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福助くん その6

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    福助くん、9歳の秋です。 ちょっと長めの散歩をして、世田谷公園へ。 紅葉と福助をご覧くださいまし。

福助くん その5

  • 赤いサルビア♪
    2010年秋の福助くん。とある週末に埼玉県所沢市にある航空公園に行ってきました!

福助くん その4

  • 1 毎年恒例の・・・
    今さらですが、今年の花見の福助くん。ご近所の目黒川に行ってきました。

福助くん その3

  • 1 田舎に行ってきました!
    飼い主の田舎に行ってきた福助。うららかな春を迎えた大自然のなかで、いつもと違った表情に。

福助くん その2

  • 定位置
    平日は会社にいる福助。こんな感じの毎日です。

福助くん その1

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    笠木の飼い犬。甘えん坊でちゃっかり屋の8歳。雄。

グルメ

2019年3月13日 (水)

寿がきや

 昨日は久しぶりに名古屋出張だったので、現地のソウルフードと称される「寿がきや」のラーメンを食べる気満々で新幹線に乗りました。取材しながらも、あの白いスープの湯気がふわふわと、って、これはあくまでも冗談ですから念のため。

でね、1時間後の品川行きの切符を購入して、「確かこのへんだったよな」というあたりを探したのであります。しかし、どこにも見当たらない。外食産業は新陳代謝が激しいので、とうとう撤退しちゃったかな、と。ボクがひいきにする店は、必ずといっていいほど閉店してしまうので、一瞬イヤな予感が頭をよぎったのですが、いまネットを確認したら「中華厨房」というサブタイトルがついていたので、業態転換に気づけず、見過ごしてしまったようです。ボクは大昔のスタイルのほうが懐かしいんですけどね。白い作業着のオバチャンが、どこで売っているか知りませんが、白いゴム長を履いていた記憶があります。いま思えば、飲食店なのにすごい格好だよね。

時間がたっぷりあるわけではないので、さっさと寿がきや探しは諦めて、「次善の策はやっぱりきしめんだよな」と方向転換。地下街の奥を歩いていくと「昔ながらのきしめん」というメニューか大きく出ているではありませんか。価格は500円ちょっととリーブズナブル。立地のいい店では「え、きしめんがこんな高いはずねぇだろ」という値段が多く、元ジモティのボクとしては許せないんだよな。

しばらくすると、出てきましたよ、「昔ながらのきしめん」が。たっぷりの鰹節の下に、湯がいたホウレンソウがあるのが、実に「昔ながら」なのであります。それと煮付けた油揚げの塊。味も濃いめで、無理したケレンのない田舎風味が気に入りした。

 ただねぇ、敢えて難をいえば、麺が機械打ちなのです。かつては手打ちが常識だったので、あんなに同じ大きさで、スタイリッシュな薄さ&細さのきしめんなんてありませんでした。太めで平たくて、サイズも微妙に不揃い。それに汁をからめて食べるのが醍醐味だったのです。でも、仕方ないですよね。

 いつも名古屋に行くたびに、時代は変わるんだよなと、とても切ない気分になるのであります。

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2019年2月13日 (水)

グラッパ

 

 父親から「男が食い物のことをあれこれ言うな!」と叱られて育ったものですから、ボクは基本的にグルメではありません。ただし、仕事となればもちろん別問題でありまして、3年くらい前から郷土料理関係の記事も書いてきました。なまじっかグルメならウマいのマズいのと論評したくなるでしょうが、舌が根っからの貧乏人なもので、たいていのものは美味しくいただいてきました。日常的には昨日の焼き餅のように、ホントに質素なんですよね。

 

 ただ、たまにふと思い出すのが「グラッパ」という酒です。初めて飲んだのはフランスのコルマールという駅から徒歩2分程度のホテル。とはいっても、後にも先にもそこでしか飲んだことがありません。バーゼルで開催される時計展示会の取材時に常宿にしていた時期があり、立派なレストランが併設されていたので、頻繁に利用していました。料理はアルザス・ロレーヌ風というのか、ザワークラウトという千切りにしたキャベツの酢漬けに各種ソーセージの盛り合わせという感じです。

 

