夕暮れ
西の空に浮かぶ あの一番星は
遠いあの街でも 見えてるだろうか

悔いても 悔いても 悔やみきれない
いまはこの場所に 踏みとどまるだけ

お前に逢いたい お前に逢いたい

どうして夕陽は こんなにも切ない
負けてたまるか 死んでたまるか
自転車こぎ続ける 国道の夕暮れ

人と車が行き交う交差点
どこで行く道を間違えたのだろうか

お前に逢いたい お前に逢いたい

甘ったれたバカが 今ごろ泣いている
風は向かい風 冷たい北風
自転車こぎ続ける 国道の夕暮れ

 ほらね、いい感じでしょ。これを自然に、まったく気負うことなく、自分のことのように歌い上げていく。もがきながら懸命に生きてきた男なら、失った恋や取り返しのつかない後悔のひとつやふたつあって当然です。だから今度こそ「負けてたまるか、死んでたまるか」と踏みとどまろうとする。

 このように書くだけでも、ちょいとウルっときてしまうんだよな。吹きつのる冷たい北風を真正面から受け止めながら、必死で自転車をこぎ続ける。そんなバカみたいな意地を張るのが、昭和という時代だったような気がするのです。

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2020年9月 3日 (木)

仰げば尊し

 

仰げば尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾とせ
思えば いと疾し この年月
今こそ わかれめ いざさらば

 

 かつては卒業式で斉唱する定番の歌であり、悔しいことにボクなんかは一番を完全に覚えています。ところが、1990年代に激減。この歌にかえて、武田鉄矢の『贈る言葉』や森山直太朗の『さくら』などを選ぶ学校が増えてきたらしい。そりゃそうですよ。こんな臆面もない自画自賛の歌を、こともあろうに教え子に強制していたんですぜ。教員というのはどこまで無神経で傲慢なんだろうと思わざるを得ません。 

 ボクは高校の先生にはひとかたならぬ迷惑をかけ、お世話をしていただきました。しかしながら、それに対する個人的な感謝と、こんな歌を制度あるいは義務として歌わせることはまったく別物ですよ。高校生が卒業式の最後に、当の先生たちを面前にして「仰げば尊し、我が師の恩」と歌う。普通の神経を持つ人なら恥ずかしくて顔から火、じゃなくて炎が吹き出してもおかしくないのに、先生自身が「うんうん」と涙を浮かべてハンカチを目頭に押し当てたりする。これほどものすごい虚構あるいは茶番はほかにちょっと見当たらないだろうと、ボクは卒業以来ずっと思い続けてきました。 

 しかもですよ。歌詞の2番では、以下のフレーズが加わるのです。 

身を立て 名をあげ やよ励めよ 

 あくまでも超好意的に解釈すれば、出世して有名になっても、なお励むことを忘れるなよ、という意味ですが、エリートたちによる立身出世主義の匂いが濃厚に漂ってきます。エラくなることより、有名になることより大切なことは、いくらだってあるじゃないですか。1961年には『名もなく貧しく美しく』という映画が公開されているにもかかわらず、それと真っ向から対立する世界観なんですよね。 

 教員は子供たちと家庭環境に関する個人情報や秘密をすべて掌握しているだけでなく、成績評価という圧倒的な権力も有しています。だからこそ教員はもっと謙虚になれという、まさに「反面教師」としての意味で歌い継いでいくというのであれば、ボクは否定しませんけどね。 

 さて、明日は久々に大阪に出張となります。今年の2月末以来ですから、ほぼ半年ぶりかな。時節柄いろいろと心配がないわけではありませんけど、仕事があるだけでもありがたいじゃないですか。早朝の出発なので、ブログは休止。翌月曜日から再開いたします。

 

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2020年5月26日 (火)

ライブハウスは最後?

