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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

音楽

2020年9月 3日 (木)

仰げば尊し

 

仰げば尊し 我が師の恩
教えの庭にも はや幾とせ
思えば いと疾し この年月
今こそ わかれめ いざさらば

 

 かつては卒業式で斉唱する定番の歌であり、悔しいことにボクなんかは一番を完全に覚えています。ところが、1990年代に激減。この歌にかえて、武田鉄矢の『贈る言葉』や森山直太朗の『さくら』などを選ぶ学校が増えてきたらしい。そりゃそうですよ。こんな臆面もない自画自賛の歌を、こともあろうに教え子に強制していたんですぜ。教員というのはどこまで無神経で傲慢なんだろうと思わざるを得ません。 

 ボクは高校の先生にはひとかたならぬ迷惑をかけ、お世話をしていただきました。しかしながら、それに対する個人的な感謝と、こんな歌を制度あるいは義務として歌わせることはまったく別物ですよ。高校生が卒業式の最後に、当の先生たちを面前にして「仰げば尊し、我が師の恩」と歌う。普通の神経を持つ人なら恥ずかしくて顔から火、じゃなくて炎が吹き出してもおかしくないのに、先生自身が「うんうん」と涙を浮かべてハンカチを目頭に押し当てたりする。これほどものすごい虚構あるいは茶番はほかにちょっと見当たらないだろうと、ボクは卒業以来ずっと思い続けてきました。 

 しかもですよ。歌詞の2番では、以下のフレーズが加わるのです。 

身を立て 名をあげ やよ励めよ 

 あくまでも超好意的に解釈すれば、出世して有名になっても、なお励むことを忘れるなよ、という意味ですが、エリートたちによる立身出世主義の匂いが濃厚に漂ってきます。エラくなることより、有名になることより大切なことは、いくらだってあるじゃないですか。1961年には『名もなく貧しく美しく』という映画が公開されているにもかかわらず、それと真っ向から対立する世界観なんですよね。 

 教員は子供たちと家庭環境に関する個人情報や秘密をすべて掌握しているだけでなく、成績評価という圧倒的な権力も有しています。だからこそ教員はもっと謙虚になれという、まさに「反面教師」としての意味で歌い継いでいくというのであれば、ボクは否定しませんけどね。 

 さて、明日は久々に大阪に出張となります。今年の2月末以来ですから、ほぼ半年ぶりかな。時節柄いろいろと心配がないわけではありませんけど、仕事があるだけでもありがたいじゃないですか。早朝の出発なので、ブログは休止。翌月曜日から再開いたします。

 

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2020年5月26日 (火)

ライブハウスは最後?

 

 自粛っていうのは、為政者の責任逃れじゃないかな。首相が国民の自助努力をあまりにも手放しで称賛するので、次第に腹が立ってきました。そういうお前は何をやったんだよ。少なくともボクには2枚のマスクだけ。10万円の給付申請用紙もまだ届いておりません。それにしても、彼はどうしてあんな無機質な話し方しかできないのでしょうか。各国の首相の演説と比べると、まるで人間味が感じられません。本物に対面したことはないので、実態はよく分かりませんけどね。

 もうひとつ意味が分からないのは、都知事が設定したロードマップです。緊急事態宣言解除後に、どうして段階的な休業要請解除が必要なのでしょうか。しかも各ステップ2〜3週間程度という短期間。その疫学的な効果について、専門家会議は何も説明していません。集団感染に至らないように、そろそろとドアを開けるという感じなのかな。であるなら、2〜3週間というのはあまりにも短か過ぎませんか。