 ボクは酸っぱい系が死ぬほど嫌いなので、もっぱらソーセージをやっつけていましたが、お楽しみは食後なんですよね。ある時に、ウェイターが「酒飲みならぜひグラッパっすよ」と促すので、トライしてみたのです。聞いてみるとグラッパはワインの蒸留酒でありまして、だったらブランデーとどこが違うかと問われても、そんなことボクには分かりません。仕事なら念入りに調べますけどね。ともかくアルコール分は3035%くらい。ちょいとキツくて、けれどもほんのりした甘さとぶどうの清純な香りが漂う無色透明な酒です。

 

 でね、このグラッパを最も美味しくいただく方法が、アイスクリームがけなんですよね。背の高いグラスに押し込んだバニラアイスクリームにグラッパを上からかけて、しかる後にスプーンでしゃくって口にいれます。これがね、実に気持ち良いんだよな。アイスクリームのキリリとした冷たさと甘味に、アルコール特有のキツさが相まって、いくらだって飲みかつ食べられます。実際におかわりしたこともあるくらいです。

 

 いやしいと思われるかもしれませんが、あのグラッパがけアイスをもう1度食べたいなぁ。でもまぁ、みんなでワイワイ言いながらスプーンを突っ込んだことが旨さを増幅していたのかもしれません。過ぎ去りし日々かぁ。そうした回顧のフックになるのは、やっぱり酒と食い物なんだよな。それと匂いも大いなる刺激になりますよね。だからといって何ということもありませんが、必ずしも時がすべてを洗い流していくわけではなく、痕跡は残るんだなぁ思うわけであります。

 

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2018年12月27日 (木)

PB寡占

 

 近頃のコンビニはPBばっかじゃねぇか、って思いませんか。

 

 言わずもがなでしょうが、PBとはプライベートブランドの略で「自主企画商品」と訳されています。定義ではコンビニなどの小売業者と食品メーカーなどが共同で企画・生産した商品となっていますが、ホントにそうかなぁ。ただ単にラベルをコンビニのロゴに変えることで納入価格を下げ、店舗側の利益率を高めているだけじゃないかと、ボクなんかは思うわけです。

 

 たとえば、ですよ。業界トップの某フランチャイズチェーンでは、「さけるチーズ」などは別として、一般的なチーズはPBしか置いていません。しかも、クリーミーだの何だのと軟弱なものばかりで、基本中の基本である固めのプロセスチーズが見当たらない。個人的な嗜好で恐縮ですが、ボクは某社の6Pプロセスチーズが何よりも好きなんですよね。昔からお馴染み、アルミ箔の包みで三角形にしたチーズを6個並べて丸いパッケージに収めたアレですが、これに類する商品がないのです。

 

 試しにカマンベール入りと表記されたPBを食べてみましたが、あのデロデロ&タラリ加減とチーズ臭さは、あくまで個人的な感想ですが、許しがたいものがあります。チーズマニアはそのほうが好きかもしれませんが、目下、世界的な課題になっているダイバーシティ=「多様性の確保」はどないなっとんじゃいと思うのです。

 

 かつては物流の風上、または川の上流にあたるメーカーが商品の企画から生産量、価格まで、すべてを支配していました。小売店は供給された商品を並べて売るだけの産業だったといっていい。その意味では、稀代の名経営者といわれる某氏の水道哲学は正鵠を得ており、小売店は等しく製品が消費者に向けて流れ出てくる「蛇口」だったわけですな。

 

 ところが戦後になって、価格破壊で知られるダイエーや秋葉原の家電量販店がそうした序列を崩すことに成功。消費者も熱狂的に支持したことで、主導権は市場=小売りの現場が握るようになったのです。そりゃそうです。いかに優れた製品でも、量販店が陳列しなければ、ないのも同然ですから、売れるはずもありません。特別な個性や機能を持たないコモディティ化した製品のメーカーほど、量販店の顔色を窺わざるを得ないわけです。

 

 食品メーカーも同じで、全国に2万店も展開するコンビニチェーンの本部がヘソを曲げたら、倒産だってあり得ますよね。逆にPB化されれば、利益率は下がっても一定の生産・納品数量を確保できるため、経営も安定します。