 

 自粛っていうのは、為政者の責任逃れじゃないかな。首相が国民の自助努力をあまりにも手放しで称賛するので、次第に腹が立ってきました。そういうお前は何をやったんだよ。少なくともボクには2枚のマスクだけ。10万円の給付申請用紙もまだ届いておりません。それにしても、彼はどうしてあんな無機質な話し方しかできないのでしょうか。各国の首相の演説と比べると、まるで人間味が感じられません。本物に対面したことはないので、実態はよく分かりませんけどね。

 もうひとつ意味が分からないのは、都知事が設定したロードマップです。緊急事態宣言解除後に、どうして段階的な休業要請解除が必要なのでしょうか。しかも各ステップ2〜3週間程度という短期間。その疫学的な効果について、専門家会議は何も説明していません。集団感染に至らないように、そろそろとドアを開けるという感じなのかな。であるなら、2〜3週間というのはあまりにも短か過ぎませんか。

 それはそうとして、クラスターが発生したせいか、ライブハウスはステップ3にも含まれていません。学習塾や劇場がステップ2ではOKになるのに、どうしてライブハウスはダメなのかな。ボクの見聞では、学習塾も相当に濃密だと思うんだけど。適度に席を空けて、換気と消毒をきちんとすれば問題ないはずです。そんなことよりも、これ以上の自粛を強制されたら、ミュージシャンの生活が危機に瀕してしまいます。もうかれこれ3か月ですからね。ライブの出演料は観客が思うほど高価ではないはずですが、それでも日々の現金収入が途絶えたら、完全に干上がってしまいます。ドイツでは音楽や舞台などの芸術活動も生きる上での必需品とみなして、アーティストにも手厚い支援を行っていると聞きましたが、どうやら小池さんにそんな感性はないらしい。何となく冷たい感じがするのは、安倍さんと共通しています。

 ボク自身はライブに過度に適応してしまったせいか、もはやスピーカーを通して音楽を聴くことに興味を感じません。事務所のコンポも30年物で埃まみれだったもんな。はあ、最短でもあと1か月のウェイティングかよ。心が渇いてバリバリにひび割れする前に、休業要請を解除してください。お願いします!

 

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2019年11月12日 (火)

人が死ぬ時

 

 今日は晴れて良い日だ。こんな日に消えられるなんて素敵ではないか。

 2009年10月17日。長野県・軽井沢のホテルで遺体が発見されました。遺書が残されており、その冒頭に記されていた文言です。加藤和彦。歌手、作曲家、ギタリスト、音楽プロデューサーなどとして縦横に活躍してきたはずの天才が、クビを吊って自死したなんて、とてもじゃないけど無惨すぎて信じられませんでした。

 ボクが彼の名前を初めて知ったのは、ザ・フォーク・クルセダーズです。「オラは死んじまっただぁ」で始まる奇想天外な歌『帰ってきたヨッパライ』がなぜだか200万枚以上のミリオンセラー。テレビで何度も使用されて社会現象になりましたが、ボクは好きになれず、コミックバンドかと思っていました。けれども、その直後の『イムジン河』で瞠目しました。こんなにも哀切で情緒豊かな楽曲を歌える人たちなんだと、子供心にも見直したわけですね。

 ところが、衆知のように大人の事情によるゴタゴタがあってレコードはあっけなく販売中止。そのかわりに彼がたった3時間程度で『悲しくてやりきれない』を作曲したエピソードは知る人ぞ知ると思います。

 ザ・フォーク・クルセダーズはプロデビューして1年で解散しましたが、加藤和彦は1971年に作詞の北山修とコンビで『あの素晴しい愛をもう一度』を発表。この歌は、それから半世紀近くを経ても、フォークソングが歌われる時には必ずといっていいほど最後に演奏されるスタンダードになっています。並外れた作曲の才能は、同じく北山修が作詞した『白い色は恋人の色』(ベッツイ&クリス、1969年)でも感じられますが、ボクは独学で弾き始めたギターでも大きな影響を受けています。スリーフィンガーは、サイモンとガーファンクルが始めた演奏テクニックだと記憶しますが、日本でいち早く取り入れたのが彼だったんですよね。