 それはそうとして、クラスターが発生したせいか、ライブハウスはステップ3にも含まれていません。学習塾や劇場がステップ2ではOKになるのに、どうしてライブハウスはダメなのかな。ボクの見聞では、学習塾も相当に濃密だと思うんだけど。適度に席を空けて、換気と消毒をきちんとすれば問題ないはずです。そんなことよりも、これ以上の自粛を強制されたら、ミュージシャンの生活が危機に瀕してしまいます。もうかれこれ3か月ですからね。ライブの出演料は観客が思うほど高価ではないはずですが、それでも日々の現金収入が途絶えたら、完全に干上がってしまいます。ドイツでは音楽や舞台などの芸術活動も生きる上での必需品とみなして、アーティストにも手厚い支援を行っていると聞きましたが、どうやら小池さんにそんな感性はないらしい。何となく冷たい感じがするのは、安倍さんと共通しています。

 ボク自身はライブに過度に適応してしまったせいか、もはやスピーカーを通して音楽を聴くことに興味を感じません。事務所のコンポも30年物で埃まみれだったもんな。はあ、最短でもあと1か月のウェイティングかよ。心が渇いてバリバリにひび割れする前に、休業要請を解除してください。お願いします!

 

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2019年11月12日 (火)

人が死ぬ時

 

 今日は晴れて良い日だ。こんな日に消えられるなんて素敵ではないか。

 2009年10月17日。長野県・軽井沢のホテルで遺体が発見されました。遺書が残されており、その冒頭に記されていた文言です。加藤和彦。歌手、作曲家、ギタリスト、音楽プロデューサーなどとして縦横に活躍してきたはずの天才が、クビを吊って自死したなんて、とてもじゃないけど無惨すぎて信じられませんでした。

 ボクが彼の名前を初めて知ったのは、ザ・フォーク・クルセダーズです。「オラは死んじまっただぁ」で始まる奇想天外な歌『帰ってきたヨッパライ』がなぜだか200万枚以上のミリオンセラー。テレビで何度も使用されて社会現象になりましたが、ボクは好きになれず、コミックバンドかと思っていました。けれども、その直後の『イムジン河』で瞠目しました。こんなにも哀切で情緒豊かな楽曲を歌える人たちなんだと、子供心にも見直したわけですね。

 ところが、衆知のように大人の事情によるゴタゴタがあってレコードはあっけなく販売中止。そのかわりに彼がたった3時間程度で『悲しくてやりきれない』を作曲したエピソードは知る人ぞ知ると思います。

 ザ・フォーク・クルセダーズはプロデビューして1年で解散しましたが、加藤和彦は1971年に作詞の北山修とコンビで『あの素晴しい愛をもう一度』を発表。この歌は、それから半世紀近くを経ても、フォークソングが歌われる時には必ずといっていいほど最後に演奏されるスタンダードになっています。並外れた作曲の才能は、同じく北山修が作詞した『白い色は恋人の色』(ベッツイ&クリス、1969年)でも感じられますが、ボクは独学で弾き始めたギターでも大きな影響を受けています。スリーフィンガーは、サイモンとガーファンクルが始めた演奏テクニックだと記憶しますが、日本でいち早く取り入れたのが彼だったんですよね。

 ザ・フォーク・クルセダーズの解散後はサディスティック・ミカ・バンドを結成。イギリスのミュージックシーンにもインパクトを与えたといわれます。残念ながらロック系は好きなジャンルではなかったので、このあたりからまったくのご無沙汰。もちろん突然の訃報に驚きましたが、天才には凡人にとって計り知れないほどの苦悩があるとしか思えませんでした。むしろヘンな詮索や憶測をするほうが失礼ではないでしょうか。

 にもかかわらず、彼を再び思い出したのは、亡くなって今年で10年になるからです。ある会食の際に、当時のお仲間で作詞家の松山猛さんがコンサートを開催するというので、ちょっとお話を聞いた時に教えられました。ところがマスメディアではそんな話題のカケラもありません。世間が忘れっぽくて恩知らずなのは大昔からですが、稀代の天才すら例外ではないと痛感して2度目のショックを受けました。生きている人間は本当に残酷だよな。

 それでも団塊世代のジーサンたちは相変わらず『あの素晴しい愛をもう一度』を歌って胸を熱くし、『イムジン河』で目頭を潤ませる。そのうちいったい何人が加藤和彦の優しく柔和な笑顔を思い出すでしょうか。彼が亡くなったのは62歳でした。平均年齢に比べたらずっと若い。でもさ、長生きしたところでいったい何ができるだろうと、おそらく間違いなく、彼は今のボクのように感じたんじゃないかな。

