批判的思考
近頃は何だか鬱屈しているらしく、明るい文章がないな。そもそも、この国がかなりヘンなことになっているなんて、ボクだけしか思っていないのかもしれない。けれども、2008年のリーマンショック、2011年の原発事故をきっちり克服したかと問えば、ほとんどの経済学者は「ノー」というんじゃないかな。
アベノミクスで何とかなったと見る人もいるようだけど、あれは日本銀行が株を買い支えてきただけですよね。政府から独立した立場であるはずの中央銀行がそんなことをするのは禁じ手とされております。ウォルフレンは日銀をバブル崩壊の主犯であると名指ししていたので、元首相の要望に応じたにせよ、ムベなるかなと。独立といったところで、日本学術会議のように首相が横車を押すことも慣例化しつつあります。
いずれにせよ、日本の借金は国と地方の合計で約1100兆円。GDPの約2・5倍という規模は、先進国の中でも突出して高い。そこに新型コロナ渦ですぜ。経済活性化のための給付金やら各種キャンペーン施策に投入されるのはすべて税金であり、景気が良くなって税収として戻ってくれば御の字ですけど、いったいいつになるんだよと財務省はアタマを抱えているんじゃないかな。
とまぁ、こんなことを日夜考えつつも、欲しいものや買いたいものは特になく、かといって海外旅行も25年にわたってさんざん経験したので、特に行きたい国もない。ハワイのピンクフラミンゴホテルが念願ではあったけど、今のところは行けるメドがないもんね。酒を浴びるように飲めれば憂さも晴らせるだろうけど、一杯のグラスワインで真っ赤になるようになったので、どうしようもない。大昔は接待が伴う飲食店で毎週数回は散財しましたが、若いネーチャンの機嫌を取りながら酒を飲むなんていう面倒で不合理なことは二度とやりたくないもんね。
あ、無意識に不行跡を暴露してしまいましたが、今回のテーマは「批判的思考」だったのであります。これをボク的に言い換えれば、教師を乗り越えろってことなんですよね。先生たちが教えているのは、過去のことが100%です。ところが、昨今は技術革新の速度が月ロケット並みでありまして、過去をベースに考えてきた人たちの想像をはるかに超えるような変化が起きています。そのうちAIだって確実に人間のアタマを上回るに違いありません。
こんな時代に、先生の言うことを素直に聞いて無批判に従う優等生に未来はあるかというと、それはないだろうと。過去の専門家に昔の理屈や理論を学ぶだけでは、死ぬまで技術革新に追いつけないんじゃないかな。となれば、生徒や学生諸君が学ぶべきなのは基礎だけであり、自分のアタマでモノを考えられる能力を身に付けるしかないないんじゃないかな。それを批判的思考とすれば、つまりは教師を乗り越えていけってことだと理解できるわけです。バカにしろという意味では決してないので念のため。けれども、教師を過度に尊敬する必要はないと思う。昔なら先生の言うことはほとんど正しかったけど、今はいろいろ疑問符を付けることができます。
なのに、ああなのに、高校の卒業式では『仰げばお通し』じゃなくて『仰げば尊し』を生徒たちに歌わせてきたのです。これではアメリカのようなIT革命やGAFAが生まれっこない。先生なんてどこが賢くて偉いんだ。歩く学習指導要領じゃねえかと。これくらいのガッツを持って学校に行かなきゃ、過去の奴隷になるだけだぞと言いたい、ホリエモンも似たようなことを言ってはいるけど、アンチ社会的な姿勢ばかりが目立つので、彼の真意が世間に正しく伝わっているとは思えません。
久しぶりに長い文章になりましたが、もはや学校での学びは生徒や学生たちの将来を保障するものではあり得ないと自覚したほうがいい。にもかかわらず、学歴ならぬ出身学校歴の呪縛が一生続くんだから、この国は革新や改革なんてことからどんどん遠ざかっていく。残るのはこじれまくった自尊心にもとづく民族主義だけになり、元首相とお仲間たちの支持が依然として高いということになるわけです。これにてQ.E.D.証明終了。愚痴っぽくなるのも分かりますよね。
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