 ザ・フォーク・クルセダーズの解散後はサディスティック・ミカ・バンドを結成。イギリスのミュージックシーンにもインパクトを与えたといわれます。残念ながらロック系は好きなジャンルではなかったので、このあたりからまったくのご無沙汰。もちろん突然の訃報に驚きましたが、天才には凡人にとって計り知れないほどの苦悩があるとしか思えませんでした。むしろヘンな詮索や憶測をするほうが失礼ではないでしょうか。

 にもかかわらず、彼を再び思い出したのは、亡くなって今年で10年になるからです。ある会食の際に、当時のお仲間で作詞家の松山猛さんがコンサートを開催するというので、ちょっとお話を聞いた時に教えられました。ところがマスメディアではそんな話題のカケラもありません。世間が忘れっぽくて恩知らずなのは大昔からですが、稀代の天才すら例外ではないと痛感して2度目のショックを受けました。生きている人間は本当に残酷だよな。

 それでも団塊世代のジーサンたちは相変わらず『あの素晴しい愛をもう一度』を歌って胸を熱くし、『イムジン河』で目頭を潤ませる。そのうちいったい何人が加藤和彦の優しく柔和な笑顔を思い出すでしょうか。彼が亡くなったのは62歳でした。平均年齢に比べたらずっと若い。でもさ、長生きしたところでいったい何ができるだろうと、おそらく間違いなく、彼は今のボクのように感じたんじゃないかな。

 死にたいというより、むしろ生きていたくない。

 これも遺書の一文です。彼とボクを比べるのはあまりにも不遜で分不相応ですが、たまに同じことを思うんですよね。

 

 

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2019年10月17日 (木)

SHISHAMO

 

 月曜日の午後に何気なくテレビをザッピングしていたら、3人の若者が演奏している画面が眼にとまり、というより耳がキャッチました。独特の旋律にもかかわらず、妙に心地良いサウンドなんですよね。いったい誰だよと番組タイトルをチェックすると、「NHK全国学校音楽コンクール中学校の部」とあるじゃないですか。

 おいおい、中学生でこのレベルはハンパじゃないぜと驚愕。身を乗り出すようにして見直すと、ボーカル&エレキギターに、エレキベース、それにドラムスの3人ユニットで、全員が女性。ドラムスだけは性別がすぐに判断できず、しばらく観察して女性と確認したんですけどね。歌詞やメロディに説明しがたい不思議な魅力があるだけでなく、演奏も相当にイケています。特にギターのリフが上手で、ドラムスも実にカッコいいインパクトがあります。

 ものすごい逸材を発見したぞ、と頭から湯気が出るほど興奮して調べてみたら、彼女たちはコンクールの出場者ではなくゲストであり、課題曲『君の隣にいたいから』を歌っているSHISHAMOというプロのロックバンドではありませんか。しかも、すでに十代を中心に圧倒的な人気があるそうです。いやはや何だよと、いささかがっかりすると同時に、そりゃそうだよなぁと、深く納得しました。あはははは、アホバカと無知は敵なしですよね。

 いずれにしても、『君の隣にいたいから』は、子供が大人に成長する直前の中性的な雰囲気が漂っており、友情以上で恋心未満という甘美な酸味を伴う世界観が若い子たちに支持される理由ではないでしょうか。たいていの歌はエロスが直接的あるいは間接的に見え隠れするのですが、この歌はちょっと違うんだよな。どこで息継ぎしたらいいのか切れ目が曖昧で、よくある風景描写もほとんどありませんが、その分だけ、胸をドキドキさせる心象にキラキラと輝く言葉を与えています。