 死にたいというより、むしろ生きていたくない。

 これも遺書の一文です。彼とボクを比べるのはあまりにも不遜で分不相応ですが、たまに同じことを思うんですよね。

 

 

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2019年10月17日 (木)

SHISHAMO

 

 月曜日の午後に何気なくテレビをザッピングしていたら、3人の若者が演奏している画面が眼にとまり、というより耳がキャッチました。独特の旋律にもかかわらず、妙に心地良いサウンドなんですよね。いったい誰だよと番組タイトルをチェックすると、「NHK全国学校音楽コンクール中学校の部」とあるじゃないですか。

 おいおい、中学生でこのレベルはハンパじゃないぜと驚愕。身を乗り出すようにして見直すと、ボーカル&エレキギターに、エレキベース、それにドラムスの3人ユニットで、全員が女性。ドラムスだけは性別がすぐに判断できず、しばらく観察して女性と確認したんですけどね。歌詞やメロディに説明しがたい不思議な魅力があるだけでなく、演奏も相当にイケています。特にギターのリフが上手で、ドラムスも実にカッコいいインパクトがあります。

 ものすごい逸材を発見したぞ、と頭から湯気が出るほど興奮して調べてみたら、彼女たちはコンクールの出場者ではなくゲストであり、課題曲『君の隣にいたいから』を歌っているSHISHAMOというプロのロックバンドではありませんか。しかも、すでに十代を中心に圧倒的な人気があるそうです。いやはや何だよと、いささかがっかりすると同時に、そりゃそうだよなぁと、深く納得しました。あはははは、アホバカと無知は敵なしですよね。

 いずれにしても、『君の隣にいたいから』は、子供が大人に成長する直前の中性的な雰囲気が漂っており、友情以上で恋心未満という甘美な酸味を伴う世界観が若い子たちに支持される理由ではないでしょうか。たいていの歌はエロスが直接的あるいは間接的に見え隠れするのですが、この歌はちょっと違うんだよな。どこで息継ぎしたらいいのか切れ目が曖昧で、よくある風景描写もほとんどありませんが、その分だけ、胸をドキドキさせる心象にキラキラと輝く言葉を与えています。

縦結びになったスニーカーの紐
直すこともせず
今日もただ歩いている
だらしない私の隣に
背筋の伸びたいつもの君

 いやぁ、素晴らしいイントロです。「君」が男の子なのか女の子なのか、最後まで分かりませんが、それでも2人の関係と片想いのように憧れる心情がきっちりと表現されています。これを作詞・作曲して歌っている宮崎朝子さんは並大抵の才能ではありません。誰かに紹介されたわけでも、雑誌で見たわけでもなく、自分自身で彼女たちを発見したボクもエライだろと言いたいところですけど、そんなの自慢にも何もなりませんよね。ともかく、久々の逸材に出会った僥倖を感じます。

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2019年9月12日 (木)

クラプトン

 

 渋谷のメガドンキの真向かいに、7階建ての楽器店があります。

 中学1年でウクレレを弾き始め、中3からガットギターにアップデート。社会人になって念願のエレキギターを購入したくらいなので、この店の存在は昔から知っていますが、ギターがズラリと並んだ1階にチラリと顔を出す程度で、それより上に行ったことがありません。

 自分の音楽的才能に見切りをつけてリスナー専門になることを決意。ギターを押し入れの隅に片付け、カラオケにすら行かなくなって、いよいよ興味を失った店ですが、昨日はたまたま外国人をメガドンキに案内。その帰途に「どうしても中に入りたいよぉ」とグズるので(もちろん誇大な形容です)、仕方なく同行しました。彼は見上げるほどの巨漢ですが(前同)、ピアノを音楽スクールで本格的に学んでおり、ロンドンの自宅には電子ピアノもあるらしい。ついでに近頃はギターにも興味があるというんですよね。

