すごいぞYouTube
眼鏡を衝動買いで新調してしまった顛末は、先週のブログ「やさしくなりたい」で詳述しましたが、実はオマケがあるんですよね。
これまでのチタンフレームから穏やかな雰囲気の丸型に変えただけでなく、レンズも中近両用の調光にすることにしました。眼鏡店の店長のオススメに「そりゃいいね」と従っただけなので、実際にはよく分かっていません。このレンズが仕上がるまで1週間ということなので、にわかに勉強することにしたのであります。
バカだよね。普通は買う前にやっておくべきことを、買った後にするなんて順序がひっくり返っております。これはスーツの時も同様で、大枚のカネを支払ったという現実感の裏付けがないと、どうにも関心が向かないようです。でね、スーツの時はウェブサイトの記事を参考にしました。各部の名称から、袖や裾の適正な長さといった基礎知識はもちろん、ネクタイを締める時はディンプルを必ず作る(これなしでテレビに出ている人が案外多い)といった着こなしまで徹底的に熟読。おかげで、ファッションの販売現場は基礎知識にも欠けた素人が少なくなく、もっぱら自分の感覚や好き嫌いだけで客に無責任なアドバイスをしていることが分かったんですよね。
今回の眼鏡では、契約しているCATVでYouTubeを利用できることから、記事ではなく動画を視聴することにしました。眼鏡のカタチはラウンド、スクエア、ボストン、ウェリントンに大別できるという基礎知識から、遠近両用と中近両用レンズの違い、そして色が変わる調光レンズは高温が苦手で真夏の暑さの中では濃くなりにくいとかね。よせばいいのに女性にモテる眼鏡のカタチや最新トレンドまで教えてもらったわけですな。幸いにボクが購入した眼鏡は決して大ハズレではなく、そこそこそれなりのファッション性と、ライターという仕事に必要な機能性を備えていることを確認できました。
だから買う前にやっとけよ、という話ですけど、それにしてもYouTubeはすごい。ウェブサイトと同じく玉石混淆で、素人まるだしの雑な仕上げや、他チャンネルからのまるパクリを疑わせる内容も散見できましたが、テロップやBGMなどで本格的に演出された番組も多く、それぞれテーマが絞られているだけに勉強になります。ただし、登場する若い人は髪が額を覆っていることが多く「それじゃ眼鏡のカタチが分からねぇよ」とか、丸顔の小太りで髪も薄いオッサンが柄にもなく「今年のモテ眼鏡はこれ!」など、笑いを込めた突っ込みを入れられる余地も満載。それこそが、プロによるスキのない地上波にはない愛嬌といえばそうなんですけどね。
警察の機動隊が突入して摘発された歌舞伎町の有名キャバクラの女性オーナーが「本当にほんとーうに、ご迷惑をおかけしましたぁ」と深く頭を下げる謝罪動画もあったりして、要するに何でもありの世界。地上波の初期もそうした革新的な荒っぽさがあったようですが、YouTubeは役所の許認可不要でおカネもそれほどかからないため、ゲリラ的な動画もふんだんにあります。迷惑ユーチューバーとなれば犯罪的な社会問題ですが、これでは管理された既存のテレビから視聴者が移動していくのは当然といっていい。視聴率が高いチャンネルはメジャーなCMも挟まれているので、広告の主戦場もYouTubeになりつつあるんじゃないかな。
既存のメディアは自分の立ち位置をもう一度しっかり再確認して出直さないと、ますます廃れていくのではないでしょうか。
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