縦結びになったスニーカーの紐
直すこともせず
今日もただ歩いている
だらしない私の隣に
背筋の伸びたいつもの君

 いやぁ、素晴らしいイントロです。「君」が男の子なのか女の子なのか、最後まで分かりませんが、それでも2人の関係と片想いのように憧れる心情がきっちりと表現されています。これを作詞・作曲して歌っている宮崎朝子さんは並大抵の才能ではありません。誰かに紹介されたわけでも、雑誌で見たわけでもなく、自分自身で彼女たちを発見したボクもエライだろと言いたいところですけど、そんなの自慢にも何もなりませんよね。ともかく、久々の逸材に出会った僥倖を感じます。

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2019年9月12日 (木)

クラプトン

 

 渋谷のメガドンキの真向かいに、7階建ての楽器店があります。

 中学1年でウクレレを弾き始め、中3からガットギターにアップデート。社会人になって念願のエレキギターを購入したくらいなので、この店の存在は昔から知っていますが、ギターがズラリと並んだ1階にチラリと顔を出す程度で、それより上に行ったことがありません。

 自分の音楽的才能に見切りをつけてリスナー専門になることを決意。ギターを押し入れの隅に片付け、カラオケにすら行かなくなって、いよいよ興味を失った店ですが、昨日はたまたま外国人をメガドンキに案内。その帰途に「どうしても中に入りたいよぉ」とグズるので(もちろん誇大な形容です)、仕方なく同行しました。彼は見上げるほどの巨漢ですが(前同)、ピアノを音楽スクールで本格的に学んでおり、ロンドンの自宅には電子ピアノもあるらしい。ついでに近頃はギターにも興味があるというんですよね。

 念のためにエレベータ脇に貼られた各階の表示を見てみると、7階すべてがギターで、それ以外の楽器がほとんど見当たりません。つまり、徹頭徹尾のギター専門店。そんなにもギターの種類があるのかといえば、いやいやこれがね、ウクレレも含めて、いろいろとあるんですな。特にヴィンテージとおぼしきエレキギターを並べたフロアが、特段に充実しているように感じました。何しろ高いモノで300万円近い値札ですぜ。新車が買えます。ボクはガットギターでクラシックばかり弾いていたので、エレキがガンガンのロック系にはまるで疎いのですが、それなりの故事来歴があるようですね。

 その外国人と一緒に「Oh!」とか「へえー」と溜息を漏らしながら各階を見て歩いているうちに、1枚の写真が目に止まりました。何と、誰あろう、かのエリック・クラプトンではありませんか。彼が店内でギターを品定めしているところを撮影したものだったのです。

 個人的には、前時代にあたるレス・ポールのほうが好きですけど、ともかく世界3大(日本人はこういう形容が好きですよね)ロックギタリストの1人と評価されるアーティストです。ちょっとでも洋楽(古いかな)を聞いた人なら名前くらいは絶対に知っている、簡単に言えばギターの神様ですよね。そんな超有名人が、お忍び(かどうか知りませんけど)で来訪する店であったのです。もしかしたらアルフィーの高見沢氏も常連だったりしてね。

 さすがは東京、渋谷だなぁと感心しましたが、ボク自身は管楽器に興味が移っており、指先が痛くなる弦楽器はもうやりたくないなぁ。もしできればクラリネット、あるいはサキソフォンを吹いてみたい。黒いケースからクラリネットをひょいと取り出して、ベニー・グッドマンか北村英治みたいに颯爽と演奏できたら格好いいですよね。

 以前にもこのブログで書きましたが、およそ文系というなら、せめて楽器のひとつくらいはこなせないと理系に申し訳が立たないと思うんですよね。大学生の半分が文系なのに対して、理工系はわずか2割程度ですよ。その彼らが生活を便利にする工業製品を開発し、生産に携わっているのですから、文系はせめて音楽や芸術分野で社会を楽しませなくてどおするの(ここ張本氏の言い方をイメージ)。プログラミングなんかやるより、ヴァイオリンとかピアノをやろうよ。

 仕事が人工知能と機械に置き換わったので、働き者のアリさんたちはすっかり失業。逆にキリギリスは冬も引く手あまたの人気だそうです。

 

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