 念のためにエレベータ脇に貼られた各階の表示を見てみると、7階すべてがギターで、それ以外の楽器がほとんど見当たりません。つまり、徹頭徹尾のギター専門店。そんなにもギターの種類があるのかといえば、いやいやこれがね、ウクレレも含めて、いろいろとあるんですな。特にヴィンテージとおぼしきエレキギターを並べたフロアが、特段に充実しているように感じました。何しろ高いモノで300万円近い値札ですぜ。新車が買えます。ボクはガットギターでクラシックばかり弾いていたので、エレキがガンガンのロック系にはまるで疎いのですが、それなりの故事来歴があるようですね。

 その外国人と一緒に「Oh!」とか「へえー」と溜息を漏らしながら各階を見て歩いているうちに、1枚の写真が目に止まりました。何と、誰あろう、かのエリック・クラプトンではありませんか。彼が店内でギターを品定めしているところを撮影したものだったのです。

 個人的には、前時代にあたるレス・ポールのほうが好きですけど、ともかく世界3大(日本人はこういう形容が好きですよね)ロックギタリストの1人と評価されるアーティストです。ちょっとでも洋楽(古いかな)を聞いた人なら名前くらいは絶対に知っている、簡単に言えばギターの神様ですよね。そんな超有名人が、お忍び(かどうか知りませんけど)で来訪する店であったのです。もしかしたらアルフィーの高見沢氏も常連だったりしてね。

 さすがは東京、渋谷だなぁと感心しましたが、ボク自身は管楽器に興味が移っており、指先が痛くなる弦楽器はもうやりたくないなぁ。もしできればクラリネット、あるいはサキソフォンを吹いてみたい。黒いケースからクラリネットをひょいと取り出して、ベニー・グッドマンか北村英治みたいに颯爽と演奏できたら格好いいですよね。

 以前にもこのブログで書きましたが、およそ文系というなら、せめて楽器のひとつくらいはこなせないと理系に申し訳が立たないと思うんですよね。大学生の半分が文系なのに対して、理工系はわずか2割程度ですよ。その彼らが生活を便利にする工業製品を開発し、生産に携わっているのですから、文系はせめて音楽や芸術分野で社会を楽しませなくてどおするの(ここ張本氏の言い方をイメージ)。プログラミングなんかやるより、ヴァイオリンとかピアノをやろうよ。

 仕事が人工知能と機械に置き換わったので、働き者のアリさんたちはすっかり失業。逆にキリギリスは冬も引く手あまたの人気だそうです。

 

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2019年6月21日 (金)

楽しく生きよう!

 辛抱できなくなって、またまた浅草HUBに行ってしまいました。定期的にライブを聴かないと神経が煮詰まってくるのです。昨日の7600万円のように、気分が滅入るニュースも珍しくないしね。

 それに、近頃はビーフ・シュラスキーニョとポップコーンにもはまっております。HUBはブリティッシュパブなので、フィッシュ&チップスが名物ですが、とっくに食べ飽きてしまったんですよね。そこでサイコロステーキを鉄串に刺したシュラスキーニョ、つまりバーベキューにトライしてみたら、予想をはるかに超えた絶品だったのです。年を取ったせいか、和牛のサシ=脂が苦手になり、赤身を好むようになったこともあるようですが、塩味と肉の旨味がみごとに相まって実においしい。いくら噛んでも噛みきれない硬さが難点といえば決してそうではなく、そのワイルドな食感も魅力なんだよな。このため、いつも「ウェルダンでね」と念押ししています。ますます肉が硬くなるのは承知の上ですが、カリッと焼けた表面にまぶされた塩コショウが冴えるのであります。

 そういえば、日曜日に高級レストランで赤ん坊の頬のように柔らかな牛肉をいただきましたが、どうにもヘタレな感じを受けたのは、この硬いシュラスキーニョに慣れたからだと今わかりました。虫歯と歯周病を徹底的に治しておいてホントに良かった。