 そんな力関係で「これさぁ、今度からPBにしてよ」と言われたら、逆らうのは困難じゃないですか。ボクは、このあたりからテレビドラマ『下町ロケット』の食品産業版が書けると思っていますが、6Pプロセスチーズは、その申し出をアッパレなことに拒否したんじゃないかな。

 

「どうしてもできないっていうわけですか」

「こ、この6Pだけは、弊社のルーツであり顔であり、魂といっても過言ではない商品ですから」

「あはははは、失礼ですが、こんなものが顔ですか、魂なんですかねぇ。確かに昔はチーズといえばこの6Pがポピュラーでしたが、今はカマンベールなど消費者の好みは多様化・高度化しています。小学校の給食じゃあるまいし、こんなものは時代遅れになってきたと思うよ。それを魂と呼ぶってことは、御社もそろそろ時代遅れかもね」

 

 あ、すいません。これはボクの根拠なき完全なる創作です。登場する人物・団体・名称等は架空のものであり、「会話も」実在のものとは関係ありません。

 

「しかしながら、だからこそ原型を守っていきたいと思うのです」

「そうですか。では、どうしてもできないと」

「御社に逆らうつもりは毛頭ありませんが、これだけは大変に恐縮ですが、遠慮させていただけませんか」

「そんなことを言っていいのかなぁ。では、うちは納品を拒否させていただきます。それによって御社がどうなろうと、私の知ったことではありませんから、念のため」

 

 安直なテレビドラマのような会話になってしまいましたが、経済産業省や中小企業庁がどう指導しようが、大手企業と納入業者は決して対等ではありません。だから、大なり小なり似たようなことはあると思うんですよね。

 

 それはともかくとして、ボクは近所のコンビニに6Pプロセスチーズがないため、わざわざ徒歩15分のスーパーまで足を運んでいます。それだけでなく、様々なPB商品がどんどんコンビニの棚を占拠しつつあり、ボク個人としては、ちっとも「いい気分」ではありません。こうした寡占によって、6Pのように排除された商品も結構あるんじゃないかな。専門用語では「ガリバー」と呼ぶらしいのですが、市場の過度な支配は決して消費者の利益にならないと思うんだけどね。

 

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2018年1月 9日 (火)

HUB浅草店

 

 年に数回ほどですが、スキヤキを猛烈に食べたい時があります。焼肉も悪くはないんだけど、せいぜいサンチュで巻く程度なので、すぐに飽きてしまうんですよね。年を取ったせいか、厚く切られた牛肉も苦手になってきました。

 

 それに比べて、スキヤキの肉は人間技では不可能なほど薄く切られているほか、シラタキ、焼き豆腐、シイタケにクレソン、じゃなかった春菊などの取り合わせにバラエティがあります。これを醤油ベースの甘じょっぱい割り下で煮つめるのですから、毎日は食べられないにしても、味がクセのようになって忘れられないのです。

 

 しかもボクは何と贅沢にも、ウェイトレスでなく仲居さんというのかな、できれば和服を着た妙齢の美しい女性に下ごしらえをしてもらうのがスキヤキの基本であると信じてきました。つまり、家庭でこしらえたら旨さが半減してしまう外食中の外食、王道的な存在といっていいでしょう。

 

 お会いしたことはありませんが、瀬戸内寂聴先生も「シニアは肉を食べなさい」と話していたことがあるので、正月明けの連休ということで、思い切って浅草に行くことにしました。浅草寺の初詣からスキヤキの名店・今半へのルートを想定していたのですが、仲見世通りは相変わらずの大混雑。秒速で諦めて国際通り本店に直行しました。かなり結構な値段ではあったのですが、質素な1人暮らしの正月を過ごしたので、たまにはこれくらいの散財は許されるだろうと。はい、期待に違わず大変に美味しゅうございました。

 

 でね、本題は食後の楽しみとして足を向けたHUB浅草店のライヴなのです。この店は先週1月4日のブログで紹介したように、グループの他店とはまったく違います。大きなステージがあって毎日ライヴを行っており、このためキャッシュオン・デリバリーでなく後払いなど、店名こそHUBですけど、むしろ別の名前にしたほうがいいんじゃないかと思うくらいです。

 