 ポップコーンのほうも、作り立てでホカホカと暖かなシロモノでありまして、こちらも酒のツマミらしく塩味が素敵に旨いのです。ついおかわりしてしまいました。

 さて、昨夜の出演バンドはブルームーン・カルテット。コルネットをバンドリーダーとして、エレキ・ウクレレとベース、それにドラムスという4人編成です。このバンドは2回目ですが、初めて見た時はウクレレにエレキなんてあるのかとびっくりしました。4本しか弦がないので、確かにウクレレにもかかわらず、こんなに奥ゆきのあるサウンドもできるんだと感心します。ボクは中学の時にウクレレから弦楽器をスタートしたので、違いがよーく分かるんだよな。あんな早弾きも、ちょっとやそっとの練習では絶対に無理でしょう。

 曲目はアース・ウィンド&ファイアーやスタイリスティックスなどから、なななななななな何と薬師丸ひろ子の『Wの悲劇~Woman』。いつの時代だよ、というくらいのウルトラスーパー懐メロですが、ボクはすごく楽しめました。エレキベースとドラムスがしっかり背中を支えているので、ウクレレとコルネットのメロディパートが自由気ままに飛び跳ねることができるんですよね。

 このバンドは、以前にたまたま同店で隣り合わせたご婦人に勧められたのですが、昨夜もお見かけして「来てくれたんですね、すごく嬉しいわ」なんて挨拶されました。だからといって誓って何事もなかったのはまことにもって残念ですが、そんな邂逅もストレス解消になったような気がします。やっぱね、人生は楽しく生きなきゃ損だよな。

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2019年6月17日 (月)

バリトンサックス

 

 先週ご紹介したトランペットは華やかな破裂音が特長ですが、女性が「エッチね」と思わず感嘆の声を漏らす楽器がサクソフォンです。1950〜60年代にかけて流行した「ムード歌謡」では、この楽器で夜の雰囲気を表現した曲が少なくありません。大人の成熟した艶っぽい溜息というのかなぁ、上手な人が感情を込めて演奏すると、確かに「エッチな空気」が漂ってくる不思議な楽器です。

 知り合ってからそれほど経っていないけど、一気に距離を縮めたいという野望をお持ちの女性とデートする時は、サクソフォンをBGMにすることをオススメします。石原裕次郎が歌った『銀座の恋の物語』でも「やさしく抱かれて瞼を閉じて、サックスの嘆きを聞こうじゃないか」というフレーズが最後に出てきます。それにしても、昔の歌謡曲は大人向けの「エッチ」な歌詞が少なくないですよね。AKBなんかとは大違いです。

 このサクソフォンは、1840年代にベルギーの管楽器製作者、アドルフ・サックスが考案。46年に特許も取得しています。そんなに古くからある楽器ではないわけです。冶金や溶接といった近代の技術進歩が背景にあるんじゃないかな。

 音程によって実に様々な種類があるのも特徴です。ジャズやポピュラーで最も使われるはテナーサックス、アルトサックスですが、調べてみたら全部で9種類もあるらしい。中にはアルトサックスをそのまま超小型にしたものもあって、初めて見た時はどこかのお土産のミニチュアかと思ったくらいです。

 その逆に、かなり大きなタイプがバリトンサックスです。ジャズでサクソフォンを見慣れたボクでも驚くほどのキングサイズ。丸太のような金属パイプを曲げて折り返したといえば大げさですけど、それくらいの迫力と存在感があるので、これを首から提げるだけでも体力が必要なんじゃないかな。音階を作るバルブの大きさも半端ではなく、アサガオのような開口部近くに、ボクのゲンコツがすっぽりと入りそうな大きな穴と蓋が3箇所つくられています。

 このバリトンサックスを初めて見たのは、例によって浅草HUBでした。日曜日の夜はヒマなので、写真を見てサクソフォンが中心になったバンドらしいというので、あまり期待せずに行ったのですが、これが大正解だったのです。バンド名はブラッディスト・サクソフォンBloodest Saxophone。Blood=血まみれの最上級ならBloodiestになるはずですが、ネットで確認しても「i」がありません。愛が足りないから? というのはボクの冗談で、何か違う意味が込められているのかな。ファンの間ではブラサキと略称されているようです。