 実はスキヤキよりも同店のライヴがお目当てでありまして、はるばる遠く浅草までやってきたわけです。この日の出演者は永濱昌彦とデキシーVIPにヴォーカルとして木津ジョージさん。「デキシー」とあるように、ジャズの原点とされるディキシーランドジャズを得意とするバンドで、ピアノ、クラリネット&サキソフォン、トランペット、トロンボーンにウッドベースとドラムの6人編成=セクステット。ウェブサイトがなかったので未確認ですが、クラリネット&サキソフォンが最高齢の85()で、平均年齢70歳以上というスーパーシニアなバンドです。ヴォーカルの木津さんも70代半ばですから、年齢だけ紹介するとものすごく誤解されそうだけど、演奏が素晴らしく上手なんだよな。一芸に秀でたジーサンたちがこんなにもカッコ良いとは不覚にも知りませんでした。同夜のハイライトと思われるリーダーのドラムソロも10分以上。よく息が上がらないものだと心配しつつも、その迫力とテクニックに圧倒されました。木津さんのヴォーカルもほどよく枯れた味があるというか、円熟した雰囲気と色気が漂っているんですよね。

 

 年季を経ても生き残ってきた実力派のベテランが揃っているせいか、満員の店内はシニアばかりでなく、若い男女が目立つことにも驚きました。ディキシーランドジャズは日本ではとっくにオワコンかと思っていましたが、決してそうではないようです。インテリぶった小難しいプログレッシヴよりメロディアスで楽しいですからね。このライヴも3種類のブラスが一斉に音を放つ重層的なハーモニーが耳を通して胸にまで届き、心が沸き立つほど気持ち良く感じました。軽快に跳ねるようなピアノなど、それぞれのアドリヴも余裕があるので安心して聴けます。譜面なしで基本的なメロディとコードだけでつながる、ジャズセッションの楽しさを久々に堪能させていただきました。

 

 ステージは休憩を挟んで40分×3回。これでミュージックチャージは入れ替えなしでなななななな何と1600円ですよ。オーダーはメニューに記された料金に消費税だけ。ちなみにグラスワインは一杯660円。いつもの銀座に比べて、ホントに安いよなぁとしみじみ感心しました。

 

 こんな店が渋谷や新宿にあったら絶対に行きつけにしたはずですが、恵比寿から浅草はさすがに距離があります。でもまぁ月に1回くらいは行くぞと。あまりにも人気になって混雑するようになったらイヤだけど、ライヴが好きな人には超オススメの店であります。

 

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2017年6月30日 (金)

バルサミコ酢

 

 秋田県では、いけないイタズラをした子供には酢を飲ませるそうです。

 

 だってね、なまはげ祭りでは、怖いお面を被った人が「悪い子はヴィネガー」と言いながら家庭を回るではありませんか。

 

 これは冗談ですが、男で酢が好きな奴なんてほとんどいないと思います。ということはサラダドレッシングも好きではなく、野菜そのものが嫌いという男も少なくないんじゃないかな。ボクだって健康のための栄養バランスと、脂にまみれた口直しとして仕方なくサラダを食べるくらいで、積極的に旨いと感じたことはありません。

 

 でもね、そんな男が感動したドレッシングがあるんだよな。

 バルサミコ酢。原料はワインらしいのですが、これをオリーブオイルと混ぜるだけで、上質な甘みのあるサラダドレッシングになるのです。特に和名でオランダガラシと呼ばれるクレソンとの相性が抜群。そのまま食べたら苦みと辛みで口の中がひん曲がりそうになるクレソンが、バルサミコ酢のナチュラルな甘味を加えるだけで美味に変貌するから不思議です。

 

 こんなことを書くとステルスマーケティングと思われそうだけど、具体的な品名を紹介しているわけではないので、決してそうではありません。長年にわたって野菜嫌いだった男が、バルサミコ酢で開眼したというか、それくらいの驚きがありました。

 

 ただし、ピュアなバルサミコ酢は高価なんですよね。小さなボトルにもかかわらず2500円くらいします。女性は知っている人が多いかもしれませんが、まだまだ男には未知の領域。だから彼氏にサラダを食べさせる機会があれば、このバルサミコ酢を使うと、「何これ!」という感嘆詞とともに、一気に仲良くなれるかもしれませんぜ。

 

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2017年6月13日 (火)

カリスマ

 

 あまりチェックしたことがないのでよく分かりませんが、食べログの「カリスマレビュアー」なる人が、飲食店から接待を受けた見返りにベタ褒めの評価を行っていたことが問題になっているようです。

 

 天下の「文春砲」にしては射程距離があまりにも短くて、それよりも政権のゴリ押しを追求して欲しいというのがボクの率直な意見ですが、かのレビュアー氏は、この報道を受けて、それまでの評価をすべて削除してしまったようです。まぁね、皆さんが絶大な信頼を寄せるカリスマですから、接待という裏取引で意見や評価を底上げしていたというのは、確かに問題ではあります。

 けれども、コトは食い物ですからねぇ。

 

 たとえば新聞記者が官邸から日常的に接待を受けており、そのかわりに政権に刃向かう官僚に関する私的な裏情報をリークされて、デカデカと書き散らすなんてことがあったら、こりゃいけません。ましてや報道対象がとっくに退職して公人から一般人に戻っていたなら、そんなもん明らかな情報操作で人権無視の大問題じゃないか、って、最近似たようなことがあったような気がするなぁ。

 

 それに比べてグルメ系は、早い話が自分で食べてみれば、巷間言われている評価が的外れか過剰なのか、なんてことは簡単に確認できますよね。接待があろうがなかろうが、「これがそんなに旨いか!」とか、逆に「こんなに旨いものをどうして不味いって言うのかな?」という感想は案外あるんじゃないかな。食べた本人の好き嫌いだってあるし、その時の体調や店の混み具合なんかも影響するでしょう。かのミシュランだっておかしな品評もありますからね。

 

 ボクは昔からオリコンだのベストテンというものを信頼したことがありません。むしろ眉に唾していたくらいです。ライターという仕事柄でもちろん参考にはしますが、アテにはしないってことです。

 ここで、こうしたランキングの問題点をはっきりさせておきましょう。ある映画や音楽がベストワンになったとします。だからといって、あなたが感動したり好きになる映画や音楽とは限らないということです。特に映画なんかボクは失望ばっかりでしたぜ。

 食べログにしても、誰かが「うまい!」とした料理が、あなたにとっても美味に感じる保証なんかどこにもないのです。もしも仮に、必ずそのように感じるとすれば、ある種の錯覚またはブレインウォッシュということになりませんか。せめて食い物くらいは自分の舌で味わいましょうよ。

 

 だから例のレビュアー氏を免罪しないまでも、そんな人間をカリスマに祭り上げてしまった構造のほうに強い違和感を覚えるのです。似たようなことは世の中にいろいろとあるんですどね。

 

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2017年4月27日 (木)

ハンバーガー

 

 ボクの事務所のあるマンションの向かいのビルの1階に、って、やたらに「の」ばっかりの文章になってしまいましたが、ハンバーガーショップがオープンして2年ほどにもなるでしょうか。

 

 まさに目と鼻の先ですから、どんな店なのか興味津々ですよね。それで散歩ついでに外からメニューをチェックすると、ハンバーガー1個が、ななななななななな何と、せせせせせせせせ(はぁはぁ)1000円もするではありませんか。もちろんチーズだの何だのといろいろ選べますが、すべてが1000円以上。それ以下のメニューは金輪際ありません。ハンバーガーといえばマクドナルドくらいしか知らないボクにとって、これは衝撃的なプライスです。

 

 そんな大金を費やしてハンバーガーを食べるかぁ? というのが第一印象でした。1000円の予算なら、かなり充実した昼の定食がいただけるではありませんか。いくら「こだわり」の素材にしても、ハンバーガー「ごとき」にそんな魅力があるのだろうかと思ったわけです。

 

 だから、いつものようにすぐに閉店か移転するに違いないと予想していたら、あにはからんや(もはや古語かな)、今でも昼時には列ができるくらいの盛況なのであります。だったらライターたるもの1度くらいは食べてみるべきですが、こびり付いてしまった常識みたいなものを払拭するのは案外に困難でありまして、たまに店の前で立ち止まりはしても、「ハンバーガーで1000円ねぇ」と溜息をつきながら通り過ぎることを繰り返してきました。

 