 テナーサックスをリーダーとして、その隣にバリトンサックス、背後にベースとドラムス、それにギターの5人編成でしたが、音の重層感が素晴らしいんですよね。テナーサックスとバリトンサックスが作り出すヘビーで奥ゆきのあるハーモニーが腹に響いてきます。ボクはジャズとブルースはまだまだ素人ですが、相当な実力派であることはすぐに分かりました。後でネットをチェックしたら、昨年で結成20周年。音楽業界にも疎いですけど、これだけ長く続けられるのは、テクニックもさることながら、コアなファンがついているんでしょうね。それに演奏が楽しいんだよな。音楽が「音学」になってはいけないというのがボクの持論ですが、演奏を見せる演出にも十分に配慮しており、つい足先が動いてしまいます。オチがどうにも分からないMCもご愛嬌でありまして、所定の演奏時間があっという間に感じるほど入れ込むことができたのです。

 多忙なせいか、浅草HUBは2か月に1回だけの出演なので、即座に7月分を予約。テナーサックスとバリトンサックスに再び出会うことを今から楽しみにしております。

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2019年6月14日 (金)

トランペット

 大学受験に失敗して浪人だった頃じゃなかったかと思うのですが、何かのきっかけでトランペットを預かったことがあります。その経緯はまるで思い出せないのですが、中学の頃からギターを弾いていたので、音階をつくるバルブが3本しかないトランペットなんか簡単だろうと思ったら、管楽器は仕組みがまるで違うんですよね。

 マウスピースを取り付けて口から息を出すだけでは、それこそウンともスーともいわない。ただ空気が通り抜けていくだけです。唇をふるわせて「ププー」という感じで音を出してはじめて、それを増幅してくれる楽器なんですよね。このため最初はマウスピースだけで音を出す練習をするのですが、コツが分かるまでに1週間ほどかかりました。

 ある時に突然、プァアオーという死にかけた象の鳴き声をみたいな音が出るようになり、「ああ、こういうことか」と暗黙知を体感しましたが、それでもメロディは無理。前述のバルブを押せば音がすぐに変わるというものではなく、演奏者自身が音階を吹き分けると、それをアシストしてくれるだけの存在なのです。早い話が、口笛の音をより大きくするのが管楽器の本質ですから、演奏者の音感が相当に影響してきます。ギターのように、誰でもポロンと音が出るというシロモノではないんですよね。

 では、音が出れば一丁上がりかといえば、それからが問題なのです。アパートやマンションなど共同住宅の一室で練習したら、間違いなく苦情がきます。今ならヘタすりゃ凶悪な隣人がナイフ持参でノックするかもしれません。一戸建てにしても、家が隣接していたら音は漏れてしまうでしょう。ボクも当時は「うるさい!」と言われたことがあります。やっと音が出たばかりでメロディもロクに吹けないですから、聞かされるほうは拷問に等しいのは確かです。

 でもさ、それでは天才トランペッターは防音室を完備したカネ持ちの家からしか生まれないことになります。貧乏な暮らしの中で、誰かから譲り受けたトランペットを手にして、次第にミュージシャンとして名を成していく出世物語なんて成立しません。ようやく本題に近くなってまいりましたが、ボクはそのことを言いたいわけです。

 かのルイ・アームストロングはアメリカ・ニューオーリンズの貧民街で生まれました。子供の頃に誤ってピストルを発砲。おかげで少年院に送致され、そこでトランペットの原型であるコルネットと出会い、才能を開花させていったのです。その時に「うるせぇなぁコノヤロー」と言われて断念していたら、後年の名曲の数々は誕生しなかったことになります。

 でもね、ボクの体験を言わせていただければ、日本はこういう管楽器を練習するにはまるでふさわしくないところなのです。川のほとりならいいだろうとクルマで行ったこともありますが、しばらくすると見知らぬオッサンが近づいてきて、「キミね、近隣に大迷惑をかけていることを分かっているのか」と理詰めで叱られました。河川敷の打ちっ放しゴルフのほうがよほど迷惑で危険だろうと思いますが、とにかく練習する場所はどこにもないのです。今ならカラオケに行けばいいんだろうけど、当時はそんな施設なんかなく、もしあったとしても室料は決して安くはありません。

 それでトランペットを泣く泣く持ち主に返却。以来、一度も吹いていません。かくて新世代のルイ・アームストロングは、まことに勿体なくも可哀想なことに、生まれる前にそそくさと抹殺されたのであります。うまくすれば日野皓正やMALTA、北村英治なんかと共演していたかもしれないのに、社会的損失じゃないか。

 もうちょっと皆さん、寛容になれないものでしょうか。未熟な者を優しく見守るという余裕が、どんどんなくなってきたように感じます。みんなは自分の権利ばかり主張するけど、大人は子供を健やかに育てる義務ってものがあるんだぜ。それを忘れた国なんて、人口減少で早く滅びたほうが世界のためじゃないかとすら思うのであります。

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2019年5月20日 (月)

『銀座ブルース』

 

 やっぱりいいなぁ、西田佐知子。以前にもさんざん書いたように、艶っぽい鼻声がとても魅力的な歌手ですが、『銀座ブルース』を聴いて、改めて惚れ直しました。

たそがれゆく銀座 いとしい街よ
恋の灯つく銀座 夢買う街よ

 スローで情感たっぷりのシロホンで始まり、それを追いかけるテナーサックスが夜更けの銀座に漂う妖しさを予感させますが、こんな始まりの歌を「ブルース」と呼んでいいのかなぁ。昔の歌謡曲は「ブルース」をぶら下げたタイトルがやたらに多いので、当時は流行だったんでしょうね。
 オリジナルは、和田弘とマヒナスターズに松尾和子が参加してレコーディングした1966年のシングル盤のようです。「ムード歌謡」として多くの歌手がカバーしており、何と石原裕次郎も歌っていますが、その由来はウィキペディアもフォローしていないので、確かなことは分かりません。ボクは1969年発表のアルバム『西田佐知子 恋を歌う』の収録曲を愛聴しています。

 昔の歌は言葉使いが実に達者でありまして、「恋の灯つく銀座 夢買う街よ」という的確このうえないフレーズで瞬時に分かるように、銀座のホステスクラブまたはバーを舞台にしています。ただし、構成が普通とはちょっと違うんだよな。

あの娘の笑顔が 可愛い
ちょっと 飲んでいこうかな

 それだけなら、店の扉をいざ開けようとするお客目線の歌かと思いますが、

ほんとにあなたっていい方ね
でもただそれだけね

 と、主体は接客側に移ります。つまり、客とホステスとの心理的な掛け合いが歌の骨格をなしているのです。それにしても「いい人というだけ」なんて、ボクのように遠慮がちで控え目なマジメ人間にはグサリと刺さるセリフです。かといって突き放すわけでもないので、だったら別の側面も見せてやろうじゃないかと。そんな挑戦的な気分を刺激することで常連にしてしまう手練手管ですから、皆さん、くれぐれもご注意ください。

 こうした掛け合いで代表的なのは、松本隆が作詞して太田裕美が歌った『木綿のハンカチーフ』ですが、発表は1975年。それよりも9年ほど先行しています。松本隆はこの歌を参考にしたのでしょうか。翌1976年にちあきなおみが歌った『矢切の渡し』も同じパターンです。ちなみに『銀座ブルース』の作詞作曲は鈴木道明。ラジオやテレビの音楽番組の制作に携わる一方で、数々のヒット曲を送り出した才人です。