 そうこうするうちに、昨年4月に恵比寿駅前にアトレ西館がオープン。その1階にニューヨーク生まれの「モダンなバーガースタンド」をルーツとする飲食店が誕生しました。当初は50分待ちなんていうディズニーランドのアトラクション並みの大人気。そのメニューがね、やはりハンバーガー1個で680円〜。ダブルなら980円〜と、1000円近辺なのです。

 

 さすがに最近は落ち着いてきたようですが、それでも席はいつもほどほどに埋まっています。どこでもそうですが、若い人が多いですよね。とはいっても年齢制限があるはずもなく、ボクだってウェルカムなはずですが、前述したようにハンバーガーで1000円という価格帯がどうにも抵抗があるのです。

 

 これはどう考えても、マクドナルドで育ってきた感覚というほかありません。つまり、ハンバーガー=安いファストフードという認識が骨の髄まで刷り込まれている。ところが日本の食文化はここにきて大きく変化してきたようです。ハンバーガーは依然としてファストフードではあっても、中に挟まれているのは、ボクたちが馴染んできたペラペラのハムのような牛肉ではありません。何㎝の厚さになるか知りませんが、要するに本格的なビーフであり、その挽肉=ハンバーグなのであります。

 

 語源から考えれば、こちらのほうがどう考えたって本筋ですよね。むしろボクたちのほうがまがいモノとは言わないまでも、原型を相当に簡略化した廉価版ではないでしょうか。にもかかわらず、それに囚われると「ハンバーガーで1000円?」という抵抗感になってしまう。しかも実際に食べないでこんな文章を書くなんて、お恥ずかしい次第です。

 

 その意味では、こうした店で行列をつくる若い人たちはボクよりもはるかに自由な意識を持っていることになります。最近の若い奴は………、と始めるとロクな文章が続かないのが普通ですが、なかなか見どころがあるんだなぁと感心しました。やっぱね、あの店にいちど顔を出して見ようかな。

 

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2016年10月26日 (水)

次はあんこ?

 

 2013年末に和食がユネスコの「無形文化遺産」に登録されたせいか、日本の料理や食材に世界が注目しているようです。

 

 昔からインチキなラーメンや国籍不明の寿司はありましたが、今やアメリカのテレビドラマでも「今夜は一緒にスシに行かないか」なんていうセリフが飛び交い、ニューヨークに一風堂が出店するくらいですから、そうした「なんちゃって和食」も次第に淘汰されていくんじゃないかな。

 

 でね、ボクが目下のマイブームとしている小豆=あんこものが、次のトレンドになるのではないかと、ここに予言しておきたいのです。バターや卵白なんかを中心にした欧米のスイーツと違って、ヘビーなカロリー感や砂糖っぽい甘さがないじゃないですか。このあたりの感覚は人によって違うので異論反論は大ありだと思いますが、とにかく、あんこというのは日本特有の自慢できるスイーツではないかとボクは思うのです。

 

 個人的にはツルツルした食感の練りあんよりも、小豆のゴツゴツ感を残した粒あんが大好きで、特に最近は金つばに凝っています。これがまた1個300円という高級品を売る専門店が事務所の近くにあって、それが美味なので困っちゃうんですけどね。ギフトならいざ知らず、そんな高いものをいつも食べるわけにはいかんでしょ。

 

 金つばだけでなく、あんみつだとか小倉アイスとか、あんこもののバリエーションは大変に広いので、西洋のスイーツとも相性がいいんじゃないかな。かき氷のミルク金時なんか最高のコンビネーションであり、名古屋には小倉トーストもあるくらいです。

 

 そんなわけで、世界的に人気が急上昇しているマグロの刺身に続いて、次は小豆のあんこものがトレンドになるような気がしてなりません。資本と人脈があったら、ロンドンやニューヨークにタイ焼き屋を出店するのになぁ。パリあたりの有名スイーツ店とコラボしてあんこものを開発するというのも方法ですよね。

 

 ボクが知らないだけで、すでにあんこが世界的に普及しているなら喜んで訂正しますが、まだまだ豊かなチャンスが残されているフロンティアではないでしょうか。

 

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2016年7月29日 (金)

裂けるチーズ

 最近妙にハマっているのが、裂けるチーズ、商標では「さけるチーズ」です。

 貧乏家庭で育ったボクにとって、チーズはもともと馴染みのない食べ物で、決して好きではありませんでした。大人になって取材でスイスに行くようになり、チーズフォンデュをきっかけに、なかなか美味しいものであるなぁと分かってきた程度です。

 それでも、フランスの田舎を旅行した時に、まるで食後のデザートのようにチーズセレクションが出てきたのは驚きました。メシの後にチーズかよって思いませんか。

 およそ和食に似合う食べ物ではないので、それから長く固形のチーズには縁遠かったのですが、体質が変わったせいか酒があまり飲めなくなると同時に、好んで食べるようになったのが6Pチーズでした。それもプロセスチーズ限定で、カマンベールのようなテロテロの柔らかなものはアウトです。

 このあたりでお分かりかと思いますが、必ずしもチーズ総体が好きというわけでもないんですよね。

 そんな時にたまたま出会ったのが「さけるチーズ」なのです。これはチーズの本場にもない素晴らしい発明だとボクは思います(あまり調べていないので)。裂けるだけならまだしも、裂けた後の食感もイカの燻製ほどではないにしろ、かなりの弾力があります。

 味もあまりチーズっぽくないので、裂いて口に入れる、また裂いて口にという繰り返しがクセになるんだよなぁ。たまに、細く裂いて縛ったりしてね。犬の福助も好物らしく、裂いた奴を鼻先に出すと飛びついてきます。

 とにかく、この「さけるチーズ」は世界に誇れる独創的な発明ではないでしょうか。でも、酒のつまみ以外に食い方があるのかと思ってウェブサイトを調べたら、「しゃぶしゃぶ」とか予想外なレシピがいろいろ並んでいました。

 中には裂いたチーズを「三つ編み」にした料理もあったので、次はこの「編み方」をコンテストにできるような気がします。日本人というのは、不思議なところでクリエイティビティを発揮する国民のようです。もちろんこれは褒め言葉なので念のため。

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2016年4月 7日 (木)

商売

 

 事務所のマンション1階にあったジュース屋さんが、いつの間にか閉店していました。その前は靴屋さんで1年ほどは保ったと記憶します。さらにその前は古着屋さんでした。このジュース屋さんはオープンして2か月も経っていないので最短記録かもしれません。

 

 なぜだか近年やたらと「住みたい」度を高めているらしい恵比寿ですが、飲食店などの店舗が圧倒的に多いのは西口でありまして、ボクの事務所がある東口は会社が多く、駅前の繁華街的な雰囲気はありません。

 それでもそこそこの店はあって、それなりに繁盛しているところも少なくないのですが、このジュース屋さんの営業品目がちょっと特殊でありまして、スクイーズというのか、健康的な生ジュースというのか。それだけでもボクにはよく分からないのですが、何しろ価格がコップ一杯で1000円前後なんですよね。

 

 会社員の昼食がワンコイン=500円で推移してきたというのに、ジュース一杯でこの値段はないんじゃないかなとボクは感じたわけです。景気が回復してきたように見えても、給料はほとんど上がっておらず、個人消費も停滞していますからね。一杯1000円なんて、カクテルならありでも、ノンアルコールだもんなぁ。それともどこかですごいトレンドになっているのでしょうか。

 

 入口のガラスに「一時休業します」という張り紙があったので、いつか再開するのかなと思っていたら、内部の什器などが撤去されてがらんどう状態。とてもじゃないけど「一時休業」の雰囲気ではありません。

 

 そんなに広くない店舗面積なので、最初からハンデがあったといえなくもありませんが、隣も似たような店舗面積なのに結構な繁盛ぶりなんですよね。スペイン風のバル=立ち飲み屋ですけど、もう何年も営業を続けています。銀座コリドー街にも同名の店があるので系列かもしれませんが、いったい何が違うのかと研究すると勉強になるかもしれません。

 

 ボクの独断的な見立てをちょっと紹介しておくと、店員や経営の本気度が違うように思います。「何だよ」っていう失望した声が今あっちのほうから聞こえてきたように感じましたが、飲食店経営というのは会計学や経営学だけで成立するものではありません。あたりまえのことですが、店員のやる気や楽しさが伝わってこなきゃダメですよね。それと、料理が美味しいこと、何を今さらという人もいるかもしれませんが、それができていない店が最近はホントに多いのです。

 

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