ネオン花咲く銀座 夢売る街よ
こころはずむ銀座 夢買う街よ

 まぁね、先立つモノ=おカネさえ潤沢であれば、確かに銀座は楽しい、というより愉しい街ではあります。

気のない素振りが 憎い
ちょっと酔ってやろうかな

耳打ち話が気になるわ
あなた意地悪ね

 ほらね、今度は下手に出て弱みを見せしたりして誘うんですな。このあたりの男女のやりとりがね、西田佐知子の独特の声質と相まって絶妙なのでありますよ。耳のそばでふわりと囁かれるような色気が、胸の動悸を早めたりします。かといって、決して官能的な妖艶さには至らない。このギリギリの寸止め感が西田佐知子らしさであり、貞淑で清楚な雰囲気も残しています。だぁからね、歌が好きというレベルを超えて、本人に惚れてしまうのであります。

あの娘の気持ちはどうだろう
ちょっと聞いてみようかな

目と目で交わしたお話が
ピンと来るのよ

 いろいろ含みを感じさせる歌詞だなぁ。「目と目で交わしたお話」って、相当な常連にならないと、そんな高等な交流は無理ですよね。

今宵ふけゆく銀座 たのしい街よ
ふたり消えゆく銀座 夜霧の街よ

 うーん、消えゆく2人は本気なのか、それともアフターでしょうか。寅さんじゃないけど「それを言っちゃおしまいよ」という複雑で微妙な曖昧さが、夜の淑女とのつきあい方ってものなんですよね。経験ないけど。。。。。

 こんなシャレの効いた、コミカルともいえる歌を、西田佐知子は実にみごとに、おそらく本人も楽しんで歌っているんじゃないかな。歌はメロディやリズムに忠実ならいいってもんじゃないですよね。表情が歌の中に見えてこなきゃいけない。そのためには、足し算ではなく、ボクの持論である「引き算」が余韻となって、聴き手の想像力を刺激するのであります。

 

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2019年2月28日 (木)

砂漠化する心象

 

 うっひゃー、またまた大げさなタイトルにしてしまいました。

 浅草のHUBが耐震補強のための改装工事に突入して1か月以上が経過しました。ひいきにしていたライブハウスですが、再開は3月17日の予定。あと2週間ばかりではあるのですが、どうにもね、音楽がないと心が渇いてしまって、水気のまったくない砂漠のようになってくるんだよな。

 

 そんなカサついた気持ちがたまらなくなって、先週は初めて銀座スイングに行ってきました。ロケーションは銀座というより有楽町なのですが、創業40周年というだけにブラウンを基調とした落ち着いた雰囲気。老若男女がカジュアルに集まるハイブリッドな浅草HUBと違って、客層もおそらく大企業の社員と目されるダークスーツにネクタイ姿の人ばかり。ボクは当日に予約したせいか、スピーカー脇の最悪の席でした。でもまぁ、ドラマーと目が合うほどの近くで、彼の手元がはっきり見えたのはメリットだったかな。ドラムスにも譜面があるなんて初めて知りました。

 

 当日の演奏は実にハイレベルで、世界の銀座という立地のパワーを再認識です。浅草のメンバーとはちょっと違って、ものすごくハイブラウでインテリジェント。モダンかつメロディアスな曲調もボク好みでした。

 

 ただね、ミュージックチャージそのものはリーズナブルでも、立地の関係でしょうか、メニューが総じて高い。ハムとサラミの盛り合わせが2200円ですから、HUBの価格に慣れたボクにとっては目が点です。ボトルをキープして会員になれば、もうちょっと安くできそうなので、次は飲めないウィスキーをオーダーしようかな。

 

 クラリネットで知られる北村栄治氏も頻繁に出演されているようなので、「世界は日の出を待っているThe World is Waiting for the Sunrise」を演奏しそうなメンバーの時にまた行こうと思っています。

 

 とにかくね、10日ほどもライブを聴かないと、注油を忘れて歯車などが錆付いた自転車みたいにギシギシになっちまうのです。ワイヤレスのイヤホンもあるけど、録音はライブに絶対に勝てません。ああ、心が渇いて仕方ないのでありますよ。

 

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